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企画

オンライン研修のメリットとデメリット、研修効果を高めるための資料づくりや指導のポイントを解説


研修のプロに聞くZoomを活用したオンライン研修のコツ

2020.05.20

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新型コロナウイルスの感染対策のため、在宅勤務を導入した企業が一気に増えた。コロナ収束後も政府の発表した新生活様式へのシフトや、働き方の多様化も進み、在宅勤務を含めたテレワークは、もはや当たり前の働き方の1つに変わっていくことが予想される。研修の効率化という側面でもオンライン研修が推進されていくだろう。
しかしこれまでテレワークを取り入れていなかった企業にとっては、在宅勤務をする若手・新任の担当社員への指導に苦戦するケースが少なくない。自社で行うオンライン研修をより有効にする方法はないのか。

今回は、社会人向けにオンラインセミナーを展開するケイ.イー.シー.株式会社(大阪府枚方市、以下KEC)の城戸内絵美氏に、オンライン研修のコツを取材。受講者同士のグループディスカッションやその発表など双方向のコミュニケーションが発生するタイプの研修ノウハウを中心に聞いた。多くの企業で利用されているWeb会議ツールZoomを活用した実践的な手法を参考にしていただきたい。【2020年4月22日取材:文・早坂美優紀、構成・編集部】

プロフィール

城戸内絵美(きどうち・えみ) KEC教育グループ ビジネスコンサルティング事業部マネージャー。大学卒業後、旅行会社で法人向けの視察旅行を企画実施する。大学職員を経験した後、2014年よりKECにて社員研修事業に従事する。
企業のニーズに応じた研修の企画・実施をヒアリング段階からトータルサポートし、講師としても登壇する。人事制度構築、組織開発、社員研修に留まらず広く人材育成に尽力。2019年より「受講者参画型」を意識したオンライン研修を設計・実施している。

目次
  1. コロナ禍を受けてオンライン研修に踏み切る企業が増えている
  2. 特性を踏まえたプログラム設計がオンライン研修のポイント
  3. 今後はオンラインとオフラインの融合研修をはじめ、新たな環境に適応した組織・人事制度、人材育成体系の構築もサポート
  4. KECのオンライン研修やセミナー情報

コロナ禍を受けてオンライン研修に踏み切る企業が増えている

──コロナショック前後でオンライン研修へのニーズは変化しましたか
オンライン研修は以前から扱っていたのですが、コロナショックを機に問い合わせは増えましたね。昨年まではオンライン研修よりもリアル会場での研修のお問い合わせが多かったのですが、この4月は逆転しました。4月からスタートしたオンラインの新入社員研修は17社の企業様にご利用いただいておりますが、うち10社はご新規のお客様です。

オンラインとオフライン研修はそれぞれの特性があり、オフラインではよくある研修プログラムでも、オンラインになると実現できないこと、またその逆もあります。【下図参照】

例えば、オンラインでは教材のテキストをその場で配布したり、名刺交換をしたりといったモノの配布や交換を行うことはできませんが、電話応対はオンラインの方が実践的であったりします。双方にメリット・デメリットがありますので今後は内容に応じてオンラインとオフラインを切り替えるなど組み合わせることで効果的な研修を構築できる可能性もあると考えます。
図:オフライン・オンライン研修のメリットとデメリット(@人事編集部)

一方で、オンラインになると制限される印象があるものでも、テレビ会議ツールの機能を活用すれば実現可能な場合もあります。例えば当社でオンライン研修に活用している「Zoom」の場合、会議の参加者のうち任意のグループで会話できる機能「ブレイクアウトルーム」を活用すればグループディスカッションが可能です。

また、画面をスピーカービュー(発言者の顔をアップで表示)とギャラリービュー(受講者の顔を並べて表示)の2パターンで切り替えが可能なため、講師は基本ギャラリービューで研修を進め、受講者の反応を見ながら研修を進めることが可能です。オフライン研修の場合、座席の位置により反応を確認しきれないこともありますが、この機能を活用することで、受講者の顔をまんべんなく確認することが可能です。

