【ディスカヴァー・トゥエンティワン主催】セミナーレポート
奥田和広×坪谷邦生が語る「人と組織が成長するために今、必要なこと」
2021.09.17
リクルートマネジメントソリューションズが発表した最新の調査*によると、人事担当者と管理職の双方が挙げたマネジメントに関する組織課題の上位は、「次世代の経営を担う人材が育っていない」「ミドルマネジメント層の負担が過重になっている」だった。コロナ禍での変化が激しい1年を経て、これからの会社を牽引していく次世代リーダーの必要性がさらに増していることや、コロナ禍でのリモートマネジメントは管理職層の大きな負担をもたらしている背景がある。
そんな中、『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』の著者・奥田和広氏と、『図解 人材マネジメント入門』の著者・坪谷邦生氏の対談が行われた(主催:ディスカヴァー・トゥエンティワン)。企業が理想に向かいながら、いかに成果を上げる人と組織をつくることができるのか――。
二人の対談の中から、人と組織を成長させるために人事や経営者、現場の管理職が実践できる考え方やノウハウを語ったテーマを抜粋して紹介する。
*【マネジメントに対する人事と管理職の意識調査2021】「次世代リーダーの育成」と「ミドルマネジメントの負担軽減」が課題
- 目次
-
- マネジメントを強化するにあたり、最初に取り組むべきことは何ですか?
- 人事制度の設計で気を付けるべき点は何ですか?
- ミドル層で管理職についていない人の成長支援はどのようにすればよいですか?
- 参加者からの質問と回答
┗Q. マネジメント職を初めて経験することになった。どんな心持ちで取り組むと良いでしょうか?
┗Q.チームのOKRは、チーム全員で設定するという内容に共感しました。価値観、バックグラウンドが多様なチームでそれを実現する工夫があれば教えていただきたいです。 - セミナー概要
- 書籍紹介
マネジメントを強化するにあたり、最初に取り組むべきことは何ですか?
奥田和広氏(以下、奥田):「マネジメントを強化する」とはどういうことで、その結果、何を目指しているのかが大事で、マネジメントを強化すること自体が目的にならないようにする。何のためにやるのかとか、今どんな課題を抱えているのかをしっかり把握してやらないと、単に「検証やりましょう」「話し合いやりましょう」みたいなことになってしまう。
坪谷邦生氏(以下、坪谷):全く同感ですね。「マネジメント」とか「コミュニケーション」というのは、思考停止ワードだと思っています。「マネジメントをなんとかしたい」、「コミュニケーションをなんとかしたい」というは、何も言っていないに等しい。経営者やマネジャーが「マネジメントがまずい」と思っているその背景を知るべきです。そして「ここを強化する」という課題を置くことができたら、(取り組むべきことの)5割は完了です。
奥田:私がコンサルタント時代によく上司から言われたのが、「本当の問いが何かわかったら、ほぼ解決できたようなものだ」と。
坪谷:そうなんですよね。
奥田:マネジメントを強化したいというのは、本当の問いになっていないんですよね。今、おっしゃったように背景を明確にするのは、本当に大事なことだなと。
坪谷:はい。背景は隠されています。それが普通です。なにが悪いかわからないからこそ、皆さん苦しんでいるのです。ある会社の社長から「部長たちが使えない」と強いトーンで言い切られたことがあって、これは背景に何かあるなと思いました。部長たちにヒアリングしてみると、彼らは会社のことを考えている。使えないどころか、部長たちが会社を回しているのは間違いない。ただ、経営者とのやり取りの仕方がわからず悩まれていました。そこで「部長たちが言いたいことを形にして経営層にぶつける」ことを課題にセットして取り組みました。
奥田:それ、すごくよくわかります。最近よくあるのが、組織診断ツールとかエンゲージメント診断とかのツールを使って、「結果こうでした」「じゃあこうしましょう」と言うだけで終わっているケース。ツールを使うことは賛成ですが、本当はその背景にある、それぞれの人の思いとか悩みとかを1回吐き出して、「ここが本当の問題だよね」とか「ここで何か起きているよね」というのを出さないとですね、本当の解決にならない。対処療法にとどまって結果また同じことを繰り返すみたいなことが起きる。だから、坪谷さんが今おっしゃっていただいたことがよくわかります。やっぱり、経営層に実際伝えたい思いを伝えられていないというところにキーポイントがあるので、そこをなんとか改善していく方法を探るということですよね。
坪谷:組織サーベイのようなツールは健康診断みたいなものですよね。レントゲン写真だと思うと考えやすい。「どうやらここに黒い影があるぞ」ということがわかります。ここで重要なのは、精緻に分析したり、偏差値化したり、診断数値の上位の企業を表彰したりして、「点数を上げること」がマネジメント強化であり、経営として良い状況であると考え過ぎてしまうのは問題です。健康診断として「精密検査を要する」とわかることが大切なのです。「この部門のこの職種のこの年代の人たちは、どうやら上司に対して何か思っていそうだ」という黒い影を発見したら、分析したり点数を競っている暇はなくて、本人たちに聞きにいくべきですよ。「大丈夫? 何があったの?」と聞けばすぐなのに、その点数を上げることに躍起になって「人間」の存在を忘れてしまう。これがいま起きているなと感じます。
【ポイント】
・マネジメントを強化する背景をしっかりと把握、認識したうえでやるべく目標を立てる。
人事制度の設計で気を付けるべき点は何ですか?
