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コラム

元DeNA人事による「採用の現場」論


ダイレクトリクルーティングのはじめの一歩〜スカウトメール編

2016.08.26

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core words株式会社CEO/Creative Directorの佐藤タカトシと申します。企業の採用ブランディングやダイレクトリクルーティングの支援業務を展開しております。

私は、大手人材系企業で11年にわたって、100社以上の企業の採用コミュニケーション支援を行い、その後、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)にて3年間、ダイレクトリクルーティング活動を中心に推進してきました。今回は、入門編として、そのエッセンスをお伝えいたします。

前回の記事では、「求人広告や人材エージェントを通じて、他社と差別化する方法」について、書かせていただきました。共通するノウハウも多いですが、ダイレクトリクルーティング活動は、自社が直接、候補者にアプローチする手法ですので、より個別性の高いコミュニケーションが行うことが重要になります。

今回は、ビズリーチ、DODA Recruiters、Wantedly、Green、LinkedInなど、候補者のデータベースに、自社でスカウトメールを送る際のノウハウをご紹介いたします。成否のカギは、以下の2つです。

(1)採用可能性の高いスカウト対象者の抽出
(2)自社の魅力を伝えアクションを促す文面の制作

まず、(1) 採用可能性の高いスカウト対象者の抽出について、ご説明いたします。メールを効率的に送付し成果に結びつけるためには、対象者の濃度をいかに高められるかが、第一のカギになります。最も効果的な手法は、採用担当者がある程度の数のレジュメを抽出し(30~50枚程度)、採用責任者や面接官と一枚一枚チェックしながら、採用可能性の高い候補者を抽出すること。「この方にはお会いします」と、バイネームで面談の確約まで得ることができれば、スカウトへの反応率も高まりますし、その後の選考プロセスも効率化されます。

レジュメチェックの時間を確保するのが難しい場合は、「社名」「経験年数」「転職回数」「必須のスキル」「データベースの登録日(アクティブに活動していない方を除外するため)」など、採用責任者や面接官とレジュメの選定基準をすり合わせておく手法が有効です。それをもとに、採用担当者自身が、リスト内で優先順位をつけるのがいいでしょう。

次に、(2) 自社の魅力を伝えアクションを促す文面の制作 です。スカウトメールは、以下の4つのブロックに分かれ、それぞれに持たせるべき機能が異なります。

スカウトメールの4つのブロック

第一に、スカウトメールは開封してもらわないと、何も始まりませんので、件名が最重要です。そこに表記するのは、最も差別化できる要素であるべき。一般的には、ポジションや給与などを掲げるケースが多いですが、「特別感」を出すのも有効です。「いまだけの募集」「初めての募集」「限定1名の募集」といった表記は、候補者の注意を惹く効果があります。

次に、書き出しでは、「なぜ、あなたに声を掛けているのか」という理由を語ることが大切です。より個別性の高い理由を表記できれば、「自分のことをきちんと見てくれている」と、候補者の期待は高まります。スキルや経歴に触れるのがいいでしょう。

そして、メインとなる本文では、会社や仕事の魅力を正攻法で記載します。採用HPや求人広告に記載している内容や、人材エージェントに伝えている自社の魅力をベースに、コンパクトにまとめましょう。私のこれまでの経験では、300-400文字程度が適切だと感じています。

最後に、どのようなアクションを候補者に求めているのか、明確に記載することが重要です。面談は対面なのか、電話なのか。いつまでに返事が欲しいのか。なんらかの提出物の作成や準備が必要なのか。箇条書きで端的に表記すると、候補者の頭の中が整理され、次のアクションにつながりやすくなります。

今回は以上です。ダイレクトリクルーティングは、採用コストが比較的安く、自社のカルチャーにマッチする候補者を採用しやすいという利点があります。まだまだ新しい手法ですが、少しずつチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

執筆者紹介

佐藤タカトシ(core words株式会社 CEO/Creative Director) 2001年4月、大手人材系企業に入社。11年にわたり、100社以上の採用ブランディングを支援。2012年7月、DeNAに転職。採用ブランディングとダイレクトリクルーティングをメインとして活動。2015年7月、採用ブランディング支援会社、core wordsを設立。

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