写真:KECのオンライン・バーチャル・研修(@人事編集部撮影)

「ギャラリービュー」で受講者の反応を見ながら研修を進めているKEC城戸内氏(3段目左から3番目)

特性を踏まえたプログラム設計がオンライン研修のポイント

──Zoomを活用してオンライン研修をするときのコツを教えてください。写真:KECのオンライン・バーチャル・研修(@人事編集部撮影)
KECの例を挙げながら説明します。私たちは受講者さんの主体性向上・理解促進を図るために、研修運営方法やプログラム設計の随所で工夫をしています。

まず、受講者さんが受け身にならないために、発言・参画しやすい環境づくりに力を入れています。発言方法・タイミングに不明点がある状態では、活発に意見を出してもらえません。そのため研修開始にあたり必ずZoomの操作説明と発言方法説明を1時間くらいかけて行います。※終日行う研修の場合

テレビ会議に慣れていない方でも安心して研修を受けてもらえるよう、受講前にテレビ会議ツールに触ってもらうことが大切です。
【写真】参加者が「手を挙げる」ボタンを押すと、参加者の画面内の左上に手のマークが現れる

また「講師の話を聞くだけ」のプログラムにしないことも重要です。講師の説明、ディスカッション、アウトプットの時間を織り交ぜて、研修に「参加」するための仕掛けをしています。
Zoomには「手を挙げる」という機能があるのですが、受講者さんが話の流れについてきているか確認したいときや簡単な問いかけをしたいときに活用すると便利ですよ。

ほかにも、グループディスカッションの間は画面オフへ切り替えて「講師が適度に姿を消す」ことも有効です。誰かに「見られている」のって緊張しますよね。柔軟な発想・発言を促すために、ディスカッションタイムになったら講師は画面に顔を写すのをやめてKECのアイコンなど(2つ下の写真上部参照)に変更しています。

写真:KECのオンライン・バーチャル・研修(@人事編集部撮影)

「ブレイクアウトルーム」でディスカッション中の受講生。全員の顔を見ながら自由に発言ができ、他グループの声は遮断されるため会話に集中しやすいという。

写真:KECのオンライン・バーチャル・研修

「ブレイクアウトルーム」では講師・企業担当者が各部屋を自由に移動することが可能。城戸内氏によれば、オフライン研修よりも受講者の「本音」を聞くことができるという。

──理解促進のための工夫はどのようなことを実施していますか。
まずはプログラムの時間配分を「オンライン仕様」にすることです。画面を長時間見ることで目が疲れますから、1時間に1回は必ず休憩を挟むようにスケジュールを組んでいます。また、ずっと画面に集中することも難しいので、動画を流す場合は「10分以内」と決めています。

受講者さんは講師の映像やテキストを見るためにPCやスマホの画面を使いますから、できればワーク用の端末がもう1台あるとベストですね。KECではアウトプットにオンライン学習ツール「UMU」を活用していますので、PCとスマホを併用してもらうことも多いですよ。

長時間の研修時には、合間に目の体操を入れるといった工夫も取り入れています。

写真:KECのオンライン・バーチャル・研修(@人事編集部撮影)

UMU」を活用したワークの例。個人の意見をUMUに入力する(左側写真)個人ワーク後、入力されたコメントをリアルタイムに共有。画面に映る位置で拍手をする(右側写真)など一体感を促す。

オンラインだからといって、意見交換のようなグループワークを取り入れないようにするのではなく、UMUのようなアウトプットツールの利用や、事前にワークシートを用意することも有効です。手書きで記入したものをカメラに向かって見せてもらうとか、Wordやテキストで入力したものを「画面共有」の機能を使って閲覧するような工夫もできると思います。
工夫次第ではオフラインより充実したグループワーク・ディスカッションが可能です。
KECではUMUを活用することで、リアルタイムに講師が受講者の意見を見ることができるため、意図的に指名をするなどの工夫により学びの質を高めています。

