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書籍紹介

新刊紹介・特別寄稿


『コミュ力なんていらない –人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 – 』著・石倉秀明

2020.08.27

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700名以上でリモートワークを行なうキャスター(宮崎県)の、取締役COO 石倉秀明氏の新刊『コミュ力なんていらない –人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 – 』が8月27日にマガジンハウスより刊行された。

リクルート、リブセンス、DeNA、キャスターと複数の企業を渡り歩き、営業成績は常にトップクラス。現在はキャスターの取締役で、報道番組のコメンテーターを務め、数多くの講演にも登壇している石倉氏は、実はコミュ障であり、パニック障害でもあるという。
「コミュニケーションが苦手な中、仕事で成果を出してこれたのは、苦手な方法で勝負をせず、勝てるパターンを習得していたから」と語る石倉氏が、どのように仕事で成果を出してきたか。同書でそのコツやテクニックを紹介している。

今回、発刊にあわせて「@人事」読者向けにコラムを寄せていただいた。以下、全文をそのまま掲載する。

苦手なことは避けて、自分が得意なパターンで勝負する

写真:『コミュ力なんていらない –人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 – 』著・石倉秀明(マガジンハウス)

2020年8月27日マガジンハウスさんより初の書籍『コミュ力なんていらない – 人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 – 』を発売しました。

これはコミュニケーションが題材ではあるんですが、コミュニケーションが上手くなるための本ではありません。
そうではなく、物事を分解することで得意なこと、苦手なことをメタ認知する、そして「苦手なことを避けて得意なことで勝負したらラクになる」仕事の仕方、考え方をお伝えするために書いています。

書籍化のきっかけ

ある日、僕のPRやメディア関連のマネジメントをお願いしている方とのミーティングで「石倉さんがコミュ障なんて意外です」と言われました。でも、僕にとっては、その発言自体が意外でした。なぜなら、僕は「コミュ障」と言われるくらいコミュニケーション能力の低い人間だからです。

相手の目を見て話すことなんて当然できないし、その場の瞬発力でいろいろ話したり、相手の懐にうまく入ったりすることもできません。

社員との飲み会でも、気づいたら僕ひとりになっていることがあるし、大勢が集うパーティに行くと人見知りを発揮して、場合によっては名刺を1枚も交換できないまま終わることも。あるときは、自分が登壇したイベントの懇親会でひとりでぽつんと立っている場面は、日常茶飯事です。

にもかかわらず、コミュニケーションのプロである方にコミュ障であることがバレていない。そして、僕がコミュ障をごまかしながらどうやって仕事をしてきたか、成果をあげるためにどう考えてきたかを話していくうちに、これはもしかしたら自分では 当たり前にやってきたことだけど、社会ではこの考え方を知らずに悩んでいる人が多 いのかもしれないな、と感じたのです。

実は、多くの人が誤解していると思うことがあります。それは「コミュ力がないと仕事ができない」のではないか、ということです。

これは断言しますが、コミュ力なんてなくても仕事で成果を出すことはできるし、楽しく人生を過ごすことはできます。

仕事=「コミュ力」が高くないとダメ
営業=トークができないとダメ
人間関係=相手の気持ちがわからないとダメ

こうした考えが蔓延してしまうのは、ちまたに存在するコミュニケーションにまつわる言説に原因があるかもしれません。アルバイトでも就活でも「コミュニケーション力の高い人材を求めてます!」と言われ続けますしね。

加えて世の中には、コミュニケーションをテーマに扱った本がたくさんあります。僕もコミュニケーションがうまくいかないなと悩んでいた時期が長かったので、そういった類のものをたくさん読みましたが、その多くは「どうやったら人間関係を構築できるか」がテーマになっていて、大抵は「相手の気持ちを考えましょう」と書かれています。でも、読めば読むほど「いやいや、相手の気持ちがわからないからこっちは困ってるんだよ」という感情になることばかりだった気がします。

