『だけどチームがワークしない “集団心理”から読み解く残念な職場から一流のチームまで』著・縄田健悟

日経BPは、2月7日に書籍『だけどチームがワークしない “集団心理”から読み解く残念な職場から一流のチームまで』を発売した。
同書は社会心理学、産業・組織心理学の専門家である縄田健悟氏が、どのように集団をよくしていくかを科学的な知識や論文を背景に紹介する。組織を一歩進めたいとき、「集団心理」を知ることはとても有効だ。「もっとチームを活性化させたい」「個人の能力を最大限発揮させてあげたい」と思っているすべてのリーダーの背中を押す一冊。以下、リリースより

『だけどチームがワークしない “集団心理”から読み解く残念な職場から一流のチームまで』
日経BOOK PLUS：https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/25/01/24/01831/
Amazon：https://www.amazon.co.jp/dp/4296002228/
楽天ブックス：https://books.rakuten.co.jp/rb/18134810/

「異論を許さない空気」が組織の失敗のはじまり
“集団心理”の専門家による正しい組織のつくり方とは？

昨今の度重なる企業の不祥事や、考えられないようなミスはなぜ発生するのか？ その答えは組織のチームワークにあるかもしれません。

集団には問題がつきものです。「意見を言っただけなのに人間関係が悪くなる」「ものを言える空気がない」「仕事の手を抜く人がいる」などの問題が起きるのは、集団で暮らす人間の特性が背景にあります。人には、「古来より変わらない普遍の集団心理」と「現代特有の集団心理」がありますが、このふたつを押さえて、集団について考える必要があります。

本書では社会心理学、産業・組織心理学の専門家が、どのように集団をよくしていくかを科学的な知識や論文を背景に、さまざまにご紹介します。集団よりもひとりで働くほうが人間関係でもめないし、同調圧力に屈することもないし、サボる人も少ないでしょう。しかし、やはり大きな仕事は集団でないと成し遂げられません。組織を一歩進めたいとき、「集団心理」を知ることはとても有効です。「もっとチームを活性化させたい」「個人の能力を最大限発揮させてあげたい」と思っているすべてのリーダーの背中を押す一冊です。

なぜ私たちは、多数派の「みんな」に従ってしまうのか？

集団規範や社会規範とは、集団や社会に属するメンバーによって、それが正しいと認識され、行動や判断の基準となる暗黙のルールのことを指します。

多くの人が、知らず知らずのうちに、自分の属する集団規範に縛られながら生きています。
例えば、左のイラストの実験は、左上の画像の線と同じ長さの線を1.2.3から選択するという課題です。一人で解く場合にはほとんどの人が「3」を選択します。しかし、複数の集団（サクラ）が「2」と答えた場合、同調して「2」を選んでしまう人が多く見られました。

本書では、なぜ私たちは集団の規範に同調してしまうのか、そしてどのようにして組織づくりをしていけばいいのかを明らかにしていきます。

メンバー全員の力より低い力しか発揮されない「社会的手抜き」

「社会的手抜き」とは、集団で力を合わせて課題を行うときに、そのメンバー個人の合算よりも低い力しか発揮されない現象です。この現象は、各メンバーの成果を合算した結果が集団の成果となるような仕事で顕著に見られます。

左のイラストにあるような綱引きは代表的な事例です。
仮に、本気で綱を引くと、1人あたり50kgの力が出せるとしましょう。1人を100% としたときに２人集団だと93%の力になりました。最終的に、8人の集団では１人あたりの力が49%まで減少してしまいました。

本書では、なぜこのような社会的手抜きが発生するのか、そして、どうすれば防ぐことができるのかを紹介します。

書籍紹介

【書籍情報】
タイトル：『だけどチームがワークしない “集団心理”から読み解く残念な職場から一流のチームまで』
著者：縄田健悟
価格：2,200円（税込）
ISBN：9784296002221
発行日：2025年02月10日
発行元：日経BP
ページ数：288ページ（判型 A5）
日経BOOK PLUS：https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/25/01/24/01831/
Amazon：https://www.amazon.co.jp/dp/4296002228/
楽天ブックス：https://books.rakuten.co.jp/rb/18134810/

著者プロフィール

縄田健悟（なわた・けんご）
福岡大学人文学部准教授。専門は、社会心理学、産業・組織心理学、集団力学。

集団における心理と行動をテーマに研究を進め、特に組織のチームワークを向上させる要因の解明に取り組んでいる。山口県山陽小野田市出身。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。博士（心理学）。一般社団法人チーム力開発研究所理事も務める。著書に『暴力と紛争の“集団心理”：いがみ合う世界への社会心理学からのアプローチ』（ちとせプレス）などがある。

【プレスリリース「異論を許さない空気」が組織の失敗のはじまり
“集団心理”の専門家による正しい組織のつくり方とは？」｜株式会社 日経BP｜2025年2月7日 】