──研修テキストの作り方で気を付けていることはありますか。
ありがちなのはオンライン会議ツールや受講者さんの端末の不調です。そのためKECでは講師の他に「機器・システムの操作担当者」を確保しています。受講者さん側に不具合が起きた場合は担当者が対象の受講者さんをブレイクアウトルームに呼び出して、不調解消の手伝いをします。
まずは、当日までに受講者さんのインターネット環境やデバイスの接続状態を確認しておくと安心でしょう。

オンライン研修の運営のコツ【Point】

①  受講者の主体性を育む取り組み
・研修実施前の接続チェック・オリエンテーションなどでWeb会議ツールの操作に慣れてもらう。
・「講師の話を聞くだけ」のプログラムにしない
・講師は適度に姿を消す(画面オフ)

②  受講者の理解促進を図る取り組み
・オンラインに適した時間配分にする
・できるだけ2台以上の閲覧端末を使用してもらう
・情報をなるべくスッキリ見せるような資料作りを心掛ける

今後はオンラインとオフラインの融合研修をはじめ、新たな環境に適応した組織・人事制度、人材育成体系の構築もサポート

──今後はどのようなオンライン研修の展開を検討しているのですか。
コロナショックを受けて階層別・テーマ別など既存の研修をオンラインでご提供できる体制を整えました。企業様の課題に合わせ、オンラインの特長を活かした研修のご提案・実施を進めております。ご要望の多いメンタルヘルス、オンラインコミュニケーション(文書・メール・電話など)は集合研修も開催予定です。

KECの研修は「フォロー」に力を入れていることも特長です。UMUを活用したフォローアップのプログラムがありますので、「やりっぱなし」にならないように、研修後も課題へのフィードバックを行っています。自己学習とオンラインでの集合研修を組み合あせた新入社員フォロープログラムでは学びの確認テスト・課題の添削・目標の進捗確認等を行い、企業の担当者様と連携しながら人材育成を行っております。

また、コロナ収束後も働き方、研修のあり方は変化があると予測していますので、「本社社員はオフライン、支店社員はオンラインで同時受講」のように、オンラインとオフラインの融合型にも対応できるよう環境を整えています。
さらには研修だけに留まらず、Afterコロナ時代を見越した企業経営、組織・人事制度、人材育成の在り方を提唱するセミナー(後述)も企画しております。

──ありがとうございました。

KECのオンライン研修やセミナー情報

KECのオンライン研修について

写真:KECオンライン・バーチャル・研修
「KECオンライン・バーチャル・研修プログラムのご紹介」
https://www.consul.kec.ne.jp/online-virtual-training/

KECのセミナー

写真:KECのWith/Afterコロナ時代の組織・人事戦略セミナー告知バナー
With/Afterコロナ時代の組織・人事戦略セミナー
https://www.consul.kec.ne.jp/event/with-after-corona-seminar/

企業情報

ケイ.イー.シー.株式会社
本社:大阪府大阪市北区曽根崎新地2-6-12 小学館ビル9F
事業内容:■法人サービス(研修事業、人事制度設計、適性検査、人材紹介、人材派遣、キャリアサービス等)
■社会人教育(英会話、日本語教師、パソコン講座、中小企業診断士、NLP等)
■行政訓練(介護、職業訓練等)
■小学生、中学生、高校生等教育サービス(学習塾、個別指導、家庭教師等)
従業員数:350名(契約社員含む)
設立年月:1974年2月
代表者:木村剛
国内拠点:大阪、東京、兵庫、京都、滋賀
HP:https://www.consul.kec.ne.jp/

【企画・制作:@人事編集部広告制作部】


ケイ・イー・シーグループの関連サービス(@人事サービスガイド)

【編集部より】
Zoomなどテレビ会議ツールやWeb会議、テレワークの関連記事はこちら

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