「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」株式会社マイナビ
新社会人の生活、漢字一文字で表すと『楽』がトップに。今後の働き方として、ワークライフバランスを重視する声が最多の44.7%
2023.12.29
マイナビ(東京・千代田)は12月25日、2023年3月に卒業した新社会人727名を対象に実施した「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」の結果を発表した。
調査結果によると、2023年の新社会人が自身の社会人生活を漢字一文字で表すと「楽」が最も多く選ばれ、新たに「充」「激」がトップ10にランクインした。前年と比較して、ポジティブな意味合いの漢字が上位に挙がる傾向が見られ、コロナ禍を経験した新社会人が現在の生活に対して前向きな姿勢を示している様子が見られた。
入社半年後の勤務先満足度は79.1%で、就職活動時と比較して15.2ポイントの減少が見られた。全体の約40.1%の新社会人が入社時の満足度が下降したと感じている。以下、リリースより。
- 《TOPICS》
-
- 2023年卒の新社会人の生活を漢字一文字で表すと「楽」が最多。「充」「激」が新たにトップ10にランクイン【図1】
- 入社半年後の勤務先の満足度について、5段階中「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時より15.2pt減少。全体で入社満足度が下降した新社会人は40.1%【図2、3】
- 人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」が最多で44.7%。「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」、「早期リタイア・FIREしたい」という新社会人も【図4】
- 配属先の上司について「良い上司だ」と感じている割合は69.7%【図5、6】
- 「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」について、「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年より5.6pt減少。「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%に【図7】
【調査概要】
2023年卒の新社会人の生活を漢字一文字で表すと「楽」が最多。「充」「激」が新たにトップ10にランクイン【図1】
2023年卒の新社会人に、入社してから現在までの社会人生活を表した漢字一文字を聞くと、前年2位の「楽」が1位となった。次いで「学」「忙」が同率2位、「苦」が4位となった。ポジティブな意味の漢字が前年よりもランクアップしており、今年の新社会人が今の生活に前向きな様子がうかがえる。今年は「充」「激」も新たにトップ10にランクインし、「今まで生きてきた中で最も充実した生活を送れているため」といった回答があがった。コロナ禍を経ての社会人生活となったためか、学生時代以上の変化を感じているようだ。【図1】
【図1】あなたの「新社会人生活」(勤務先に入社してから今まで)を漢字一文字で表すと
入社半年後の勤務先の満足度について、5段階中「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時より15.2pt減少。全体で入社満足度が下降した新社会人は40.1%【図2、3】
就職活動時の入社予定先と入社半年後の勤務先の満足度(5段階)を比較すると、満足度の高い「満足度5」「満足度4」を選んだ割合は79.1%で、就職活動時(94.3%)より15.2pt減少した。さらに、就活時から入社半年後の総合満足度の変化を比較し、「上昇」「下降」「変化なし」で分類したところ、満足度が「下降」した新社会人は40.1%だった。【図2、3】
【図2】総合満足度(総合的に考えてどの程度満足しているか)(n=373)
【図3】就活時から入社半年後の総合満足度の変化(n=373)
人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」が最多で44.7%。「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」、「早期リタイア・FIREしたい」という新社会人も【図4】
人生100年時代に向けた今後の働き方として、「ワークライフバランスを重視してそこそこ働ければいい」と回答した新社会人は前年比1.9pt増の44.7%で最多。「ある程度昇進して、管理職として仕事をしていきたい」は前年比2.4pt増の21.7%だった。また、「お金を貯めて早期退職し悠々自適に暮らしたい」が前年比3.7pt増の31.2%、「早期リタイア・FIRE※1したい」が12.5%(新設設問のため前年比なし)と、「定年まで働く」以外の価値観をもつ社会人が一定数いることがわかる【図4】
※1 FIRE:「Financial Independence, Retire Early」の略。経済的に独立し、仕事の早期退職を目指す考え方。
【図4】「人生100年時代」に向けた今後の働き方として、考えに近いもの(複数選択可、n=678)
配属先の上司について「良い上司だ」と感じている割合は69.7%【図5、6】
現在の配属先での上司についてどのように感じているかを聞くと、「良い上司だ」が69.7%だった※2。現在の上司にあてはまるものを聞くと、「仕事ができる」(88.4%)、「決断力・判断力がある」(87.4%)、「適切な指導をしてくれる」(83.0%)などの点を評価しているようだ。最も低かったのは、「キャリアの相談に乗ってくれる」(59.9%)で、唯一7割を下回る結果となった。【図5、6】
※2 本配属の都合などで上司との接点がほとんどなくわからない人を除く
【図5】新社会人からみた上司の印象(n=659)
【図6】現在の配属先の上司にあてはまるもの(n=659)
