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コラム

ドラッカーに学ぶ成果をあげる人の条件


ドラッカーが提唱する「成果をあげる人とあげない人の差」とは

2015.08.03

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「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。しかし組織というものが最近の発明であるために人はまだそれらのことに優れるにいたっていない」
(「非営利組織の経営」 第Ⅴ部自己開発 第二章 P216)

目次
  1. ドラッカーが本当に伝えたかったこと
  2. 「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない」
  3. 「組織というものが最近の発明であるために人はまだそれらのことに優れるに至っていない」
  4. 我々が現代社会で成果をあげるためには、どうすればよいか?

ドラッカーが本当に伝えたかったこと

ドラッカーは経営学の父として一般的に知られていますが、その業績はドラッカーのほんの一部であり、本当に伝えたかったことを正しく示しているとは言えません。ドラッカーが我々に何を伝えたかったのかを端的に示しているのが冒頭の名言です。

ドラッカーは、第一次世界大戦と第二次世界大戦を生き抜いた人間です。当然ながら多くの悲劇を目の当たりにしました。そのような中でドラッカーは、人々が自由意志で行動できる社会をつくりあげることを望んでいました。そのためには、我々が成果をあげなければなりません。では、我々が成果をあげるためには、どうすれば良いのか? それが、ドラッカーが本当に伝えたかったことではないかと思います。

「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない」

我々が成果をあげるためには、才能やセンスが無いとダメなのでしょうか? もし、才能やセンスがないとダメだというのでしたら、ガッカリしますね? でも、ドラッカーはやさしい言葉を投げかけてくれます。「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない」と。

とはいえ、私を含め多くの人は、「才能ではないと言うんだったら誰でも成果をあげられるハズなのに、なんか今ひとつ満足な成果をあげられていないよなあ」と思ってしまいますよね。

では、我々が、今ひとつ成果をあげられないのは、どうしてなのでしょうか? ドラッカーは「いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法を身につけているかどうかの違いである」と言っています。いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法とはなんでしょうか? それが、今回の連載のテーマです。なんとなく、簡単に身につけることが出来そうな感じがしますね。

「組織というものが最近の発明であるために人はまだそれらのことに優れるに至っていない」

ところが、我々が実践するためには、とても意味が深く大事な条件が暗示されています。それがドラッカーの言う、「組織というものが最近の発明であるために人はまだそれらのことに優れるに至っていない」ということです。これは一体どういうことでしょうか?

ここで、組織が最近の発明であるとしていますが、この「最近」とはいつのことを言っているのでしょうか。少なくとも、最近とはここ2~3年のことを示しているのではありません。「人類の長い歴史から考えるとつい最近のことである」というニュアンスでいいと思います。人類の200万年という長い歴史から考えると、狩猟採集生活を終えたのは最近のことですし、モノをつくれば勝手に売れた社会が終焉を迎えたのも、200万年もの歴史から考えればつい昨日のことだと言えるからです。

心理学などの研究によると、我々の本能的な行動の多くは、狩猟採集生活を生き抜くためのものであり、これを現代社会にマッチするように改めようと思っても、なかなか抜け切れないことが明らかになっています。目まぐるしく変わっていく社会の進歩に、人間の進化が追いつけないということですね。

我々が現代社会で成果をあげるためには、どうすればよいか?

「成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない」ということですが、才能ではないからっといって「ぼーっ」としているだけでは、なんの成果もあげられません。

我々には,お尻に火がつかないとなかなか行動しないという悪癖があります。我々が,お尻に火がついてから行動するのは,明日の食べるものを心配しなければいけない狩猟採集生活で,猛獣に突然襲われたときに逃げるだけの体力を温存しなければならないからだといわれています。
しかし,現代社会でお尻に火がついてから行動するようでは競争に負けてしまいます。

我々には,お尻に火がついてから行動するという悪癖以外にも,様々な悪癖や古い思考回路があります。これらについては,これからの連載で,もっと具体的に明らかにしていきたいと思いますが,ただ「ぼーっ」としているだけでは、我々の悪癖や古い思考回路が幅を利かせて現代社会で成果をあげることができないのです。

では、我々が現代社会で成果をあげるためには、どうすればいいのでしょうか?

「いくつかの習慣的な姿勢と基礎的な方法」を努力によって身につけ、我々の古い思考回路や悪癖を克服していくということになります。

それでは、ドラッカーが教える成果をあげるための習慣的な姿勢と基礎的な方法とは一体何なのか?

これをドラッカーは、様々な著作を通して、いろいろと教えてくれています。そして、我々が陥りやすい古い思考回路や悪癖についても、教えてくれています。

これから、皆さんと一緒に、ドラッカーが教える成果をあげる人の条件について学んでいきたいと思います。

執筆者紹介

大林茂樹(おおばやし・しげき)(大林税務会計事務所代表) 1999年大林税務会計事務所開設。開業以来、IPOや民事再生業務に携わると同時に、派閥争いによる内紛、骨肉の争い、経営者の自殺など浮き沈み激しいドラマに立ち会い、ドラッカーの著作に救いを求めるようになる。ドラッカーをテーマにしたメルマガでは、日本最大級の読者数を誇る。ドラッカー学会会員。

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