アデコ調べ
道路貨物運転手の約6割「睡眠不足・疲労が原因で事故を起こした、起こしそうになった」
2019.10.17

アデコ(東京・千代田)は10月16日、日本全国の道路貨物運転手を対象に働き方に関するアンケートの結果を発表した。
同調査によると、道路貨物運転手の5人に1人が、睡眠不足や疲労が原因で事故を起こした、もしくは起こしそうになったということが明らかになった。さらに運転手の約6割は稼働日の平均睡眠時間が6時間未満で、約5割は年間の有休取得数が5日未満であることも分かった。以下、リリースより。
【調査結果まとめ】
1.道路貨物運転手の5人に1人が、睡眠不足や疲労が原因で事故を起こした、もしくは起こしそうになったことがあった
2.道路貨物運転手の約6割は稼働日の平均的な睡眠時間が6時間未満で、約5割は年間の有休取得数が5日未満であった
3.道路貨物運転手の悩みとしてもっとも多く挙げられたのは、「給与が低い」こと
<調査結果詳細>
(1)道路貨物運転手の1日あたりの平均的な拘束時間は「8時間~13時間未満」がもっとも多く、全体の6割を占める
厚生労働省では、道路貨物運転手の拘束時間(労働時間と休憩時間を合わせた、始業から終業までの時間の合計)を、原則として1日13時間以内、延長する場合でも最大16時間以内と定めています(*1)。
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「1日あたりの平均的な拘束時間は何時間ぐらいですか」と質問したところ、もっとも多かったのは「8時間~13時間未満」(60.0%)、次に多かったのが「13時間~16時間未満」(26.3%)でした。「16時間以上」と答えたのは9.0%でした。
(2)道路貨物運転手の2割が、「1日の拘束時間が15時間を超えることが週に3回以上ある」と回答
厚生労働省では、道路貨物運転手の拘束時間を1日最大16時間以内まで延長することを認めていますが、15時間を超えることができるのは週に2回までと定めています(*2)。
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「1日の拘束時間が15時間を超えることが週に何回ぐらいありますか」と質問したところ、約半数となる49.0%は「1日の拘束時間が15時間を超えることはない」と回答する一方、「3回以上ある」と答えた回答者が20.8%でした。
(3)道路貨物運転手の約4割が、連続運転時間の規制に抵触する可能性
厚生労働省では、道路貨物運転手は運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上の休憩等を確保しなければならないと定めています(*3)。日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「1回の連続運転時間が4時間を超えることがひと月に何回ぐらいありますか」と質問したところ、「1回以上ある」と回答したのが全体の約4割(39.5%)に上りました。また、24.0%の運転手は、「5回以上ある」と答えていました。
(4)道路貨物運転手の約6割は、稼働日の平均的な睡眠時間が6時間未満
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「稼働日の平均的な睡眠時間は何時間ぐらいですか」と質問したところ、「4時間未満」と回答したのが6.5%、「4時間~6時間未満」と回答したのが50.5%で、約6割となる57.0%の運転手は、稼働日の平均的な睡眠時間が6時間未満であることがわかりました。
(5)道路貨物運転手の5人に1人が、睡眠不足や疲労が原因で事故を起こしたこと、もしくは起こしそうになったことがあった
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「睡眠や仕事中の休憩など、体を休める時間を充分に取れていますか」と質問したところ、4割以上となる44.0%(176人)が「取れていない」と回答しました。
「体を休める時間を充分に取れていない」と回答した176人に対し、「睡眠不足や疲労が原因で事故を起こしたこと、もしくは起こしそうになったことはありますか」と質問したところ、約半数にあたる47.7%(84人)が「ある」と回答しました。結果として、運転手の5人に1人が、睡眠不足や疲労が原因で事故を起こしたり起こしそうになったりしていたことがわかりました。
(6)道路貨物運転手の約5割は、年間の有休取得数が5日未満
2019年4月から、すべての使用者に対して年5日の年次有給休暇の確実な取得が義務付けられています。日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「年間の有休取得日数は何日ぐらいですか」と質問したところ、約5割となる49.8%が、「5日未満」と回答しました。
(7)道路貨物運転手の悩みとして、もっとも多く挙げられたのは「給与が低い」こと
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、「道路貨物運転手として働くなかで、悩んでいることは何ですか」と質問したところ、もっとも多かったのが「給与が低い」で、6割以上となる61.3%が悩みとして挙げました。
(8)道路貨物運転手の約4割が年収400万円未満の一方、500万円~700万円も2割以上
日本全国の道路貨物運転手400人に対し、個人としての年収を質問したところ、約4割(39.0%)は400万円未満という結果になりました。回答としてもっとも多かったのは「400万円~500万円未満」で、全体の約3割(26.8%)を占めました。また、「500万円~700万円」と答えた回答者が21.3%と、2割を超えました。
*1, *2, *3:厚生労働省「トラック運転者の労働時間等の改善基準のポイント」
【調査対象者属性】
①性別
男性:97.0%
女性:3.0%
②年齢
20代:0.0%
30代:8.8%
40代:43.5%
50代:41.5%
60代:6.3%
③ 運転手の種別
長距離運転手(*4):50.0%
短距離運転手(*5):50.0%
*4:長距離運転手=片道300km以上の距離を配送する運転手
*5:短距離運転手=半径200km以内の距離を配送する運転手
【調査概要】
調査対象:日本全国の道路貨物運転手として勤務する男女(道路貨物運転手としての勤務歴1年以上の方)
サンプル:400名
調査方法:インターネット調査
実施時期:2019年9月26日~9月30日
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります
【プレスリリース:道路貨物運転手を対象にした働き方に関する調査:道路貨物運転手の5人に1人が、睡眠不足や疲労が原因で事故を起こした、もしくは起こしそうになったことがある(PRTIMES)より|2019年10月16日・アデコ株式会社】
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