また「苦手なことを克服しよう」とも言われます。それはある意味では正しいと思います。でも、苦手なことに向き合い続けてそれを克服していくのは大変じゃないですか(笑)。少なくとも僕は、苦手でできないことに向き合い続けるほどの精神力は持ち合わせていません。絶対に途中で逃げちゃいたくなるし、たぶん逃げちゃう。

とはいえ、仕事をしたり、人と生活したりするためには、「コミュニケーション」が必要なのは間違いありません。そこで僕は、コミュ力を高めたり苦手に向き合わなくても仕事で成果をあげるにはどうしたらいいか? コミュ力はないけど、なんとか人と生活していくにはどうしたらいいか? を考えて工夫したり実験したりしてきました。

その結果、コミュ力が必要とされそうな営業や人事という仕事でも一定の成果を出せたと思いますし、今でも700名以上もいる会社を経営することもできています。

僕の経験上、コミュニケーション能力が低くても、人脈がなくても、仕事で成果を出すことはできます。この事実と僕がしてきた考え方や工夫を知っていただくことで、少しでも勇気が出る人がいるのではあれば嬉しいなと思い、『コミュ力なんていらない』という本を出版することを決めました。

自分の得意なパターンで勝負する

よくよく考えてみると「コミュニケーション」だけにとどまらず、このことが僕の行動原則になっています。今ある手札でどのようにごまかすか、どうやったらうまく逃げ切れるのか。それを常に考えてきました。今思うと、子供の頃からそんな感じのことばかり考えているのもどうかと思いますけど(笑)。

例えば、高校では陸上競技に熱中していたのですが、そのときも身長が小さく才能もない自分が勝つために「スタートダッシュが得意」という長所を生かし、「誰よりも50mを速く走ることで周りを力ませて勝つ」方法を編み出しました。大学受験でも得意な科目だけで勝負できる学科を選んで、受験勉強をはじめてから半年で現役合格を勝ち取っています。

それは社会人になってからも変わりません。僕は現在、キャスターという700名以上のメンバーのほぼ全員がリモートワークで働く会社で取締役を務めていますが、それ以前にも何回か転職をしています。その際の判断基準は、「その会社に入ったら一番になれるポジションや役割が空いているか」でした。

キャスターに入る際も、全社の状況を見たときに自分が得意とすることをできる人がおらず、ポジションがぽっかり空いていると思ったことが入社の決め手になりました。

「メンバーのほぼ全員がリモートワーク」と説明すると、随分と変わった会社だと思われるのですが、バックオフィス業務をオンライン上で請け負うアウトソーシング事業を中心にビジネスを展開しているので、実は「守りやオペレーションに強い」会社です。

一方で僕は、新規ビジネスの立ち上げや営業チームの組織化など、リソースが何もないところから力技でもなんとかすることを得意としていました。そういう攻めのアプローチができる人間がいなかったからこそ、自分がいちばん価値を発揮できる戦い方ができると思ったのです。

苦手を避け、得意なことで勝負するには「因数分解」が大切

では、どうすれば自分の長所を理解できるのでしょうか。その鍵となるのが、とにかく「因数分解すること」です。

たとえば、営業活動をカンタンに因数分解してみると、以下の4つに分解できます。

– 営業リストを作る
– 営業リストにアプローチをしてアポイントを獲得する(電話、飛び込みなど)
– 商談をする
– 商談をまとめ上げ、仕事を獲得する

この要素の中で「営業リストを作る」ことにコミュ力は必要ありません。むしろ、精度の高い仮説を立てられるかどうかが大事になります。その他の要素に関しても、なるべく苦手なことを避け、得意なことだけで成果をどうやって出すかを考えていきます。

具体的にどうやるか。「営業リストにアプローチをしてアポイントを獲得する」ことを例にして、さらに分解して考えていくと以下のようになります。

例えば、テレアポで営業リストにアプローチをすると、
・電話をして担当者と話せるか
・話せたら、会って話を聞いてみたいと思うトークができるか
のふたつに分けられます。