奥田:一貫性がすごく大事だなと思いますね。これは人事制度の中での一貫性ももちろん大事なんですけど、組織戦略、経営戦略にも言えることです。こんな戦略を取るから、こんな人を求めている。だから「こんな人事制度がいるよ」ということが大事だと思いますね。
OKRにも言えることですが、時にはやりの人事制度や他の会社がうまくいった人事制度をそのまま流用するということがありますが、一貫性を崩しかねないと思いますね。
坪谷:まさしくそこなんですよ。私は座右の銘が「指し示す」です。人事制度の施策1つひとつは正直、どんなやり方でもなんとかなると思うんですよ。しかしコンセプトが一貫していない人事制度はダメです。こっちでは年功序列っぽい運用をしているけど、こっちではすごく成果型寄り。実際の人のアサインメントを見ると、何が重視されているかまるで分からない。こうなると1つひとつの施策はどんどん効果が弱まって、むしろ仕組みがない方が良かったんじゃないかという状態になります。
ですので、何をやろうとしているのかを毎回、問うこと、目的に照らすことがすごく大事です。そして、ものすごく筋の通った格好いい仕組みがバーンとできて、全社員にドカーンと入いれて全てうまくいく、というような妄想は、捨てた方が良いと思っています。大体、失敗しますよ。最初は「うちの会社は今、何をなすべきなのか」「何が1番大事なのか」という共通認識を作っていくことから一歩ずつ進めましょう。
皆の気持ちも汲んだ上でリーダーが意思決定をして「こっちだ」と指し示していただきたいのです。「ここに行きたいからこそ、こういう仕組みなのだ。だからこの施策を入れる」と。それでは人事の仕組みはうまくいくと思いますよ。
例えば「うちの会社で起きている問題はこうだし、皆の声を聞いていくと今の目標管理はすごく形骸化していて、升目を埋めているだけでワクワクしない。そんなのは経営者として自分は嫌だ。ワクワクする会社に俺はしたいからOKRを入れるんだ」と経営者が言ってくれたら、OKRは絶対にうまくいくんですよ。そこがないまま、何となく「OKR良さそうだね」「インテルとかGoogleとかやっているらしいよ」といった感じで導入すると絶対にうまくいかないですよね。
奥田:はやりワードを学ぶ、関心を持つというのは、すごく大事なんですけど、本当にそれが、おっしゃられているように指し示しの方向が何で、とか、そういうこがないと難しいですよね。
坪谷:私は施策には「血が通っているかどうか」がもっとも問われるものだと思っています。人事制度をたくさん作ってきましたけど、絶対にうまくいかないパターンがあります。経営者が、人事制度の説明会をする時に「坪谷さん、説明してくれ」と言い出したら絶対に失敗するんですよ。つまり、旗を社長が持っていないんですね。当時、私はリクルートでしたから、「リクルートのコンサルタントの方が作ってくれた制度です」と言いたいんですよ。自信がないのはわかるし、お助けしてあげられることはお助けしてあげたいんですけど。意志を持つのはトップじゃないとダメです。リクルートのコンサルタントがいくら意志を持ってもしょうがないんです。
奥田:おっしゃる通りですね。私もOKRを導入する時のワークショップ、もしくは導入ミーティングで必ず、トップの方になぜOKRを導入するのか、どこを目指しているのかを必ず自分の口で伝えてくださいと言っています。
【ポイント】
・経営戦略、組織戦略も含めて一貫性を持たせる。
・「なぜこの制度が必要なのか」「この制度で会社をどうしたいのか」をトップが自ら語れるようにする。
ミドル層で管理職についていない人の成長支援はどのようにすればよいですか?