「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」について、「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年より5.6pt減少。「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%に【図7】
「現在の勤務先で働いてみて思ったこと」として、入社を決めた時とのネガティブなギャップを聞いた。「思ったより給料が少ない」が26.2%で昨年比5.6pt減と特に減少しており、初任給の引き上げを行った企業が多かったと推測される。一方、「業績が悪い」は前年比4.5pt増の9.3%だった。23年度上半期は物価高や円高、人件費の高騰や不安定化した国際情勢などの影響を受けた企業もあり、新入社員もその影響を感じとっているようだ。【図7】
【図7】現在の勤務先で働いてみて思ったこと(一部抜粋、n=678)
【調査担当者コメント】
23年卒新社会人のキャリア観として、ワークライフバランスを重視する傾向や早期離職の希望など、Z世代の特徴がみられる結果となりました。ただ、今の仕事に対しては前向きに考えている印象です。新入社員の生活を表す漢字一文字としては「楽」が1位となり、また上司に対してポジティブな印象を持っている人も多いようです。勤務先で働いてみて思ったネガティブなギャップについては、昨年より改善がみられました。新社会人のポジティブなエネルギーを、組織や社会に還元してくれることを期待したいと思います。
キャリアリサーチラボ 主任研究員 井出翔子
【調査概要】「マイナビ 2023年卒 入社半年後調査」
- 調査期間/2023年10月25日(水)~10月31日(火)
- 調査方法/インターネット調査
- 調査対象/2023年卒業予定として就職活動を行い、
その状況をモニター調査で回答した方を対象とした追跡調査 - 調査機関/自社調べ
- 有効回答数/727名(文系男子128名 文系女子206名 理系男子185名 理系女子208名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
【プレスリリース「『マイナビ 2023年卒 入社半年後調査』を発表」|株式会社マイナビ・2023年12月25日】
@人事では『人事がラクに成果を出せるお役立ち資料』を揃えています。
@人事では、会員限定のお役立ち資料を無料で公開しています。
特に人事の皆さんに好評な人気資料は下記の通りです。
下記のボタンをクリックすると、人事がラクに成果を出すための資料が無料で手に入ります。
今、人事の皆さんに
支持されているお役立ち資料
@人事は、「業務を改善・効率化する法人向けサービス紹介」を通じて日本の人事を応援しています。採用、勤怠管理、研修、社員教育、法務、経理、物品経理 etc…
人事のお仕事で何かお困りごとがあれば、ぜひ私達に応援させてください。
「何か業務改善サービスを導入したいけど、今どんなサービスがあるのだろう?」
「自分たちに一番合っているサービスを探したいけど、どうしたらいいんだろう?」
そんな方は、下記のボタンを
クリックしてみてください。
サービスの利用は無料です。
関連記事
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
名古屋鉄道株式会社
グループ内での公募による副業・異動を促進へ「キャリアチャレンジ制度」を新設
名古屋鉄道は11月13日、グループ内での公募による副業・異動を実現できる「キャリアチャレンジ制度」を新設したと発表した。従業員の自律的なキャリア形成による成長の促進や、適材適所の人...
2024.11.14
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
株式会社岡三証券グループ
初任給30万円への引き上げ、雇用上限年齢の撤廃、社内FA制度など人材確保へ向け人事制度を刷新
岡三証券グループおよび中核子会社の岡三証券は10月30日、働き方に対する価値観が多様化するなど人材市場が大きく変容していることを受けて、新たな人事制度を2025年4月に導入すると発...
2024.11.01
-
プレスリリース国内・海外ヘッドライン
株式会社日立コンサルティング
「配偶者」に関わる記載項目を変更。性的マイノリティに配慮した人事規則へ改定
日立コンサルティング(東京・千代田)は10月29日、多様な人材の活躍支援を目的に、規則に記載されている「配偶者」に関わる記載項目を「配偶者または同性パートナー」とすることなどダイバ...
2024.11.01
あわせて読みたい
あわせて読みたい
人気の記事
国内・海外ヘッドライン
THE SELECTION
-
PRTHE SELECTION企画
「置き型健康社食」がもたらす可能性とは
健康経営、採用強化、コミュニケーション活性化にも。 手軽に導入できる「食」の福利厚生
-
PRTHE SELECTION企画
街なかの証明写真機「Ki-Re-i(キレイ)」で、もっと社員の顔写真管理をラクに
社員証の写真、「最適化」できていますか? チーム力を強化する顔写真データ活用法とは
-
THE SELECTION特集
【特集】ChatGPT等の生成AIが一般化する社会で必須の人材戦略・人的資本経営の方法論
-
THE SELECTION企画
レポートまとめ
@人事主催セミナー「人事の学び舎」 人事・総務担当者が“今求める”ノウハウやナレッジを提供
-
THE SELECTION特集
特集「人手不足業界の逆襲」~外食産業編~
「見える化」と「属人化」の組み合わせが鍵。 丸亀製麺が外食業界を変える日
-
THE SELECTION特集
人事のキーパーソン2人が@人事読者の「組織改革」の疑問に答えます(第2弾)
数値化できない部署を無理に人事評価する方が問題。曽和利光×北野唯我対談
-
THE SELECTION会員限定特集
働きやすい職場づくり~サイバーエージェント編
「妊活支援」や 「働くママ・パパ支援」を、 一部の社員のものにしないためには?