株式会社マイナビ
【2021年派遣社員の意識・就労実態調査 】正社員化の誘いを受けた派遣社員は3割弱、正社員化を断ったのは7割を超える
2021.08.24

今後も派遣社員として働きたいと考えている人が、前年より増加。自由度の高い働き方が魅力
マイナビ(東京・千代田は8月19日、現在派遣社員として対象職種※のいずれかで働く、男女20~59歳を対象とした「2021年 派遣社員の意識・就労実態調査」を発表した。有効回答数は1,376名。
※オフィスワーク・事務/販売/サービス/テレオペ・テレマーケティング/機械・電気・IT技術・通信系/クリエイティブ系/医療・介護・福祉関連業務/製造/配送・輸送・物流
調査から、正社員化の誘いを受けた派遣社員は3割弱で、そのうち正社員化を断ったのは7割を超えていたことが分かった。断った理由は上から「正社員になると人間関係など割り切って働けなくなるから」「残業など、勤務時間や勤務日数の負担が増えるから」「その派遣先の職場環境が自分に合わないと思ったから」だった。
また、今後希望する雇用形態を聞いたところ、「派遣社員として働きたい」が50.1%(前年比6.0%増)に対し、「正社員として働きたい」は24.1%(前年比1.3%減)だった。以下、リリースより
参考:地域別最低賃金の全国一覧(厚生労働省)
【社労士解説】「同一労働同一賃金」に向け企業が行うべき派遣労働者の待遇・賃金の改善と準備(@人事)
《TOPICS》
- 常用雇用型派遣(無期雇用契約)、紹介予定派遣契約の派遣社員が2020年より増加。派遣社員という働き方の中でも、契約形態の多様化が進んでいる【図1】
- 派遣社員は、正社員との違いで「飲み会の誘いなど断りやすく、人間関係で悩まない」、「急な休みや、残業なしなど、勤務時間の融通が利く」などに魅力を感じる人が多く、ワークライフバランスを重視する結果に【図2】
- 正社員化の誘いを受けた派遣社員は3割弱、正社員化を断ったのは7割を超える【図3、4】
- 今後も派遣社員として働きたいと考えている人が、前年より増加。自由度の高い働き方ができることや、社会保障があることに魅力【図5、6】
【調査概要】
常用雇用型派遣(無期雇用契約)、紹介予定派遣契約の派遣社員が2020年より増加。派遣社員という働き方の中でも、契約形態の多様化が進んでいる【図1】
2021年の常用雇用型派遣(無期雇用契約)は32.5%(前年比:+4.0pt)、紹介予定派遣契約は11.4%(前年比:+8.9pt)となった。現在の職種別でみると[機械・電気・IT技術・通信系]の常用雇用型派遣(無期雇用契約)が44.4%と最も多く、紹介予定派遣契約では、[販売]が20.7%で最も多かった。同一労働同一賃金※1の施行、無期転換ルール※2の開始から8年経過したことにより、派遣契約の多様な選択肢が拡がっている。
※1同一企業・団体における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すもの
※2有期労働契約が更新されて通算5年を超えたとき、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約に転換できる
【図1】「職種別」派遣契約形態の変化
派遣社員は、正社員との違いで「飲み会の誘いなど断りやすく、人間関係で悩まない」、「急な休みや、残業なしなど、勤務時間の融通が利く」などに魅力を感じる人が多く、ワークライフバランスを重視する結果に【図2】
派遣社員としての勤務・働き方と、正社員との違いを比較したところ、「飲み会の誘いなど断りやすく、人間関係で悩まない(正社員との差:49.5pt)」、「急な休みや、残業なしなど、勤務時間の融通が利く(正社員との差:35.3pt)」「未経験の業種・職種に就きやすい(正社員との差:34.6pt)」が多く、違いとしてあがった。派遣社員は雇用が安定しないなど、これまでデメリットが目立ってきたが、働き方の融通が利くことや人間関係のストレスが正社員と比べて緩和するなどのメリットも多くなってきた。また、コロナ禍以降の中途採用における経験者募集の増加、パート・アルバイトの求人数の減少などで未経験の仕事に就きやすいことも、派遣社員という雇用形態の魅力ともいえる。
【図2】正社員と派遣社員での勤務・働き方の比較
正社員化の誘いを受けた派遣社員は3割弱、正社員化を断ったのは7割を超える【図3、4】
派遣社員として働く中で、派遣先や派遣元から正社員化の誘いを受けたことがあるのは28.9%。職種別では[医療・介護・福祉]で46.9%が最も高く、次いで[サービス]34.4%、[販売]31.4%となった。一方、断った割合は全体で76.5%、職種別でみると、[サービス]87.5%が最も高く、次いで[販売]84.1%、[医療・介護・福祉]81.7%となった。正社員化を断った理由は、「残業など、勤務時間や勤務日数の負荷が増えるから」が[販売]、[医療・介護・福祉]で4割を超えており、勤務日数や勤務時間の自由度を求め、自ら望んで派遣社員を選択している
【図3】正社員化の機会と、その判断
【図4】正社員化を断った理由
今後も派遣社員として働きたいと考えている人が、前年より増加。自由度の高い働き方ができることや、社会保障があることに魅力【図5、6】
今後も、派遣社員として働きたいとしたのは50.1%(前年比:+6.1pt)となり、半数以上が今後も継続して派遣社員の就業を希望している。派遣契約形態別に、今後も派遣社員で働きたい理由をみると、登録型派遣(有期雇用契約)では、「勤務地を選べるから(33.8%)」「職場を変えやすいから(31.7%)」が高く、常用雇用型派遣(無期雇用契約)では、「雇用保険や社会保険に加入できるから(24.4%)」「責任が重くないから(21.3%)」などが高い結果となった。有期雇用契約の派遣では、働く場所や、職場の変更や選択の自由度、無期雇用契約の派遣では、社会保険加入などの安定性を得ながら、責任は重くないという、社会保障と職責のバランスを重視した働き方ができることが、今後の継続意向に繋がっていると思われる。
【図5】今後、希望する雇用形態
【図6】「派遣契約形態別」今後も派遣社員を希望する理由
(今後も派遣社員として働きたいとした人 n=691)
調査概要】『2021年 派遣社員の意識・就労実態調査 』
調査期間:2021年7月1日(木)~2021年7月5日(月)
調査方法:インターネット調査
調査対象:現在派遣社員として対象職種※のいずれかで働く、男女20~59歳
※オフィスワーク・事務/販売/サービス/テレオペ・テレマーケティング/機械・電気・IT技術・通信系/クリエイティブ系/医療・介護・福祉関連業務/製造/配送・輸送・物流
有効回答数:1,376名(男性489名、女性887名)
【プレスリリース「『2021年 派遣社員の意識・就労実態調査』を発表」より|2021年8月19日・株式会社マイナビ】
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