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「採用サイトに関するアンケート」株式会社シスコム


採用サイトを見て、応募をためらったことがある人は6割。ためらう要素の第1位は「給与や待遇が不明瞭」

2025.04.14

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ネガティブな印象の文言は「アットホームな職場」が1位

デジタルマーケティング支援をしているシスコム(東京・中央)は4月8日、20〜30代の若手求職者の採用サイトの利用者のニーズ把握にあたり600名を対象に実施した「採用サイトの活用に関するアンケート」の調査結果を発表した。

調査結果によると、「採用サイトを見て、応募をためらった」経験がある人は6割を超えることが分かった。応募をためらう要素の第1位は「給与や待遇が不明瞭」で、「企業の情報が最新でない」、「社員の写真がない、暗い」が続いた。
また、採用サイトでネガティブな印象を持つ文言を聞いたところ1は「アットホームな職場」だった。以下、リリースより。

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目次
  1. 調査概要
  2. 転職活動時に採用サイト(ページ)を閲覧したことがある人は「約50%」
  3. 採用サイトで必ず見る項目1位は「仕事内容」
  4. もっとも注目する項目は「仕事内容」と「福利厚生・待遇」がほぼ同率。
  5. もっとも注目するその理由とは?(上位5項目の回答)
  6. 採用サイトを見て、応募をためらったことがある人は6割!
  7. 応募をためらう要素の第1位は「給与や待遇が不明瞭」であること。
  8. どのように改善されたらよいか、フリー回答から抜粋
  9. 採用サイトでネガティブな印象の文言は「アットホームな職場」が1位!
  10. ネガティブな印象をうけるその理由とは?(上位5項目の回答)
  11. 採用サイト(ページ)には「言葉足らずな表現」をしない

調査概要

「採用サイトに関するアンケート」調査概要
調査時期:2025年3月25日 ~ 2025年3月28日
調査機関:株式会社シスコム(自社調査)
集計対象:全国の男女が対象(20代、30代 各300名)
有効回答:600名
調査方法:インターネット調査

転職活動時に採用サイト(ページ)を閲覧したことがある人は「約50%」

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

採用サイトを見た人・見ていない人でほぼ半々の結果になりました。半数が見ていないのは意外です。男女比で見ると男性の方がほんのわずかに閲覧した人が多い程度で、こちらも差がありませんでした。

業種によっては近年求人ポータルサイトが充実して、情報が集約されているためわざわざ企業の採用サイトを見ない、SNSや口コミサイトを重視し企業のサイトを訪れる必要がないと考えられていることも影響しているかもしれません。他社と差別化をはかるためにも求人ポータルサイトとの連携や魅力的な採用サイト作り、スマートフォン対応で人材獲得に繋げるための施策が重要になります。

採用サイトで必ず見る項目1位は「仕事内容」

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

採用サイトで必ず見る項目の上位は、1位「仕事内容」53%、2位「福利厚生・待遇」45%、3位「会社概要」38%という結果でした。

さらに、複数選択した中から、もっとも注目する項目を一つだけ選んでもらいました。

もっとも注目する項目は「仕事内容」と「福利厚生・待遇」がほぼ同率。

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

1位「仕事内容」26%と2位「福利厚生・待遇」23.7%と並び、「仕事のやりがい」9.2%、「社員紹介」8%、「会社の雰囲気、職場の環境」7.8%と続きます。
応募企業の「事業実績」や求職者への「キャリアパス・研修制度」などはあまり重要視されていないこともわかります。

さらに、もっとも注目する項目として選んだ理由を詳しく聞いてみました。

もっとも注目するその理由とは?(上位5項目の回答)

仕事内容

  • 自分の力を発揮できる内容か知りたいから
  • 仕事内容が自分のしたい内容と合っているかは重要
  • 向いていない仕事ほど苦痛なものはない
  • 業務内容がマッチしているかどうかが転職するにあたり1番重要と考えているから。
  • 私生活とのバランスを保つことができ、また仕事のやりがいを感じられる内容が良いから

福利厚生・待遇

  • 給料や社宅制度など重要だから
  • 給料面以外での充実さが知りたいから
  • 福利厚生がしっかりしていた方が働きがいがあるから
  • やりたい仕事でも、待遇がよくなければ長く続けられないため
  • 生活環境が一番重要だから
  • 待遇は働くうえで最も重要であり、これが悪いと働く意味すら疑わしくなると思うから

