人事に薦める一冊

リバネス取締役CIO・吉田丈治氏オススメの一冊『経営者になるためのノート』

2017.01.30

今回紹介する本

経営者になるためのノート: 単行本
2015/8/25発売
1300円

「144年は続く組織を作り上げる」というミッションをいかにクリアするか、ということを考えていた時に出会った本。この本は書籍ではなくノートという体裁になっており、いわゆるノウハウ本ではない。それはなぜか。ダイナミックに動く世界の中で同じ状況にある組織などあるはずもないからだ。ノウハウを書いても仕方が無いという柳井さんの考えが表れている。

“人事は、経営者が、自分自身を一番厳しく律しなければいけないマネジメント領域です”

持続的な組織を作るにあたり、人事は極めて重要な意思決定を必要とする。ではその意思決定はなにを基準に成されるべきなのか。思考の根っことなるような価値基準の提示が多く披露されており、それらを基に自らの考え方をノートに書き込みながら自分専用に再構築していく。

掲載されているワークシートが経年変化を追うような作りになっているのも、重要な点と言えるだろう。

人事に答えは無い。より強い組織を作り上げるために必要な事は何か。自らの頭で考え、磨き上げ、チームに共有し、結果的に組織への貢献につなげていく。そんな人事がいたらきっと心強いことだろう。

執筆者紹介

吉田丈治（よしだ・じょうじ）(株式会社リバネス取締役CIO) 1980年生まれ。中央大学理工学部在学時にリバネスを設立。その後リバネスを発展させながら東京工業大学総合理工学研究科卒業(工学修士)、デジタルハリウッド大学大学院中退。「科学技術の発展と地球貢献を実現する」をテーマに研究者集団で世界を変える挑戦を続けている。修士以上の研究者常時募集してます。