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人事の10分読書vol.5『組織の未来はエンゲージメントで決まる』

2021.06.30

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@人事が、本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、人事のスキルアップにつながる書籍の要約をお届けする連載企画「人事の10分読書」。
第5回は『組織の未来はエンゲージメントで決まる』(英治出版 )を紹介する。

>>>「人事の10分読書」シリーズ

目次
  1. レビュー
  2. 著者プロフィール
  3. 『組織の未来はエンゲージメントで決まる』の要点
  4. エンゲージメントとは何か
  5. 【必読ポイント!】 なぜエンゲージメントが重要なのか
  6. エンゲージメントを高めるキードライバー
  7. 実践! エンゲージメント経営
  8. 一読のすすめ

「学び続けられる組織」が育つ。本の要約サービスflier

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レビュー

あなたは、いま働いている企業を就職先としておすすめできるだろうか。もし迷いが生じるなら、個人と組織の関係性を見直してもいいかもしれない。その際、カギとなるのが「エンゲージメント」である。エンゲージメントとは、「組織や職務との関係性に基づく自主的貢献意欲」を指す。

アップルやスターバックス、ナイキ。こうした優良企業が、こぞってエンゲージメントを重視するのにはワケがある。エンゲージメントが高い組織は、収益性も生産性も高く、離職率が低い。さらには質の高いサービスが提供でき、イノベーションにも強い。いいことづくめではないか! 日本でもIT企業を中心に、エンゲージメントを経営指標として採用しているという。その代表格と呼べるHRテック企業アトラエ代表取締役と、グロービス経営大学院の人気講師。両氏が組織・チームづくりの新常識を語り尽くしてくれるのが本書の魅力だ。

生産性や働きがいを高めるには?  優秀な人材の流出を防ぐには?  こんな課題を抱えた日本企業を救い出す概念は、エンゲージメントかもしれない。ティール組織やホラクラシー組織といった言葉が一人歩きし、その本質が曖昧になりつつある昨今、本書は、ビジョン達成に向けて邁進できる組織づくりの原点に立ち返らせてくれる。

経営層、マネジメント層はもちろん、チームの運営に関わるすべての人に役立つインサイトが詰まっている。とりわけ個人や組織が転換期を迎えるときにこそ、エンゲージメントの効果を実感できるのではないだろうか。

【松尾美里(ライター詳細)】

著者プロフィール

新居 佳英(あらい よしひで)
株式会社アトラエ 代表取締役CEO
上智大学理工学部を卒業後、1998年より黎明期のインテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社。2000年には戦略子会社インサイトパートナーズを立ち上げ、同社代表取締役社長に就任。その後、2003年10月にアトラエを設立。IT/Web業界に強い成功報酬型求人メディア「Green」、機械学習を活用したビジネスパーソン向けのマッチングアプリ「yenta」、組織におけるエンゲージメントを定量的に可視化することで組織改善を可能とするSaasツール「wevox」を展開。創業以来「意欲ある社員が無駄なストレスなく働ける組織作り」を徹底し続け、2016年には東証マザーズへ上場、2018年には東証一部への市場変更を実現する。

松林 博文(まつばやし ひろふみ)
グロービス経営大学院講師
海外営業を経てミシガン大学MBA修了後、ジョンソンで中長期戦略立案、マーケティングを担当。日本ファミリービジネスアドバイザー協会(FBAA)特別執行役員。個の創造性発揮、次世代型組織デザイン開発をライフワークとする。著書、共著書に『【実況】マーケティング教室』(PHP研究所)、『クリエイティブ・シンキング』(ダイヤモンド社)、『MBA経営キーコンセプト』(産能大学出版部)、『ビジネスに出る英単語』(講談社)、翻訳書にはアンジャン・V.セイカー『バリュー・クリエーター』、ジェリー・ワイズマン『パワー・プレゼンテーション』(以上、ダイヤモンド社)などがある。趣味はサーフィン&ワイン&トロピカルアート。

『組織の未来はエンゲージメントで決まる』の要点

  1. エンゲージメントを高めれば、人が生き生きと働いて本領を発揮し、成果を上げる組織をつくることが可能となる。
  2. エンゲージメントは企業の業績に直結する。また、従業員のエンゲージメントが高まると、顧客の満足度も高まることが実証されている。このような理由から、会社の経営指標としてエンゲージメントを採用する企業が世界中で増えつつある。
  3. エンゲージメントを高めるには、自社のエンゲージメントの「見える化」が必要だ。改善点を探るには9つのキードライバーの測定が有効となる。

エンゲージメントとは何か

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日本企業では、やる気のない社員が7割!

世界的な調査会社ギャラップの調査によると、日本企業では「やる気のない社員」が全体の7割を占めている。また、日本は「熱意あふれる社員」の割合がわずか6%。139カ国中132位と最下位クラスだ。勤勉な国民性とされてきた日本人だが、いまや会社員の大半が「やる気のない」状態にある。また他の調査によると、会社と上司に対する信頼度についても、日本は他の先進国と比べて低いという。

この数年、日本の大手企業で人材流出が問題視されている。優秀な若手ほど早く辞めてしまうと漏らす声も少なくない。生産性の低さという課題も、依然として横たわっている。こうした深刻な状況を打破するカギが「エンゲージメント」である。

エンゲージメントの定義

コンサルティング会社ウイリス・タワーズワトソンによると、エンゲージメントの定義はこうだ。「従業員の一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲」。

エンゲージメントという単語は、約束、契約、婚約など多様な意味をもつ。いずれも中核にある概念は「関わり合い」「関係性」だ。このことからも、単に組織が戦略を掲げるだけ、個人が力を発揮するだけでは、エンゲージメントは成り立たないといえる。

また、ここでのエンゲージメントとは、組織や一緒に働くメンバーに対する愛着があることと、仕事の内容自体にも主体性をもてていることの両方を含んでいる。エンゲージメントを高めれば、人が生き生きと働いて本領を発揮し、成果を上げる組織をつくることが可能となる。

従業員満足度とはどう違う? 類似概念との比較

エンゲージメントに似た言葉として、「従業員満足度」「モチベーション」「ロイヤルティ」といった言葉がある。これらとの違いを整理しよう。

まず従業員満足度は、「従業員がどれだけ会社や職場に満足しているか」を定量化したものである。主な項目は給与、福利厚生、人間関係などだ。ただし、個々の社員の満足度が高いからといって、「主体的・自発的に仕事に取り組めている」とは限らない。つまり、従業員満足度が上がっても、企業の収益や個人の生産性が上がるわけではない。

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執筆者紹介

松尾美里(まつお・みさと) 日本インタビュアー協会認定インタビュアー/ライター。教育出版社を経て、2015年より本の要約サイトを運営する株式会社フライヤー(https://www.flierinc.com/)に参画。ライフワークとして、面白い生き方の実践者にインタビューを行い、「人や団体の可能性やビジョンを引き出すプロジェクト」を進行中。ブログは教育×キャリアインタビュー(http://edu-serendipity.seesaa.net/)。

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