株式会社リクルート
女性の転職は2013年からの10年で約5倍増。契約社員や派遣社員から正社員へ転職している女性は約6倍
2024.11.25
リクルート(東京・千代田)は11月13日、女性の転職について『リクルートエージェント』のデータと実際の転職事例から動向をとりまとめ発表した。『リクルートエージェント』る女性転職者数は、2023年度は2013年度の5.09倍に伸長。また、契約社員や派遣社員から正社員へ転職している女性は約6倍に上った。以下、リリースより。
解説:正社員の経験ではなくても、「頑張ったこと」を棚卸しすることで機会につながる
熊本 優子
HRエージェントDivision カスタマーサービス統括部長
働く時間や場所に制約がある方や正社員のブランク期間がある方が正社員に転職するケースが増えています。転職者の個々の事情に合わせて労働時間や勤務場所を柔軟に変更したり、家事・育児経験をビジネススキルに転用できると考えたりする企業が出てきています。
これらは10年前では非常に珍しい事例でしたが、人手不足が加速していく中でキャリア採用に変化の兆しが表れています。正規雇用の経験ではないとしても、その期間で自分なりに「頑張ったこと」を棚卸しし、ビジネスに生かせるスキルに言語化することで正社員への転職を実現した事例が生まれています。
日々ご相談をお受けしている中で、ブランクがあるから自信がない・特筆するスキルはないとおっしゃる方が多いと感じますが、スキルや強みを見つけるためには「他人と比較して自分ができること」ではなく「自分が力を入れたこと、頑張れたこと」からひもとき言語化をサポートしていくと、棚卸しが進む傾向があります。
また、転職により賃金が1割以上増加した女性は40%を超えており、転職で賃金アップを実現できる方も増え、求職者にとって機会が広がっている傾向が強まっています。
女性の転職は増加。正社員以外の雇用形態から正社員への転職も増加傾向。賃金も上昇傾向
『リクルートエージェント』における女性の転職者数は、2023 年度は2013年度の5.09倍に伸長している。全体の転職者数推移と比較しても伸び率は高く、10年で女性の転職が加速していると言える。また、になっており、内部登用による正社員転換だけではなく、転職で雇用形態を変えている様子がうかがえる。
制度が整ってきたこともあり、出産後に離職せずに働き続ける女性は着実に増え、M字カーブ(女性の労働力率が20代後半~30代前半で下降する傾向)は解消されつつあると言われている。しかし現在では労働力率は改善しても、正規雇用比率が20代後半をピークに下降しているL字カーブの課題があると言われており、正社員へ転職する女性が増えている点は、L字カーブの解消の兆しとも言える可能性がある。
また、2023年度には女性転職者の41.3%が転職時に賃金が1割以上増加している。外部労働市場に出た場合、賃金が上がる傾向があり、近年その割合は右肩上がりになっている。人手不足を背景とした採用ニーズの高まりに加え、これまで培ってきた経験やスキルが外部労働市場で適正に評価されて、賃金アップを実現できるケースが増えている。
調査概要
調査方法:リクルートエージェントの転職者データ分析
調査対象:リクルートエージェントを通して転職した方
有効回答数:非公開
調査実施期間:2024年8月~10月
調査機関:リクルート
調査結果の詳細
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20241113_work_01.pdf
【プレスリリース「女性の転職は10年で約5倍に増加し、賃金も上昇 ブランクがあっても転職実現。L字カーブ解消の期待」より|2024年11月13日・株式会社リクルート】
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