・電話をして担当者と話せるか。

これに関して、実はコミュ力は必要ありません。よくよく考えてみるとわかるのですが、社会人は1週間を同じようなスケジュールで動いている人が非常に多いです。たとえば、月曜の午前中はずっと定例会議が入っている、とか。つまり、月曜の午前中に電話をかけて不在だった方は、ずっと月曜の午前中はいない可能性の方が高い。だからこそ重要なのが「リスト管理」です。

担当者はいたか、名前は聞けたか、などをすべてエクセルに書き出していきました。そうすると傾向が見えてくるんですね。この担当者は月曜日の午前中はいないなとかって。それが見えてきたら、次は月曜日の午後に電話を掛けてみよう、曜日を変えてみようと対策を立てることができる。

さらに僕は、作成したリストをもとに月曜日から金曜日の5日間を朝・昼・夕方に振り分けて電話するようにしました。そうすると、10件中5件は電話に出てくれます。同僚たちの3〜5倍は担当者と直接話せているので、結果的に受注数も3倍以上に増やすことができました。

・話せたら、会って話を聞いてみたいと思うトークができるか

これも実はあまりコミュ力を必要としないやり方で十分に戦えます。僕は求人広告の営業をしていたのですが、そのときに担当者が知りたいことが話せれば会ってみようと思ってもらえます。そして、担当者が最も知りたいことは「ここで広告を出したら応募が来そうかどうか」なんですよね。

そこで僕は当時タウンワークにあった「特集」を使うことにしました。フード特集とか、販売職特集などが週替わりで巻頭特集として組まれるのですが、その巻頭特集に合った業種のお客様にだけアプローチをし、「今週フード特集が巻頭になって多くの方に見られるチャンスなので、もし求人考えているなら今週がオススメですがどうですか?」というトークだけをひたすら繰り返す。それ以外の業種のお客さんにはその週はアプローチしない。つまりたった1種類のトークをずっと使い回すだけです。

お客様からすると「巻頭特集に載るならいいかも」と思ってもらえやすいですし、実際にトークも1種類なので工夫も絶妙なトーク力も必要ありません。そんなやり方を徹底していくだけですが、それだけでも営業成績が目標未達になったこともありませんし、全社の中でも常に上位の成績を収められていました。

頭でイメージできないことに対して、人は動くことができない。僕は常々そう考えているのですが、因数分解することはイメージ化の第一歩です。

因数分解できれば「メタ認知」がしやすくなる

そして、この因数分解ができるようになると、「メタ認知」わかりやすい言葉で置き換えると「自分を客観視できる」ようになります。

自分自身、総合点で考えると「コミュ力」はかなり低いでしょう。でも、「コミュ力が低い」で止まってしまっていたらすべてのことがうまくいきません。コミュ力を因数分解して、これはできる、これはできない、と具体的に認知するだけで、勝負できる方法を見つけ出せるし、どんな場面を避ければいいかがわかるようになります。

僕の場合、人の感情を察する、空気を読む、臨機応変に対応する、初めての人と仲良くなる、不特定多数の人と話す、などは本当に苦手です。逆に、チャットのテキストコミュニケーションで相手と会話を続けていくことは苦手ではないですし、自分が言いたいことを整理してわかりやすく伝えることは得意です。

このように、同じコミュニケーションと呼ばれること、コミュ力と呼ばれる能力も因数分解してみるとその中で得意・不得意が存在することがわかります。

コミュ力が低い、コミュニケーションが苦手などの漠然とした認識ではなく、

– 初対面で
– 1対1で
– 他愛もない話をする

のが苦手なんだなと認識できるだけで、そういった場面をなるべく作らないようにすることもできますし、乗りきれるくらいのコツを準備することができるようになります。

今まで営業や人事といった仕事において一定の成果を実現できたのも、自分の得意なことや苦手なことをメタ認知し、それを生かしたやり方や行動に移したからです。そんなことを考えずに最初から飛び込み営業をすることになっていたら、成績はボロボロだったでしょうし、今の僕はいなかったかもしれません(笑)。

