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コラム

残業ゼロを目指して


仕事に着手できずに悩んだら、「やること」と「その他」に分けて考えよう!

2017.06.15

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仕事を前にして思い悩んでしまったら

なかなか手のつけにくい仕事というのは、ありますね。他人の目にはどうってことのないようなことでも、自分でも何に悩んでいるのかわからずに、気がつくと1時間が経過して、しかもなにも始めてもいない……。そんな哀しいことが、私にもよくあります。

どの仕事を前にして立ち止まってしまうかには、本当に個人差があって、一般論としてはまったく語れないものです。なので、ケースバイケースのアドバイスなどはあり得ませんが、どんな仕事でもできることはあります。

目次
  1. すぐにできることを切り出す
  2. 取り組めないことに思い悩まない

すぐにできることを切り出す

私は、仕事を前にして思い悩んでしまったら、「すぐにやれることを抜き出し、それから着手する」ようにしています。このやり方はいくつか言い回しのバリエーションがあるものの、よく言われている方法です。

問題は、その切り出し方です。分解する、小分けにする、手がつけられるところから着手する、などと言われているわけですが、どう分解すれば良いのか、どう分ければ良いのかで、悩んでしまう人もいるでしょう。

私は、『マニャーナの法則』などの著書のあるマーク・フォースターさんが提唱する「2等分法」を使って分解します。

うまく進められない仕事、今回はこの「@人事の原稿」を例に取ります。

@人事の仕事を2分割します。

@人事の記事
└分割する
└その他

このように、ぱっとすぐ思いつくことと、「その他」に分けるのがポイントです。「その他」と言ったっていろいろ中身があるでしょうが、とりあえず「手をつける」のは「分割する」側の中身のほうなので、残りの部分は「その他」で放っておいて良いのです。

そして切り出された「分割する」ですが、こちらに着手します。しかし、これだけではまだちょっと難しそうですから、さらに分けてみます。

@人事の記事
└分割する
 └1つだけに取り組む
 └その他
└その他

<p分割するのは「今やるべき1つのことだけに取り組む」というのが目的ですから、これを切り出したわけです。例によって、それ以外の部分は「その他」で放置します。

ここまで来れば「1つだけに集中して取り組む」をテーマにして書き出せそうですが、もう少し分けてみます。

@人事の記事
└分割する
 └1つだけに取り組む
  └ツールを使って階層化
  └その他
 └その他
└その他

今、まさに「2等分法」の「階層化」をテキストスタイルでやっているわけですが、こんなことは、アウトライナー(アウトラインを利用して、文章を書いたり考えたりするためのソフト)なりマインドマップなり、ツールを使ってやったほうがずっと楽だな、と考えたわけです。

Macユーザーでしたら『Tree』という面白いツールも存在しています。ツールは別になんでも良くて、紙に手描きしても良いのですが、とにかく「1つだけに取り組む」ための「1つ」を追求するために、ツールを使ってみたらすばやくできそうで面白そうだと思いました。

ここまで来れば「ツールを探す」などのことが「今すぐやれること」になります。つまり、「今すぐやれる」か「立ち止まってしまうか」がこの問題のカギになっていると私は思ったわけです。

@人事の記事
└分割する
 └1つだけに取り組む
  └ツールを使って階層化
   └今すぐやれること
   └やれないで悩む
  └その他
 └その他
└その他

ようやく「その他」ではないものがぱっと対として現れました。これを待っていたのです。

このようにして私はこの記事を書いたわけですが、悶々と一時間も悩んでいるより、こうしたほうがはるかに早いでしょう。

取り組めないことに思い悩まない

「2等分法」がなぜ優れていると思うのかというと、「その他」の中身を明らかにすることを、とりあえず気にしないようにする方法だからなのです。今挙げた例でも、レベルの違う「その他」が3つもありますが、この記事中でもいっさい触れていません。無視しています。

しかもこの記事のためにつくった階層構造は、構造としてはデタラメです。上位が必ずしも上位概念となってないし、なんとなく思いつきを並べているものを、ムリヤリ構造化しているだけに見えます。

つまりこれは、主観的なメモでしかないわけです。しかしだから良いのです。主観的なメモであるから、私の頭の中を反映してくれているため、整理して文章化しやすいわけです。

その証拠にマーク・フォースターさんは、「2等分法」はたとえば書棚の整理などにも使いやすい、と述べています。いくつかの本を「ひとまとまりとして取り出し」て、残りは「その他」にしてしまうわけです。整理分類で「その他」は禁物とされますが、そうやっていくうちに、「自分なりの整理軸」が「見える化」できるというわけです。

書籍整理を分類整理できっちりやろうとすると、ふつうは失敗しやすくなります。自分の頭のなかはそこまで整然としていないし、個人の蔵書にはたいていもっと偏りがあるせいです。

大きなかたまりとしての仕事もそうで、戸惑っているときの頭は決して整然としてはいません。躊躇しているうちに時間が流れてしまうよりは、とりあえず手がけることが大事です。そしてとりあえず手がけるためには、まず取り組むべき1つの作業を決めてしまえるようにすることが求められます。

連載コラム〈残業ゼロを目指して〉

 

執筆者紹介

佐々木正悟(ささき・しょうご) 心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。1973年北海道生まれ。「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行う。著書に、ベストセラーとなったハックシリーズ『スピードハックス』『チームハックス』(日本実業出版社)のほか『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』(ソーテック)などがある。ブログ:佐々木正悟のメンタルハック

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