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特集

~現場目線で考える!最強テレワーカーへの道③~


JALも実践。 ワーケーション体験してみたら、思いのほか仕事がはかどった話

2019.08.09

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仕事は好きですか。私はそこそこ好きです。休暇は好きですか? 私は大好きです。それでは、休暇をとりながら仕事するのはどうでしょうか? ちょっとイメージできないですよね。

「導入する企業」「利用する従業員」双方からの現場目線で考える「最強テレワーカーへの道」の3回目は、テレワークよりさらに一歩進んだ働き方“ワーケーション”に注目。ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を掛け合わせた言葉で、休暇中に旅先で仕事をしたり、リゾート地で働く形態のことを言います。

「休暇中に、ましてリゾート地で仕事なんかできるの? 非効率なんじゃないの?」 と、ワーケーションにやや懐疑的であった筆者。そこに、1日ワーケーション体験ができるイベントがあると聞き、参加してみることに。果たして、ワーケーションとはどのようなものなのでしょうか? 【取材:2019年7月29日 @人事編集部 早川みどり】

目次
  1. ワーケーションはなぜ生まれた?
  2. ワーケーション体験! テントの中は集中力が飛躍的にアップ
  3. ワーケーション実践者に聞く、メリット・デメリットは
  4. ワーケーションは一歩先を行く働き方

ワーケーションはなぜ生まれた?

ワーケーションイメージビジュアルワーケーションとは一般的に旅行先や帰省先で仕事をすることを指します。アメリカで生まれた考え方で、2017年に日本航空(JAL)が導入したことで、日本でも広く知られるようになりました。離れた場所で仕事をする「テレワーク」の一種とも言えますが、その目的は異なります。

テレワークが「人材の育成・確保」「ワーク・ライフ・バランスの実現」「生産性向上」「オフィスコストの削減」「自然災害などのBCP対策」を主な目的としているのに加え、ワーケーションは休暇と組み合わせているというところがキモです。
参考記事:【業務ガイド】テレワークとは?メリットと課題、 失敗しないための導入手順を解説

日本の有給取得率の低さは有名です。「有給休暇取得に罪悪感がある人」が過半数を超えるというデータも(【世界19ヶ国 有給休暇・国際比較調査2018】エクスペディア・ジャパン調べ)。責任感の強さゆえか、はたまた空気を読みすぎる性質からか、日本人は“休み下手”というイメージが拭えない状況です。

そういった背景があり、しっかりと休んでほしい(有給を消化してほしい)企業の思いと、休みたいけど休めない労働者側の状況を鑑み、双方にとってメリットのある仕組みとして注目されているのがワーケーションです。

また、企業によってはテレワークを在宅勤務や企業が指定したコワーキングスペースなど、場所を限定していることも多いです。それと区別するため、働く場所を限定しないという意味でワーケーションという言葉を使っている場合もあります。

ワーケーション体験! テントの中は集中力が飛躍的にアップ

さて、ワーケーション体験です。向かったのは三鷹市にあるCafe Hammock。天井から吊るされたハンモックが特徴的な、隠れ家的な趣のカフェです。

普段のオフィスとは一線を画した「非日常の空間で働く」ことがワーケーション体験の醍醐味ということで、早速こちらで仕事をしてみることに。

目に留まったのは、店の奥に鎮座しているテント。居心地が良さそう、という直感に従ってテントで仕事を開始しました。

hammockcafeの内観

居心地が良さそうなテント(左奥)を発見

hammockcafe テント内のイメージ

中は意外と広々。4人は余裕で入れる

hammockcafeテントの中

テントの中にはゆったりしたソファが。昼寝もできそう

持ち込んだノートパソコンで行ったのは企画書作成と記事執筆。いわゆる「考える作業」です。
結果、驚くほど集中力が続き、いつもの2分の3程度の時間で完成させることができました。

普段であれば電話や打ち合わせなどで、作業途中に手を止めざるをえないことも少なくありませんが、テントの中でのワーケーションでは、それが一切なく、集中を途切れさせることがないまま仕事を進められました。

hammockcafeでの仕事

こんな感じで5時間ほど仕事をこなす

また“テント”と筆者の相性が良かったのも要因の一つです。半個室で緩く外とのつながりが絶たれた空間が心地良く、頭脳労働には最適でした。

最近グランピングに興味を持ち出した筆者は、次の休暇はテントの中で仕事をしてみようかと画策しています。

自分で好きな仕事場所を選べる、ワーケーションの魅力ですね。

ワーケーション実践者に聞く、メリット・デメリットは

ワーケーションイベント第2部は、ワーケーションを現場レベルで導入・推進していくための秘訣や課題を、ワーケーション経験者がパネルティスカッション形式で展開。ワーケーションのリアルを、それぞれの経験を基に語っていただきました。
ワーケーションのリアル イベントの様子

生産性UP!ストレスDOWN! ワーケーションのメリット

この日初めてワーケーション体験をした筆者は、いつもより集中できたことで仕事効率は上がると感じましたが、他の方はどうなんでしょうか。和歌山県を始め、全国各地でワーケーションを実践する須田さんは「生産性は間違いなく上がります」と話します。

実は、オフィスが最も集中できない場所という説もあるんです。人間が深い集中状態にはいるには、23分かかると言われています。それが、オフィスだと約25分に1回は必ず話しかけられるというデータもある。集中状態に入る前に集中が途切れてしまうんです」

