第一生命ホールディングス株式会社

第一生命HDが4月1日からジョブ型人事制度を導入。優秀な人材確保へ長期インセンティブの導入も

2025.03.18

ジョブ型雇用

第一生命ホールディングス（東京・千代田）は、2025年4月1日から、財務・会計経理・IT・法務部門など専門性の高い部署の社員を対象にジョブ型人事制度を適用すると発表した。この制度は、職位に関わらず担当業務ごとにそのマーケットバリューに応じて報酬が決まるもので、同社によれば国内生保では初めての導入だという。制度の目的は、高度な専門性を持つ人材や優秀な人財の採用・リテンションを強化し、2030年までに目指す「グローバルトップティアに匹敵する保険グループ」への成長を促進することにある。

ジョブ型人事制度の適用を受けるには、HDと雇用契約を結ぶことが必要であり、第一生命保険をはじめとするグループ各社に所属する社員も、一定の条件を満たすことでHDと雇用契約を結び、本制度の適用を受けることが可能。2025年4月より財務・会計、IT部門などの5つの部署で導入が始まり、制度対象となる部署の範囲は3年をかけて段階的に拡大し、最終的にグループ会社の社員含めた約600名に適用する予定だ（うちHD所属は400名）。

制度適用者の報酬水準については、ジョブ型制度への移行前から一定程度増額する予定で、パフォーマンスの高い人材や極めて高度な専門性を有する人財のリテンションを目的に、現行制度でも導入している従業員向け株式報酬に加え、長期インセンティブ（LTI ※Long-term Incentive）を新たに導入する。昇格や降格、報酬等の決定などは、各部門の所属長の裁量を拡大し、パフォーマンスの発揮度合いに応じて報酬水準が現行制度以上に上方・下方変動する仕組みになっており、社員のパフォーマンス発揮を促す。

さらに、人事異動配置は手上げ（ジョブポスティング）を中心とするなど、人事部門主導から各部門主導とする運営に変更することで、社員の主体的なキャリア形成を支援する。