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コラム

元DeNA人事による「採用の現場」論


求人広告や人材エージェントを通じて他社と差別化する方法

2016.07.08

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core words株式会社CEO/Creative Directorの佐藤タカトシと申します。企業の採用ブランディング事業を展開しております。

私は、大手人材系企業で11年にわたって、100社以上の企業の採用コミュニケーション支援を行い、その後、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)にて3年間、自社の採用活動に従事しました。これまでに実践してきた、採用ブランディングのために必要なエッセンスを公開いたします。

前回の記事にて、「採用ターゲット」と「自社の魅力の言語化」について書かせていただきました。そこで今回は、それらを求職者に伝えるための「求人広告の制作」と「人材エージェントとのコミュニケーション」についてのノウハウをご紹介します。

まず、求人広告の制作においては、以下の3つを心がけると良いでしょう。

(1)「会社」「仕事」「環境」の3軸で魅力を整理する
(2)事実を盛り込む
(3)特に大事なのは「仕事」の魅力

最近は、『Wantedly』などの媒体においては、人事担当者自らが求人広告を執筆するケースが増えています。仮に自分で制作しないケースでも、媒体企業の担当者をディレクションする必要がありますので、まずはご自身で自社の魅力を整理いただくことが大切です。その際に意識すると良いのが、(1)の「会社」「仕事」「環境」の3つの軸です。「会社」は、「業界売上No.1」「5年連続成長」「独自の製品でトップシェア」など、会社全体として差別化できる要素を指します。「仕事」は、まさに日々の仕事内容を指すもので、「メジャーな商品を営業できる」「エンジニアでも企画に参画できる」といったようなことです。3つ目の「環境」は、「残業が少ない」「研修制度が充実している」など、働く環境におけるメリットです。これらを整理して順序立てて求職者に伝えることが、適切な動機形成と応募数アップにつながります。

(2)事実を盛り込む なのですが、「求職者は非常に慎重に求人広告を読んでいる」という前提があります。よって、根拠のない誘い文句には、反応しないと考えたほうが良いでしょう。例えば、「月収70万円が可能」ということを訴えるのであれば、「70万円の内訳と算出根拠(基本給と歩合の割合など)」「70万円稼いでいる人の全体に対する割合」「その人たちのプロフィール」など、「なぜ、70万円稼げるのか」という理由を明記することで、彼ら彼女らは初めて信じてくれます。また、事実を元に理解が進むことにより、面接時や入社後における齟齬を最小限にすることにつながるのです。

そして、(3)にも挙げましたが、特に大事なのは、「仕事」の魅力を求職者に伝えることです。仕事内容を分かりやすく記載している求人広告では、ターゲットとなる求職者が応募する傾向が高いと言われています。例えば、ただ単に「営業職」と記載するのではなく、「誰に」「何を」「どうやって」売る営業職なのか。仮に「住宅営業」の募集であれば、「坪単価80万円の高級住宅をモデルルーム来場者に勧める営業職」と丁寧に表記した方が、分かりやすくなります。その営業スタイルや商品に共感する応募者が確実に増えるので、原稿の効果が高まるというわけです。

次に、対人材エージェントのコミュニケーションのノウハウは以下になります。

(1) 紹介して欲しい人を明確に伝える
(2) 会社・仕事・環境の軸で魅力を整理したドキュメントを渡す
(3) 過去の入社実績も併せて伝える

まずは、紹介してくれる候補者が全てですので、(1)欲しい人を明確に伝えましょう。経験・スキルや資格といった、履歴書上でわかる情報について、自社が求めるものをしっかりと伝えてください。その際に、「例えば、○○社や■■社にいる方」のように在籍社名で伝えると、エージェント側もイメージを持ちやすいでしょう。加えて、どのような「性格」の人を求めているのか、を伝えるのも大切です。候補者との一対一での接点を持てるのは、人材エージェントの大きな特徴ですので、性格でのマッチングを図ることが可能。この特性を活用しない手はありません。

そして、(2)なのですが、求人広告制作用の「会社」「仕事」「環境」の3軸での魅力整理を、ドキュメントにまとめておくと便利です。人材エージェントの営業担当にお渡しすれば、同社のキャリアアドバイザーがこの資料の内容をもとに、求職者とコミュニケーションを取ってくれます。よって、自社の魅力を正確に伝えることができるので、志望者数もおそらく増えるでしょう。

最後に、(3)過去の入社実績も併せて伝える ことも大切です。それぞれのポジションにどのような入社者がいるのか、そして彼ら彼女らがどうして入社したのかを、人材エージェントに伝えることによって、紹介する候補者の具体的なイメージがわきやすくなります。可能であれば、営業担当やキャリアアドバイザーに、実際に社員に会ってもらってもよいかと思います。

 

今回は以上です。自社と求職者との最初の接点になるのは、求人広告もしくは人材エージェントのケースがまだまだ大半です。ここで自社の魅力が伝わるかどうかは、採用の成果を求める上では非常に肝要ですので、できることからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

執筆者紹介

佐藤タカトシ(core words株式会社 CEO/Creative Director) 2001年4月、大手人材系企業に入社。11年にわたり、100社以上の採用ブランディングを支援。2012年7月、DeNAに転職。採用ブランディングとダイレクトリクルーティングをメインとして活動。2015年7月、採用ブランディング支援会社、core wordsを設立。

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