奥田:まずこの問題は、ミドルの年代になる前の前提ですね。その段階までに、「このままだったら管理職に選抜されない可能性があるよ」とか、「管理職になりたいんだったら、もうひと頑張りしないといけない」とちゃんとフィードバックをしていないといけない。本人は「だいたい40歳になったら課長になれるかな」と思っていたのにいざ管理職につけなくなると、「同期はほとんどなっているのに俺だけなれない」「会社は全然見てくれないな」みたいなことを言いだして支援どころか、不満を持ってしまう訳ですよね。坪谷さんはいかがですか?
坪谷:これは答えのない問題だと私は捉えています。もう、日本企業が陥っている一番の課題で、これが完全に解決できたということはあり得ないと思うので、1社1社、1人1人の状況を見て個別で状況を作っていくしかないなと思っています。
「べき論」で言うと、年齢を気にせずにその人のプロフェッショナリティつまり能力を、その会社が大事にしていると指し示した基準で評価していくべきです。これが届かない人はそれなりの処遇の仕方となるし、本当にうまくいかないのなら退職していただく方がお互いハッピーでしょう。それがべき論としてはある。しかし今の日本の経営者や人事の方って、過去の負の遺産を受け継いでしまった被害者でもあるんですよね。彼らにべき論だけ伝えて「こうやってください」と言っても、できない構造があるからこうなっている。なので、やっぱりその人たちの状況とか、その人たちが持っている実権とか関係性とかいろいろな物が有機的に絡んでいる問題なので、一概に答えられないんですね。答えられないので1つひとつ真剣に取り組むしかない問題だなと私は思っています。
奥田:おっしゃる通りだと思います。この間、人事の方と定年延長の話になった時にですね、「これって結局、企業の選択だよね。うちはいったん、若手社員の採用応募を減らすくらいの選択をするんだ」と。そこまでやって定年延長をしようとするのかと。
坪谷:いやあ、素晴らしい。
奥田:逆の決断であれば、やっぱり若手に給料を与えて若手を育てていく。その時は上の反発はやむなしにする。100or0ではないと思うんですけど、「じゃあうちの会社はこうだからこうする」という選択です。今回の話で言うと、ミドルで管理職になれていない人に大活躍してもらうのか、いまのポジションでもうちょっと頑張ってもらうぐらいでいるのか、ある意味自然退職を狙うのか。そこの選択は大事ですよね。なんとなく、全員が傷つかずに丸く収まりますという選択肢はないですよね。
坪谷:おっしゃるとおりですね。私が人事制度改定で相談をいただいてきた中で1番多いのは、ここの問題です。どこの企業も、誰も傷つかず何となくうまくいく方法はないかと言うお悩みをお持ちで、私は「ないです」と言います。「まずは意思決定しないと進めない問題です」というお話を差し上げるところからスタートしますね。
これまでの貢献もなく、いまも活躍していない人たちが定年になるまで高い給料を払い続けることは、若い人たちや本当に頑張っている人たち、今後入ってくる人たちの未来を食いつぶしているんだという自覚はしないといけないですね。
その人たち(ミドル層で管理職についていない)に意欲があれば何とかなるかも知れません。しかし、ただ意欲もないけどぶら下がっている、法律を盾に権利だけを主張する、結果的に若い人たちから未来を搾取している人たちもやっぱりいらっしゃる。そういう人たちに対してはどう向き合っていくか、とても悩ましいですね。私は年齢に関係なく「これから本気で頑張ろう」と思っている人たちに投資をしていく選択、決断を応援していきたいと思っています。
奥田:私もそう思いますし、これはたまたま管理職に就くチャンスがなかっただけで、やる気がある人は、それはそれなりの再成長の機会が大事で、投資するというのはすごく良いことだと思いますね。ついつい目の前の問題を放置しておけばうまいこといくような感じがするんですけど、何もしないということは、結局若い人への投資を諦めることだったり、当分の利益を減らしていたりという選択をしているということなんですよね。
【ポイント】
・ミドル層になるまでに管理職を目指すうえで必要な知識や経験をフィードバックする
・一社一社それぞれが真剣に向き合う必要がある個別の問題。会社として何を目指すためにミドル層の成長支援を行うのか、もしくは若手の育成に舵を切るのかといった意思決定をしっかり行う。
