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コラム

「日本一オーラがない監督」中竹竜二氏に聞く


チームメンバーに主体性と積極性を持たせるためには?

2016.10.11

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目次
  1. 積極的主体的な参画意識「オーナーシップ」
  2. メンバーの使命感を高め、背中を押すリーダーのメッセージ
  3. “べき論”ではなくリーダーの意思として
  4. 「すべき」「できる」ではなく「やりたい」

積極的主体的な参画意識「オーナーシップ」

組織をつくっていくうえで大切なことは、いかにチームのメンバーに主体性を持たせ、積極的に組織活動に参加させられるか? という点であり、リーダーの力量が問われるところでもあります。実際には、多くのリーダーは部下への仕事の任せ方や主体性の引き出し方に悩んでいます。

そこで今回は、メンバーにどのようにしてオーナーシップを持たせるか、というテーマでお話ししたいと思います。

メンバーの使命感を高め、背中を押すリーダーのメッセージ

どんなリーダーでも、過去を振り返ってみたとき、自身が1メンバーとしてプロジェクトを任されたり、オーナーシップを受けたりしたことがあるでしょう。そんなときに、やる気と使命感に駆られた経験はありませんか? 当然、その責務が大きければ大きいほど不安もついてきます。しかし、その不安よりもワクワク感や使命感のほうが引き立てられれば、自ら一歩踏み出すことができるのです。ここではリーダーがいかに相手に期待し、その仕事を託すだけの価値が相手にあるのだというメッセージを伝えること、そしてそれが実現された未来の姿まで見せてあげることが重要となります。

いま、この仕事を任せる価値があることを本人に理解してもらうには、その背景を正確に伝えるように心がけてみてください。ただ単に「あなたしかできないから」といった漠然とした伝え方ではなく、「いま、あなただから」かつ「この仕事だから」「うちの組織だから」……というように、多くの要素と結びつけてその理由を語るようにします。

“べき論”ではなくリーダーの意思として

私自身、仕事を任せる際には、その相手にまず「なぜ君に託すのか」について語ることにしています。先日も、若手の役員にプロジェクトを託しました。その際には「これまで私がやってきたマネジメントよりも、君のほうがデザイン性に優れ、若者を巻き込む力があり、スピード感を持ってできるから」という理由を伝えました。オーナーシップを渡したい相手に伝えるメッセージは、自分がリーダーとしてそのまま継続する場合、もしくは別の人間に託す場合のメリット・デメリットの比較をすると客観的に考えることができます。

気をつけたいポイントとしては、“べき論”ではなく気持ちを伝えることです。たとえば「今の組織の状況のなかで、こうした事情によりあなたがやるべきだ」と告げるのではなく、「他のいろいろな人間ができるが、君に任せたほうが確実に良いものが出来上がる。それを自分は見たいんだ」と伝えること。「○○したい」という、任せる側の意思を伝えることが大きな意味を持つのです。

任せる側が単に自己都合でお願いするのではなく、時間をかけてさまざまな可能性を考慮した結果、あなたに託したいという結論が出たことを伝えることも大切です。そうしたメッセージによって、人は「自分のことを深く考えてくれた」という承認された状態に入っていきます。

「すべき」「できる」ではなく「やりたい」

自分の意思を伝えた後は、相手の意思を聞くことにしています。「やりたい」か、「やりたくない」か。仮に“べき論”でオーナーシップを持たせてしまうと、できるかできないかを相手に説くことになってしまいます。ここでは「すべき」「できる」といった、決まりや能力の話ではなく、本人の「やりたい」か「やりたくない」かの意思を重要視します。能力が高いからといって、オーナーシップを発揮するとは限りません。やらされている感が出てきてしまうと無責任な行動をとりがちです。

 

皆さん、なんらかの職務を任せるときには、最後の締めを相手の「やりたいです」という言葉で締めくくるようにしてみてください。そのために、「(このプロジェクトを)やりたいですか?」という質問を忘れずに投げかけるようにしましょう。

執筆者紹介

中竹竜二(なかたけ・りゅうじ)(株式会社TEAMBOX代表取締役) 1973年、福岡県生まれ。早稲田大学人間科学卒業後、単身渡英。レスタ―大学大学院社会学部修了。三菱総合研究所でコンサルティングに従事した後、早稲田大学ラグビー蹴球部監督、ラグビーU20日本代表監督を務め、「監督の指示に従うのでは無く、自ら考え判断できる選手を育くむ」という自律支援型の指導法でとして多くの実績を残す。日本で初めて「フォロワーシップ論」を展開したひとり。早稲田大を2年連続で全国大学選手権優勝に導きながらも、自らを「日本一オーラがない監督」と称する。

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