自分が得意なやり方がわかると、生きるのが「ラク」

「コミュ力なんていらない」はコミュニケーションを題材に話をしていますが、本の中で説明している因数分解をしてメタ認知する方法は、あらゆることに応用できます。そして、これは特別なことではありません。見つけた自分の長所を活かす勝ち方は、誰にでもできます。

「コミュ力は高くないといけない」

これは、社会全体に蔓延している呪縛のような言葉だと思っています。実際には、コミュ力が高いか低いかではなく、コミュニケーションが取れればいい。そして自分の得意・不得意をメタ認知して、得意な方法でコミュニケーションを取れるようにすればいいだけ。

苦手なことに向き合うのは大事ですが、それをやり続けると疲れてしまいます。苦手なことを避けるちょっとしたコツを覚えたり、準備でカバーしたりしてなんとかやり過ごし、自分が得意なやり方で生きていけるようになると、もっと仕事も楽しくなるし、生きていくのが「ラク」になるはずです。【おわり】

本を読んだ感想や、こういう時はどうしたらいいの?などのご質問は、Twitterで「 #コミュ力なんていらない 」というハッシュタグをつけてつぶやいてください。石倉が一緒に解決策を考え、気持ちがラクになるような考え方をお伝えします。

著者プロフィール

写真:株式会社キャスター取締役COO 石倉秀明氏

株式会社キャスター取締役COO
石倉 秀明
2005年にリクルートHRマーケティング入社。2009年6月に当時5名のリブセンスに転職し、ジョブセンスの事業責任者として入社から2年半で東証マザーズへ史上最年少社長の上場に貢献。その後、DeNAのEC事業本部で営業責任者を務めたのち、新規事業、採用責任者を歴任。現在700名以上のメンバーがリモートワークで働くキャスターの取締役COO。2019年7月より「bosyu」の新規事業責任者も兼任し、個人が誰でも自分の「しごと」を作り出し、自由に働ける社会を作ることにも挑戦している。

【関連コラム】石倉秀明氏のコラムはこちら

書籍情報

写真:『コミュ力なんていらない –人間関係がラクになる空気を読まない仕事術 – 』著・石倉秀明(マガジンハウス)書名  :『コミュ力なんていらない -人間関係がラクになる空気を読まない仕事術-』
著者  :石倉秀明
出版社 :株式会社マガジンハウス
発売日 :2020年8月27日
定価  :1,300円+税
URL  :https://www.amazon.co.jp/dp/4838731140/

本書の内容

・自分が得意なパターンで勝負する
・読めない空気は読まなくていい
・人付き合いが苦手でも問題なし
・ピラミッドの頂点を目指す戦いに挑まない
・「コミュ力」を因数分解して整理する
・聞きにくいことは、思い切って尋ねてみる
・プレゼンは1スライド1分を心がける
・正面ではなく、横に並ぶ
・「コミュ力」が高い人は特別だと諦めるetc

株式会社キャスターについて

「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げ、創業時よりフルリモートワークで組織運営。フレックス制度等、柔軟に働ける環境を整え、同社への採用応募および登録者は月2,000件以上。現在700名以上のリモートワーカーが在籍している。
2019年テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)において 特別奨励賞を受賞。

キャスター会社概要

会社名   :株式会社キャスター
本社所在地 :宮崎県西都市鹿野田11365-1
代表取締役 :中川 祥太
設立    :2014年9月
事業内容  :オンラインアシスタントサービス「CASTER BIZ」をはじめとした人材事業運営
URL    :https://caster.co.jp

参照:プレスリリース「キャスターCOO石倉秀明が伝える、リモートワーク時代のコミュニケーション術『コミュ力なんていらない』2020年8月27日発売」(PR TIMES・2020年8月5日|株式会社キャスター)

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