参加者からの質問と回答
Q. マネジメント職を初めて経験することになった。どんな心持ちで取り組むと良いでしょうか?
奥田:マネジメント職に限らないことですが、初めはいきなり完璧を目指さないのが結構大事かなと思います。自分を追い詰めてしまう。マネジメント職になってもうまいくいかないこともあるし、悩みもある。そういうときは同じチームのメンバーで一緒に解決して行こうと。斜め上(他部署の上司)の方とか、もしかしたら斜め下の方でも結構かもしれないですけど、相談相手を見つけながら、試行錯誤をして何とか成果を出そうと考えていただくことかなと思います。
坪谷:マネジャーになるというのは、学生から新入社員になった時と同じくらいのトランジション(変化の階段)だと思うんですよ。なので、奥田さんがおっしゃった通り、「絶対失敗するよ」という前提でやった方が良いですよね。プレーヤーのころの成功体験を持ってらっしゃるし、周囲もそういう目で見るから「あいついけるだろう」と思われているのにコケるのがすごく恥ずかしいと思うんですけど、コケるものなのでコケましょうという感じですね。ドラッカーも働いている時にマネジャーになって、全然自分ではイケてると思ったのにできていなくて、上司に怒られ「こんなにマネジメントできないんだ」とへこむ。マネジメントの発明者ですらそうなんだから、皆そうなんですよとお伝えしておきます。
奥田:仮にマネジメントの経験が2回目だという人でも、違うチームに行ったら違う環境になるので、いろいろ失敗もすると言う前提であって良いんだと思います。それを早くフォローすることの方が大事なんですね。失敗しているのに隠そうとか、虚勢を張る方が危険だと思います。
坪谷:鳴り物入りで入ってきた人って大体コケるんですよ。だから転職した時にいきなり管理職とか役員とかでポンと入るよりは、1度プレーヤーとして入って実績を上げて皆が認めてくれてから、ちゃんとマネジャーになるステップを踏んだ方がお互いハッピーですね。
奥田:わかります。
Q.チームのOKRは、チーム全員で設定するという内容に共感しました。価値観、バックグラウンドが多様なチームでそれを実現する工夫があれば教えていただきたいです。
奥田:ありがとうございます。今日のセミナーでは触れませんでしたが、KPT(ケプト)という方法があります。K:keep=続けたいこと、良かったこと、P:problem=悪かった事、問題点、T:try=次にやりたいことをチームで出しあう。まずは、KとPを全員で出し合うのですが、大事なのが、先ほど、部長とか課長とかがいきなり切り出さないこと。「前期はここが良くて、ここが悪かったよね。他に意見何かある人」と言われると、それと違う意見って言いにくいじゃないですか。そうじゃなくて、全員が1人1人考えて、「ここ良かったですよね」「ここ問題でしたよね」みたいに出しあって、「確かにそこは良かったね」「こんなことが問題だったんだ」とお互いに気付き合って、ではそれに対して次はどうするのかをTryでまた全員で考える。
皆で出し合ったものを全部やることは無理なので、話し合った上で最初はリーダーが決断する。そういう風に皆の意見をしっかり拾い上げながら次のやりたいことを設定する。ではそれをOKRに落とし込むとどうなりますかという話をしていただけると、いろいろな意見が出てお互いを認め合いながらできるんじゃないかなと思っています。
坪谷:めちゃくちゃ良いですね。私が支援したある企業では「good」と「more」にしていました。プロブレム(P)という言葉が強く響き過ぎると感じたためです。もっと良くしたいこととして「more」を挙げてもらう。否定をせずに、「さらに改善するには」を聞くかたちです。文化に沿ったやり方に変更したのです。
奥田:そういう変えられる文化は良いですよね。「1on1ミーティング」を「チャレンジミーティング」という名前にしている会社さんもあったりして、「いまあなたに何をやってほしいのか」と言うのがメッセージにこもっていて良いなと思いますね。
坪谷:チャレンジ目標を、私がいたアカツキという会社では「やんちゃな目標」って言っていたんですよ。なんか少年漫画感があって好きでした。ここに既に血が通っている感じがして。「こんなことやっちゃうの、やんちゃだね」みたな。お互いすごく楽しかったです。
奥田:「やんちゃ」って良い表現ですよね。確かに。
坪谷:自分でやりたくてやっている感じがすごく出るじゃないですか。
奥田:大事ですね。【おわり】
※記事で使用している画像は株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンの許諾を得ているものです。
セミナー概要
無料オンライン対談【マネジメント力不足の解決方法は?】人と組織が成長するために今、必要なこと
日程:2021年8月25日(水) 19:00~21:00
開催方法:オンライン(zoom)
参加費:無料
主催:株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン
★登壇者プロフィール
奥田和広(おくだ・かずひろ)
株式会社タバネル代表取締役
大阪府大阪市出身。1975年生まれ。
同年父親がアパレル卸業を起業。経営者の後ろ姿を見て育つ。大学卒業後は、上場アパレル企業、コンサルティング会社を経て父親の会社へ。アクセサリーこと業を立ち上げ、8年で40店舗、従業員170人を超える規模にまで成長させるが、市況の変化と無理なこと業拡大が重なり倒産。その後、大手化粧品会社での管理職を経て、組織コンサルティング会社に勤務。自身の苦い経験から、強い組織をつくる必要性を痛感。組織コンサルティングのノウハウを体現したものがOKRであると革新して株式会社タバネルを起業。中小企業を中心にOKRの導入コンサルティングを行う。
坪谷邦生(つぼたに・くにお)
株式会社壺中天 代表取締役、株式会社アカツキ 人材マネジメントパートナー、株式会社ウィルシード 人事顧問、中小企業診断士、Certified ScrumMaster認定スクラムマスター。
1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルート社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、急成長中のアカツキ社で人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志を形にする」ことを目的として壺中天を設立。
20年間、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、人材マネジメント講座などによって、企業の人材マネジメントを支援している。
主な著作『人材マネジメントの壺 ARCHITECTURE』(2018)、『人材マネジメントの壺 DEVELOPMENT』(2018)など。
書籍紹介
『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』著 | 奥田和広
KPIをはじめとする数値管理やアカウンティング、マーケティング、ロジカルシンキングなど、成果を出すためのノウハウはたくさん出回っています。どれもビジネス現場のさまざまなシーンで使える再現性のあるノウハウであり、ビジネスにおいて重要であることは間違いありません。
しかし、チームを率いるリーダーは、眼の前のビジネス課題と向き合うと同時に、理想を掲げてチームを鼓舞していかなければなりません。
OKR(Objectives and Key Results)は、理想を持ち続けながら現実に成果をあげるリーダーのためのマネジメントの仕組みです。グーグルをはじめとする欧米の企業で取り入れられており、近年、日本でも注目が集まり始めています。
経営者も現場リーダーも、かつてはプレーヤーでした。プレーヤーとして自分で動いて自分で成果を出してきたことで、今のポジションにたどり着いたはずです。ところが、いざリーダーになると求められることが大きく変わってきます。自分個人ではなく、複数のメンバーを動かし、組織として成果を出すことが求められるようになります。
この変化は多くのリーダーを悩ませることになりますが、本書では、OKRを中心にこの悩みの具体的な解決策を多く提示しています。リーダーもメンバーもより輝ける良い組織づくりのお役に立てると信じています。
そのようなリーダーが増えることで、日本の企業も元気になっていくでしょう。
ひいては、日本全体が明るい元気な社会になる一つのきっかけになってくれれば、この上ない幸せです。(はじめにより抜粋)
詳細:https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2461-5
『図解 人材マネジメント入門』著 | 坪谷邦生
・Q&Aと図解ですぐに読める!現場で使える知識が満載。
・組織を成長させるための理論と実践を体系的にまとめて収録。
・「トヨタ・リクルート・サイボウズ・アカツキ」の実例も紹介。
また、各章末には「4社の事例」として実際の企業がどのように人材マネジメントを実践しているのか、企業規模と育成雇用のスタンスから4タイプの実例を挙げています。
さらに人事担当者、管理職、経営者、人材業界のそれぞれの方に向けた著者からのメッセージの「まとめ」を各章ごとに掲載しています。
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@人事を運営するイーディアスは人事・総務担当者向けのアカデミックイベント「人事の学び舎vol.16」をオンラインセミナー形式で開催した。テーマは「人材マネジメント入門-従業員のパフォーマンスを高める人事評価の理論と実践-」。『図解 人材マネジメント入門』の著者・坪谷邦生氏による基調講演に加え、4人の専門家が語った。
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