人事の10分読書vol.4『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』
いつの間にか「すぐやる人」になる行動習慣
2023.11.13
仕事ができる人は「すぐやる人」、そんなのは百も承知。
でも自分は気合いも意志も弱い、「すぐやれない」側の人間なのだ――。
そんな自己嫌悪に陥っているあなたへ、自然と「すぐやれてしまう」ようになる方法を解説する。
今すぐ、「すぐやる人」に仲間入りしよう。
@人事が、本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、人事のスキルアップにつながる書籍の要約をお届けする連載企画「人事の10分読書」。
第4回は『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(明日香出版社 )を紹介する。【記事公開:2021年6月24日、最終更新:2023年11月13日】
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レビュー
「やろうと思っていたのに、面倒になってしまった」「わかっているのにできない」――多くの人が経験し、悩んでいることではないだろうか。そんな「やれない人」がやってしまいがちなのは、自分を責めることである。ダメな自分を責め、自己嫌悪でますます行動できなくなるという負のループに陥ってしまう。
本書はその思い込みを一蹴する。やれないのは意志が弱いからではなく、やれる人になるための「習慣」を知らないからだと。
ケンブリッジ大学院で心理学を専攻し、帰国後は教育分野で大活躍する著者も、以前は劣等感いっぱいの「やれない人」であったという。しかし、「結果を出す人と結果が出せない人は、何が違うのか」を考えた末、あることに気がついた。それは、成功している人は「行動が早い」ということである。最初の一歩をいかに早く踏み出すかが、鍵を握っているのだ。
スタートダッシュには「環境」が大きく作用している。行動を起こすためには、自分の意志や感情だけではなく、環境=仕組みが大事だという。それがルーティン(習慣)となれば、あとは自然に「すぐやる人」になっていくだろう。
「やれない人」を自負する方は、まずは本書を手にとってほしい。そしてすぐにページを1枚めくってみよう。これでスタートダッシュは完了、もうあなたは「すぐやる人」である。「すぐやる人」への道は決して険しいものではない。本書を読めば、それがおわかりいただけるだろう。
【矢羽野晶子(ライター詳細)】
著者プロフィール
塚本亮(つかもと りょう)
1984年、京都生まれ。同志社大学卒業後、ケンブリッジ大学大学院修士課程修了(専攻は心理学)。
偏差値30台、退学寸前の問題児から一念発起して、同志社大学経済学部に現役合格。その後ケンブリッジ大学で心理学を学び、帰国後、京都にてグローバルリーダー育成を専門とした「ジーエルアカデミア」を設立。
心理学に基づいた指導法が注目され、国内外から指導依頼が殺到。学生から社会人までのべ150人以上の日本人をケンブリッジ大学、ロンドン大学をはじめとする海外のトップ大学・大学院に合格させている。また、通訳及び翻訳家としても活躍している。
著書に『偏差値30でもケンブリッジ卒の人生を変える勉強』(あさ出版)、『努力が勝手に続いてしまう。』(ダイヤモンド社)、『英語、これでダメならやめちゃいな。』(かんき出版)、『すぐやる人のノート術』(明日香出版社)などがある。
『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』の要点
- 「すぐやる人」は自分をラクに動かす方法を知っている。自分を無理に動かそうとするのではなく、自然と行動できるような習慣を身につけよう。
- 「やりたい!」と思った瞬間がモチベーションのピークだ。モチベーションの鮮度を保つためには、まず小さく行動してみるのが効果的だ。
- アポを取るには、相手に日程の候補を三択で提示するとよい。多すぎず少なすぎない選択肢を出すことで、相手のアクションを促せる。
思考
自分をラクに動かす仕組み
誰しも、面倒なことはできるだけ避けてラクをしたいものだ。一方で、私たちは向上心も持ち合わせている。素敵な自分でいたい。もっと稼ぎたい。おいしいものが食べたい……。
いつの時代も成功の鍵は行動である。アクションを起こさずして、よりよい人生を手に入れることはできない。ラクをしたい自分とより良い生活を手に入れたい自分という、矛盾するような状況を両立させるためには、どのようにして自分を操り、アクションさせるのかを考える必要がある。
では、「すぐやる人」は、いかに自分を操っているか。「すぐやる人」は、自分を無理に動かそうとしない。ラクに自分を動かせる術を心得ているのだ。
逆に「やれない人」は、自分を無理に動かそうとして失敗する。ダイエットしようと思うのに先延ばしを続ける。余裕を持って仕事を終わらせようとしたけど、結局ギリギリになってしまった……こうした失敗を繰り返すことで、「自分はダメな人間だ」という思い込みが刷り込まれていく。そしてますます行動できなくなるという悪循環に陥ってしまっている。
まずは自分を動かす勝ちパターンを見つけて、自分を自然と行動させるような習慣を身につけよう。
「やりたい!」と思った瞬間に行動する
モチベーションには「鮮度」がある。鮮度が最も高いのは「やりたい!」と思った瞬間だ。書店で参考書を買って帰ったが、「明日から始めよう」と開かずにおき、いつの間にか本棚の奥にしまい込まれていたという経験はないだろうか。これは「やれない人」の典型的な行動である。明日も高いモチベーションを維持できると思い込み、明日やればいいと自分を納得させているのだ。
一方、「すぐやる人」は未来を信じない。「いつか」はやってこないと知っているから、今この瞬間にアクションしないと気が済まないのだ。
「すぐやる人」は、すぐにやることでモチベーションを高めている。心理学では「ツァイガルニック効果」という「人間は達成できなかった物事や、中断・停滞している物事に対して、より強い記憶や印象を持つ」という現象がある。要するに、小さな一歩でもアクションを起こすことで「やり残し感」を持てば、「完成させたい」という欲求が自然と湧き上がるというわけだ。モチベーションの鮮度が高いうちに0を1に変えるようにしよう。
逆算思考と積み上げ思考を使い分ける
ゴールを設定し、プランに従って行動する「逆算思考」。今できることに精一杯取り組む「積み上げ思考」。ビジネスやプライベートにおいて、逆算思考は多くのメリットをもたらしてくれる。道筋が明確で行動に無駄がないからだ。
「やれない人」は逆算思考を持っていない。ゴールを考えず「なんとなく頑張れるところまで頑張りました」となりがちである。
一方「すぐやる人」は、積み上げ思考も否定せず、時には必要だと考える。現代はかつてないほど選択肢にあふれているため、「将来何に繋がっていくか今はわからないけど、やってみたいからやってみる」という道も残しておきたい。「好きこそものの上手なれ」と言われるように、「やってみたい」「楽しい」という気持ちも大切にすべきである。
逆算思考はゴールから考える思考法で、積み上げ思考は現時点から歩いていく思考法だ。どちらがいいということではなく、使い分けるのが「すぐやる人」である。
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