仕事のやりがい

  • 仕事をしている中でやっててよかったと思えるようなことをしたいから
  • 続けるためにはやりがいが必要
  • やりがいがなくては何もできない
  • 仕事がつまらなかったら元も子もない
  • 楽しく仕事がしたいから

社員紹介(先輩インタビュー、座談会など)

  • リアルを知りたいため
  • 生の声が聞けるので
  • 社員の意見を聞きたいから
  • 会社の雰囲気を一番理解出来そうだから
  • 実際に働いている人がどう感じているのか参考になるから

会社の雰囲気、職場の環境

  • 長く働くにおいて環境が大切だと考えるから
  • その会社が自分に合うかどうかの判断材料になるから
  • 雰囲気が自分と合わないところで働き続けるのはつらいから
  • 会社の内部がどうなっているかを確認したいから
  • 福利厚生が充実していても、職場の雰囲気が良くなければ、ストレスで身体を壊しそう

それぞれ、求職者が「どのような会社なのか」「自分と合う会社なのかどうか」などしっかりと見極めたいと考えている声が多くみられました。企業としても、せっかく採用・入社してもらったのに「思っていたのと違う」という理由で若い人材に早期退職されないよう、求職者と企業のミスマッチを防ぐためにも、採用サイトに掲載する情報の大切さがうかがえます。

採用サイトを見て、応募をためらったことがある人は6割!

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

続いて、「採用サイトを見て、応募をためらうことがあるか」について調査したところ、「はい」と答えた方がなんと61.7%もいることがわかりました。さらにその理由を聞いてみました。

応募をためらう要素の第1位は「給与や待遇が不明瞭」であること。

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

「給与や待遇が不明確」40.7%、「企業の情報が最新でない」31.8%、「社員の写真がない、暗い」 22.7%で、会社情報の情報が足りない、あいまいな部分に不安を持つ人が多いようです。

さらに、「どのように改善されたら応募すると思いますか?」と質問をしたところ、以下のような回答が集まりました。

どのように改善されたらよいか、フリー回答から抜粋

  • ホームページに、しっかり予算を、かける
  • 動画などで働く人たちや会社の雰囲気、また実際の仕事現場などの様子がわかると具体的に入社後のイメージが湧くのできょうみがでるとおもう
  • 給与や待遇が明確に書かれること
  • 休憩スペースなどの写真
  • 最新の給与や待遇の記載。特に待遇に関してはどの制度をどれぐらいの人が利用したのか等があると尚良い
  • 常に情報が更新されている状態にする。(更新日も書かれているとわかりやすい)
  • サイトが活発に動いていたり頻繁に更新されていると活気を感じて応募しやすくなる
  • 写真を添付してもらえれば会社の雰囲気がわかるようになる
  • 具体的な数字や写真が多く分かりやすいこと
  • 突発休みへの対応や、リモートワークへの切り替え等やりやすいとわかる職場
  • 仕事のイメージができるサイト
  • 採用に力を入れているのが分かるようにするために、ホームページをリニューアルして十分な情報を見やすく掲示するようにする
  • 正社員や派遣社員の給与を表示し、派遣社員は正社員に登用されるにはどうしたら良いのかを表記する
  • 他の採用サイトにも載ってなければ信用できない

給与や待遇を明確に掲載することはもちろん、求職者が実際に働くイメージがわくような、職場や一緒に働く人達の写真があると応募しやすくなるポイントのようです。また、情報が新鮮であることを求める声が多くあがりました。採用サイトに力を入れている様子で、求人に積極的であると感じる方もみられました。

採用サイトでネガティブな印象の文言は「アットホームな職場」が1位!

「採用サイトに関するアンケート」調査概要(株式会社シスコム)|@人事ONLINE

世間でよく見かけるネガティブキーワードを設問に設定したところ「アットホームな職場です」が35.3%で1位でした。「実力主義です」32.7%、「バリバリ働ける方歓迎します」28.2%と続いています。用意された設問の全てを選択した人も1.6%いました。

本来であればポジティブなワードばかりのはずですが、若い20〜30代の求職者にとってはかえってネガティブな印象を受けるワードとなっているものがあることがわかります。良かれと思って使用した文言で逆の印象を与えることは企業にとって避けたいところです。
さらに、なぜ上記ワードをネガティブに感じるのか理由を聞いてみました。

ネガティブな印象をうけるその理由とは?(上位5項目の回答)

