人事の10分読書vol.33『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』
2023.11.20
@人事が、本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、人事のスキルアップにつながる書籍の要約をお届けする連載企画「人事の10分読書」。
第33回は、荒木俊哉氏の著書『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)を紹介する。
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おすすめポイント
言いたいことはあるけど、うまく言葉にできない――。それゆえに「会議が苦手」「発言の場が怖い」と悩むビジネスパーソンは少なくない。こうした悩みの根源には「言語化力」が大きく関わっている。
本書は「なぜ言語化が大切なのか」「どうすれば言語化力を身に付けることができるか」という点にフォーカスした「言語化力」のトレーニング本である。
著者は世界三大広告賞をはじめ国内外で多数の受賞歴を誇る、電通トップのコピーライター・荒木俊哉氏だ。そんな著者も、かつては人々の心に刺さるコピーを生みだすことができない時期があったという。しかしそれが一転するきっかけになったのは、「どう言うか」ではなく「何を言うか」が重要だと気づき、「言語化力」を磨くためのトレーニングを繰り返し実践したことである。
「言語化力」はビジネスシーンにおける必須のスキルである。本書では、A4一枚に思っていることを書き出して、「それってどういうこと?」と深掘りしていくオリジナルの「言語化力トレーニング」を紹介している。驚くほどシンプルな方法だが、これを毎日続けていくことで「言語化力」は確実に身に付いていく。
このトレーニングを継続して言語化力を高め、パッと的確な言葉で伝えられるようになれば、「仕事ができる人」という印象を植え付けることができるだろう。それによって評価アップにつながるだけでなく、あらゆることに自信をもって取り組めるようになるはずだ。
【衛藤実穂 (ライター詳細)】
著者プロフィール
荒木俊哉(あらき しゅんや)
株式会社電通 コピーライター
一橋大学卒業後、2005年に株式会社電通に入社。営業局の配属を経てクリエーティブ局へ。その後は、コピーライターとしてさまざまな商品・企業・団体のブランディングに従事。これまで手掛けたプロジェクトの数は100以上、活動は5大陸20か国以上にのぼる。
世界三大広告賞のうちCannes LionsとThe One Showのダブル入賞をはじめ、ACC賞、TCC新人賞、NIKKEI ADVERTISING アワード、YOMIURI ADVERTISING アワード、MAINICHI ADVERTISEMENT DESIGN アワードなど、国内外で20以上のアワードを獲得。
広告以外にも、国際的ビッグイベントのコンセプトプランニングや、スタートアップ企業のビジョン・ミッション・バリュー策定のサポートも行う。また、毎年一橋大学でコピーライティングやアイデア発想のゼミも開講している。
コピーライターとしての長年の経験を通して「どう伝えるか」の前に「何を伝えるか」こそが大切だと感じるようになり、本書を執筆。本書が初の著書になる。
『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』の要点
- 言語化できない原因は、頭の中にあるモヤモヤとした思いや意見、曖昧な概念を言葉にできていないことにある。言語化力とは「モヤモヤを言葉にする力」である。
- 仕事の評価は「どう伝えるか」ではなく「何を言うか」によって決まる。ビジネスパーソンにとって「言語化力」は必須のスキルである。
- 「言語化力トレーニング」は、1回2分、A4一枚を使って行う。「問い」に対する自分の思いや意見をメモ書きし、それを深掘りしていくことで「言語化力」は鍛えられる。
ビジネスに必要な「言語化力」
「頭の中のモヤモヤ」を言葉にする力
仕事で資料や企画書を作るとき、なかなかしっくりくる言葉が思いつかなくて、テンプレのような言葉ばかり並べてしまった経験はないだろうか。普段から言葉を使っているのに、いざ書こうとすると出てこない。その原因は、頭の中にあるモヤモヤをきちんと言葉にできていないからだ。
モヤモヤとは頭の中の「曖昧なイメージや感覚、概念」であり、言語化力とは「モヤモヤを言葉にする力」である。「言いたいことをうまく言葉にできない……」というもどかしさは、「言語化」に悩んでいるということに他ならない。
「何を言うか」で評価が決まる
書店へ行くと、「伝え方」に関する多くの本が並んでいる。いわゆる「コミュニケーション本」である。しかし、「伝え方」の本では「言語化」に対する悩みは解決できない。なぜなら、「伝え方」と「言語化」はまったく別のスキルだからである。
コミュニケーションは、「何を言うか」と「どう言うか」に分解できる。たとえば、話の最初に「恐縮ですが」と付けることや、「勉強しなさい」ではなく「一緒に勉強しよう」と言い換えることは「どう言うか」である。「どう言うか」は、伝え方を変えるだけで「言う“内容”」そのものは変わらない。一方、「何を言うか」は「言う“内容”」を考えることであり、そのスキルが「言語化力」である。
仕事での評価は「何を言うか」で決まる。あなたの意見に「思いもよらなかった視点」や「新しい気づき」があるかどうかが、評価の対象となるからだ。
「何を言うか」を整理して「言語化力」を磨くことで、「言葉にできない」という悩みは解消されるだろう。
「言語化力」を磨く
なぜ「言語化」できないのか
言語化することができない根本的原因について、著者は次の2つを挙げている。ひとつは「自分が感じていることに気づいていないこと」、もうひとつは「感じたことが頭の中の無意識領域に放置されていること」である。
たとえば、ビールの新商品キャンペーンについて会議で話し合っているとする。ビールについて自由な意見が飛び交う中、会議のテーマが「若者のビール離れ」に移って来た。そこで唐突に「最近の若い人たちはなんでビールを飲まなくなったんだと思う?」と聞かれたら、あなたはどう答えるだろう。
ここで覚えておいてほしいことは、ビールを飲む飲まないにかかわらず、あなたは普段から「ビールに対して必ず何かを感じている」ということだ。たとえば居酒屋でビールを乾杯する大学生グループと隣になった、帰宅途中で缶チューハイを飲んでいる若者たちを見かけたなど、日常のどこかで「若者とビール」に関する場面に遭遇しているはずだ。しかし、多くの人はその場面を覚えていない。無意識に感じていることはあるのに、解像度が低すぎて自分でも気づいていないのである。
そもそも日常生活において、ほとんどの人はそのときに感じた気づきや違和感、疑問をいちいち言語化することはない。しかし、この無意識に「気がつく」ことができるか否かが、言語化ができる人とできない人の差となるのである。
「無意識の思い」に気がついて「意識下」に引き上げるには、「とりあえず書き出してみる」ことが有効だ。
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