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2019年度の障がい者の職業紹介状況(厚生労働省調べ)


障がい者の就職件数が11年連続で増加。差別に関する相談は前年度比21%増

2020.06.25

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2019年度の新規求職申込件数は223,229件。就職率は46.2%

厚生労働省が6月22日に発表した「令和元年度の障害者の職業紹介状況」によると、2019年度にハローワークを通じて障がい者が就職した件数は103,163件で、前年度比0.8%増だった。新規求職申込件数は223,229件で就職率は対前年度差2.2ポイントの減の46.2%だった。【TOP写真はイメージ】

このうち、精神障がい者の新規求職申込件数は107,495 件で、対前年度比6.1%の増。就職件数は49,612 件で、対前年度比3.3%増だった。
一方で、ハローワークに届け出のあった障がい者の解雇者数は、2,074人で前年度比で94人増えた。

就職件数(件) 対前年度差(比) 就職率(%)(対前年度差)
身体障がい者 25,484 1,357件減( 5.1%減) 41.1(2.7ポイント減)
知的障がい者 21,899 335件減( 1.5%減) 59.4(2.7ポイント減)
精神障がい者 49,612 1,572件増( 3.3%増) 46.2(1.2ポイント減)
その他の障がい者※ 6,168 965件増(18.5%増) 36.6(3.8ポイント減)
合 計 103,163 845件増( 0.8%増) 46.2(2.2ポイント減)

※その他の障がい者:「身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳等を保有しない者であって、発達障害、高次脳機能障害、難治性疾患等により、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者である。」【報道発表資料記載の厚生労働省の解説より】

障がい者の就労と自立した職業生活を支援する「障害者雇用促進法」(正式名称:障害者の雇用の促進等に関する法律)は、1960年に現行の法律の前身となる「身体障害者雇用促進法」が定められ、1987年には法律の対象範囲が身体障がい者や知的障がい者も含むものに拡大された。
その後法改正が行われ、2016年には事業主の障がい者に対する差別の禁止・合理的配慮が義務化。2018年には精神障がい者の雇用が義務化されている。
精神障がい者の就職件数増加や近年の就職件数増加はこうした法改正による影響が大きいと見られている。

図:新規求職申込件数及び就職件数の推移(障害種別の職業紹介状況)厚生労働省の「令和元年度 障害者の職業紹介状況」より

新規求職申込件数及び就職件数の推移

図:新規求職申込件数の推移(障害種別による比較)(障害種別の職業紹介状況)厚生労働省の「令和元年度 障害者の職業紹介状況」より

新規求職申込件数の推移(障害種別による比較)

障がい者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に関する相談・調停件数が増加

就職件数・就職率が増加する一方で、雇用トラブルも増えている。
厚生労働省が2019年度に都道府県労働局やハローワークに寄せられた障がい者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に関する相談や調停件数をとりまとめた内容によると、障がい者差別および合理的配慮に関する相談は254件で、対前年度比2.4%増だった。
このうち障がい者差別に関する相談は75件で、前年度から21.0%増えている。合理的配慮の提供に関する相談は179件で、対前年度比3.8%減。2016年度の事業主の障がい者に対する差別の禁止・合理的配慮が義務化されて以降、相談件数は増加傾向にある

内容別相談件数の推移

図:内容別・相談者別の相談件数の推移 厚生労働省の「令和元年度 都道府県労働局職業安定部・公共職業安定所での法施行状況」より

調停申請の受理件数が前年の2倍以上に増加。勧告が実施されるケースも

また、労働局長による紛争解決の援助申立受理件数は3件で、前年度並みだったものの、「障害者雇用調停会議」による調停申請受理件数は13件(障害者差別禁止4件、合理的配慮9件)で、前年の5件(合理的配慮5件)から2倍以上増えた。

障がい者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供義務については、2018年4月1日施行の法改正により規定され、「差別禁止」は、「職業能力等を適正に評価した結果といった合理的な理由による異なる取扱いが禁止されるものではない」とし、事業主に対して過重な負担を及ぼすときを除き、提供義務を負う。
事業主に対して、必要があると認めるときは、厚生労働大臣が助言、指導または勧告を実施することができる。

企業は障がい者の雇用機会創出に努めるとともに、差別や合理的配慮への対応もあらためて確認する必要があるだろう。実際にどのようなトラブルが起き、指導や勧告が行われるのか。厚生労働省が公開した「障害者差別禁止・合理的配慮に係る相談に対する対応事例」を抜粋して紹介する。

障害者差別禁止・合理的配慮に係る相談に対する対応事例

ハローワークの助言等により対応が図られた事例

【合理的配慮に関する助言事例】(精神障害/事務職)

○ 障害があることを人事課と上司以外に開示することを希望しないが、現在、障害特性に応じた業務内容の調整が行われず、職場の同僚への遠慮から通院のための休暇を取得しづらいなど、心身の負担が大きい。
◆ハローワークによる事業所への聴取の結果、法違反は確認されなかった。ハローワークから、本人の求める合理的配慮の内容等について事業所に説明を行い、本人との話し合いを行うよう助言。事業所では、本人と面談を行い、本人の求める合理的配慮の内容を踏まえ、対人業務を免除するとともに、本人の希望する範囲での説明を職場内に行うなどの対応を改善。

【差別禁止に関する助言事例】(身体障害/事務補助)

○上司が、特定業務について障害者を排除する発言をするなど、障害者への暴言が繰り返されている。
◆ハローワークによる事業所等への聴取の結果、心理的虐待の事実等法違反を確認し、障害者虐待の防止及び障害者差別の禁止について事業所に助言を行った。事業所では、上司への厳重注意等の対応を行った。

障害者雇用調停会議による調停事例

【合理的配慮に関する調停事例】(身体障害/倉庫作業員)

○通院のための休暇取得について職場で情報共有されず、無断欠勤呼ばわりされた上、仕事が与えられないなどの扱いを受けたため、職場に居づらくなり、退職せざるを得なくなった。経済的・精神的損害に対する補償金の支払いを求めたいとして調停を申請。
◆ 調停委員が被申請人の主張を聴取したところ、職場内の情報伝達体制の不備があったほか、配慮のない発言があったこと、障害特性に配慮した合理的配慮が不足していたことを認めた。調停委員が早期解決のため双方が譲歩可能な解決策を調整した結果、解決金を支払うこと等を内容とする調停案の受諾勧告を行ったところ、合意が成立し、紛争が解決。

【差別禁止・合理的配慮に関する調停事例】(精神障害/福祉専門職)

○障害を開示しないで採用されたが、試用期間中に障害が明らかになると、能力不足を理由に解雇された。障害があることを理由とした解雇と考えられ、経済的・精神的損害に対する補償金の支払いを求めたいとして調停を申請。
◆ 調停委員が被申請人の主張を聴取したところ、障害を把握した時点で、就労に必要な合理的配慮について申請者やその支援者と話し合うなどの対応が行われておらず、被申請人も障害特性に配慮した合理的配慮が不足していたことを認めた。調停委員が早期解決のため双方が譲歩可能な解決策を調整した結果、解決金を支払うこと等を内容とする調停案の受諾勧告を行ったところ、合意が成立し、紛争が解決。

※法律名や厚生労働省の資料上の表記引用を除き、「障がい者」で表記しています。

出典:「ハローワークを通じた『障害者の就職件数』が11年連続で増加しました」【厚生労働省】(PDF)

「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和元年度)」を公表しました【厚生労働省】(PDF)


【編集部より】
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