「マイナビ 2025年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」株式会社マイナビ
就活前の学生の長期就業意欲が明らかに。5人に1人が新卒入社する会社で「定年まで」勤務を望み、短期離職希望は3.9%にとどまる
2023.12.14
社会人になったら「同じ会社で、類似した仕事に領域を広げて働きたい」という学生が最多
マイナビ(東京・千代田)は12月13日、2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(2,055名)を対象とした「マイナビ 2025年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」の結果を発表した。
調査結果によれば、11月のインターンシップ・仕事体験の参加割合は前年比3.2pt増の56.9%だった。また、新卒で入社する会社で何年働きたいかを聞いたところ、「定年まで」同じ会社で働きたいと回答した学生は20.1%に上り、前年比2.0ポイント減となっている。一方、「1〜3年ぐらい」での勤務を希望する学生は3.9%にとどまった。
将来のキャリアについて尋ねられた際、「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」という志向が21.6%で最多となった。理由として、「自分の知識や経験を積み重ねて、それらを難しい仕事や規模が大きい仕事に生かしたい」との意見が挙げられ、長期的なキャリアビジョンを描く様子が見受けられた。以下、リリースより。
【調査概要】
11月のインターンシップ・仕事体験の参加割合は前年比3.2pt増の56.9%【図1、2】
25年卒学生の11月単月のインターンシップ・仕事体験の参加割合は前年比3.2pt増の56.9%、累計参加割合は前年比4.8pt増の87.6%となり、いずれも前年を上回った。【図1、2】
【図1】【今月(単月で)】インターンシップ・仕事体験に参加した割合の推移
【図2】【これまでに(累計で)】インターンシップ・仕事体験に参加したことがある割合の推移
新卒で入社する会社で「定年まで」働きたい学生が20.1%【図3】
新卒で入社する会社で何年働きたいかを聞いたところ、「特に決めていない・わからない」が最多で34.3%(前年比2.6pt増)、次いで「定年まで」が20.1%(前年比2.0pt減)となった。一方で、最も少なかったのは「1~3年ぐらい」で3.9%(前年比1.0pt減)だった。大卒の入社3年以内の離職率は年によって上下しながらも、1995年頃から約3割で推移している※1。しかし、就職活動前の段階では、3年以内での退職を考える人は少ないことがわかった。【図3】
※1:「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001158687.pdf
【図3】新卒で入社する会社で何年働きたいか
社会人になったら「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」が最多の21.6%【図4、5】
40代くらいまでのキャリアを想定して、社会人になったらどのように働きたいかについて聞いたところ、「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」が21.6%となり最多だった。理由として、「自分の知識や経験を積み重ねて、それらの蓄積を難しい仕事、規模が大きい仕事に活かしたいが、それは慣れた環境下のほうが実現しやすい」「可能な限り同じ企業で働き続けたいと考えているので、ある程度ポジションや業務内容を変えながらジェネラリストになることを視野に入れている」という意見が挙がった。※2【図4、5】
※2この設問の選択肢はマイナビキャリアリサーチラボで発表された『つむぐ、キャリア』のなかで「仕事の経験の作り方」として紹介された4つのタイプ「なれる」「かさねる」「つなげる」「こえる」を踏まえて、具体的な内容に落とし込んだものとなっている。最多だった「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」は「つなげる」を示す項目である。
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2023/11/tsumugu-career-1.pdf
【図4】社会人になったらどのように働いていきたいか(40代くらいまでのキャリアとして)
※参考※「仕事の経験の作り方」として紹介された4つのタイプ(「つむぐ、キャリア」より抜粋)
【図5】「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」と回答した人の理由(自由回答/一部抜粋)
ガクチカとして話せるエピソードの数は前年よりも増加傾向に【図6】
ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)として話せるエピソードが現時点でどれくらいあるかを聞いたところ、「2個」が最多で43.2%(前年比1.0pt増)、次いで「1個」が23.5%(前年比4.6pt減)だった。
全体的な傾向は前年・前々年と同様だが、3個以上の割合が前年比5.1pt増の27.3%と、直近3カ年では最もエピソード数が多くなった。25年卒の学生においては、大学2年生の後半から3年生になる頃(学部生の場合)には、行動制限が解除されつつあり、サークル活動や部活動、アルバイトなどの課外活動に取り組むことができたためと推察される。【図6】
【図6】ガクチカとして話せるエピソードは現時点でいくつあるか
【調査担当者コメント】
インターンシップ・仕事体験の11月の累計参加割合は前年より4.8pt増え87.6%と高い水準になっています。本調査では社会人になったあとどのような働き方をしたいか、またその理由を聞いていますが、「自分の知識や経験を積み重ねて、それらの蓄積を難しい仕事、規模が大きい仕事に活かしたい」など、いずれも自分の志向を踏まえて、人生においてキャリアを長い視点で捉えた回答が見受けられました。自己分析やインターンシップ・仕事体験を通じて、しっかりとキャリア観が醸成されている様子がうかがえます。
3月の採用広報活動開始前に、インターンシップ・仕事体験として実際の職場を経験できるのもあと少しの期間となりました。まだ十分に活動ができていない方は、年末から年明けにも多くのプログラムが開催されていますので、この機会を活かしていただきたいと思います。
キャリアリサーチラボ 主任研究員 東郷こずえ
【調査概要】「マイナビ 2025年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」
- 調査期間:2023年11月20日(月)~11月30日(木)
- 調査方法:マイナビ2025の会員に対するWEBアンケート
- 調査対象:2025年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生
- 調査機関:自社調べ
- 有効回答数:2,055名(文系男子343名 文系女子790名 理系男子444名 理系女子478名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
【プレスリリース「『マイナビ 2025年卒 大学生 インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)』を発表」(PR TIMES)より|株式会社マイナビ・2023年12月13日】
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