「アットホームな職場です」を選んだ理由

  • ありきたりで、取ってつけたような言葉である。アットホームといいつつ、ただ公私混同しているような御局や上司がいる場合が多い
  • ブラック企業にありがちな印象だから
  • 言いくるめられている感じがするから
  • 裏があるのかな?と思ってしまう
  • ネットでブラック企業がこの謳い文句で募集していると見たから
  • 実績がないのかと思うから
  • アットホームといえばいうほどかけ離れた人間関係が築かれていることが多いから。
  • 具体性がないから

「実力主義です」を選んだ理由

  • 社内の雰囲気が固そう
  • 積極的に動ける人以外は入りにくそうだから
  • ノルマがきつそう
  • 実力を出せる自信がないから
  • 怖くなる
  • 結果を出さないといけなそう実力で頑張っても発揮出来きれない人もいるかもしれずプレッシャーになるから

「バリバリ働ける方歓迎します」を選んだ理由

  • 社員満足度が低そうだから
  • バリバリの程度は人によって違うから
  • 動かなければいけない気がするから
  • 長時間働かされそうだから
  • 自分の全力と向こうが求める全力に差があると思うから
  • サビ残ありそう
  • 力仕事ならわかるがそれ以外なら即戦力をもとめていそう

「未経験でもOKです」を選んだ理由

  • 誰でも出来る仕事だから
  • 未経験でもOKで応募したのに2日でやめさせられたから
  • バカでもできるという意味だから
  • 誰でもできそうな仕事
  • 結局経験者を取る

「風通しの良い環境です」を選んだ理由

  • 抽象的だから
  • ちょっとマユツバ
  • なんとなくブラックな印象があるから
  • よく意味がわからない
  • 印象がいいから

複数回答の中にはこんな理由もありました。

  • 体育会系の表現はあまり好まないのと自由な社風って書き方がアバウトすぎて何にも伝わらない
  • 裏の意味を読んでしまう。例えば本当に風通しの良い環境ならわざわざ書かないと思う
  • なんとなく信用できない感じがするから
  • 会社としてのまとまりを感じない
  • あまりにもいいように書かれていると、その逆なのではないかと思ってしまうため
  • 必ずまずい職場には書いてある為

20〜30代の若手求職者からは「ブラック企業のイメージがある」「なんとなく」「特に理由はない」といった回答も多くみられ、事実とは異なる上辺だけのワードチョイスであったり「定型文」として使い古された文言となったりした結果、かえってネガティブな印象を与えてしまっていることがうかがえます。
採用サイトに文言を掲載する側も、抽象的な表現をしないことや「言葉選び」には十分注意が必要であることがわかります。

採用サイト(ページ)には「言葉足らずな表現」をしない

今回のアンケートでは、求職者の約半数が採用サイト(ページ)を閲覧し、特に「仕事内容」や「福利厚生・待遇」が自分に合っているかを特に重視していることがわかりました。

また、採用サイトの改善策としては、企業の最新情報や写真を掲載し、特徴をわかりやすく伝えることを求める声が多く寄せられました。

さらに、求人要項によくある定型的な表現が、本来はポジティブな意味を持つにもかかわらず、ネガティブに受け取られることが常態化していました。その要因として、採用サイト上での企業説明が不足し、あいまいな文章だけで済ませてしまっていることが挙げられます。この結果、企業の雰囲気や価値観が十分に伝わらず、求職者とのミスマッチを引き起こしている可能性が示唆されました。

『アットホームな職場』という言葉は、ポジティブに聞こえる一方で、求職者によっては『馴れ合いが多い?』『休日にも交流を強要される?』といった裏の意味で受け取られることもあります。このような誤解を防ぎ、企業と求職者のミスマッチをなくすためにも、「なぜなら〜」といった理由(例:具体的な社内文化の説明や社内イベントや活動の紹介、チームワーク制度があるなど)も明確に記載することも重要です。

採用サイトの充実が、企業と求職者双方にとってより良いマッチングにつながることが改めて浮き彫りになりました。この結果をもとに、採用サイトのあり方を見直すことで、求職者にとっても企業にとっても有意義な採用活動が実現できるのではないでしょうか。

【データの引用・転載について】
記事の転載をご希望の際は以下にご連絡ください。
株式会社シスコム 小澤
東京都中央区銀座7-17-2 アーク銀座ビルディング2階 TEL:03-6278-7703
https://www.gohp.jp/

【プレスリリース「“アットホームな職場“は要注意?!20-30代の若手求職者が明かす“採用サイトの実態調査“」(PR TIMES)より|株式会社シスコム・2025年4月8日】

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