筆者が集中できたのは、これが理由だったようです。さらに須田さんは生産性の観点からワーケーションのメリットについて続けます。
キャスターの須田さん「ワーケーションにあたっては、綿密に計画を立てることが重要です。せっかくバケーションに来たんだから堪能しなければ意味がないです。効率をより考えて仕事するようになりますよね」(須田さん)

デュアルスクール事業を利用し、東京と徳島県美波町の2拠点で活動する杉浦さんは、ワーケーションで「怒りっぽくなくなったね」とお子さんに言われたそう。

「東京で過ごす日常の中では、プライベートでも仕事でも、ずっと頭の中でタスクに追われている状態。ワーケーションだと、まず通勤時間がなくなって時間に余裕が出る。それに、空き時間を有効に使えるのもいいですね。昼休みに夕飯の仕込みができる、とか(笑)」(杉浦さん)

ストレス軽減という意味では、須田さんも同じ意見のようです。

「私は、気にしいというか必要以上に人が気になるタイプなんです。例えば、自分が面倒をみるべきメンバーが残っているのに、早く帰るのに気が引けちゃって。ワーケーションしかりリモートワークしかり、自分でワークライフバランスをコントロールできる点が、私には合っていると思います」(須田さん)

ワーケーションのメリット
・集中力が途切れず、生産性が上がる
・スケジュールどおりに仕事をする意識がつき、効率を考えるようになる
・時間の使い方を自分でコントロールでき、ストレスが減る

上長のストレス、コミュニケーション問題。ワーケーションのデメリットと改善案

ディスカッションでは、ワーケーションを含めたリモートワークに関する課題にも触れられました。デュアルスクールをテスト導入する際、杉浦さんの上司は消極的だったと言います。

「経営陣と私は積極的だったんですけどね。なにせ前例がありませんから、直属の上司は現場とのやりとりに不安を抱えていました。実際にやってみると、東京で働くメンバーにとっての課題は『私が今、何をやっているのかが分からないこと』でした」

杉浦さんの上司は、杉浦さんの状況が“見えないこと”でのストレスを感じていたのです。
ヒトカラメディアの杉浦さん

「東京にいるメンバーからすると、Slack(チャットツール)で呼びかけても私の応答がなかったり。徳島にいる私は私で、遊んでいるわけではなくて、急なアポが入ったりてんやわんやな状況なのに、東京では分からない。結局、あいつ何やってんだ? という状態になってしまう」(杉浦さん)

その改善策として、杉浦さんがとった対策は以下の3つ。

1.appear.in(オンライン会議ツール)を1日中つなぎ、モニター越しで杉浦さんの状況が分かるようにする
1日の行動をカレンダーに入れメンバーに共有
3.Slackで状況を逐一報告

“見えないこと”で生まれる摩擦を見える化することで改善し、徐々に東京で働くメンバーの不安を取り除いていきました。

また、須田さんはリモートワークには“言語化と読み解く力”が非常に重要であると指摘します。

「オフィスだと、質問者の考えがまとまらない状態で相談されることがあります。これが、リモートだとそうはいかない。質問者は自分の考えを整理して、相手に伝わるように言語化する必要がありますよね。一方で、それを読み解く力も、リモートワークをスムーズに行う上では重要です。これはやっていれば自然に身に付くスキルですが、慣れないうちは手こずるかもしれません」(須田さん)

そして、ワーケーションは全ての人におすすめ、というわけでもないようです。

「自走できる人でないと、今は難しいでしょうね。誰かの指示がなければ動けないタイプの人は、かえってストレスになるかもしれません」(須田さん)

ワーケーション&リモートワークのデメリットと改善策
・管理者は社員が何をしているかが分からないことが不安。
 →自分の状況を常に可視化し、共有する。

・オンラインコミュニケーションによる齟齬が起こる可能性がある。
 →言語化・読み解く力を鍛える

ワーケーションのデメリットと改善策
・自分で考え、動ける人でないとかえってストレスになる
 →無理にワーケーションをさせなくてもいい

ワーケーションは一歩先を行く働き方

1日ワーケーション体験をしてみての本音は、ワーケーションには向き、不向きがあるということです。まずはテレワークにアレルギーがない状態でないと、ワーケーションは難しいでしょう。チャット文化に慣れている人は問題ないですが、直接会って話したほうが早い、と信じている人にはリモートワーク自体がストレスになる可能性が高いです。オフィスでよく見かける「ちょっといいですか?」(実はちょっとじゃない)を使う人はリモートワークに向かない人と言えそうです。

ワーケーションはリモートワークよりも一歩先進んだ働き方です。

取材前の考えでは、導入できるのはイケイケベンチャーのキラキラ企業か、余裕のある大企業だけだろうと思っていましたが、必ずしもそうではなさそうです。
人手不足で、有給消化に悩む中小企業こそ、ワーケーションは効果的だと思いました。

会社で休み気分を味わおうとするイメージ

会社で休暇気分は味わえない

「夏休みも結局、家で仕事」「有給休暇消化中にもかかわらず、仕事のチャットが飛んでいる」状態を黙認している人事の皆さん。
いっそのこと、ワーケーションという選択肢を取り入れてみてはいかがでしょうか。

イベント詳細

・イベント名:「ワーケーションのリアルに迫る」 #明日のワークスタイル vol.2
・主催者:株式会社スペースマーケット
・日にち:2019年7月29日(月)
・場所:Cafe Hammock 三鷹

登壇者プロフィール

杉浦 那緒子さん
株式会社ヒトカラメディア オフィスプロデュースグループ・プランニング事業部
小学生男児を抱える働くおかん。ヒトカラメディアにて企業様のオフィス移転をサポート。都市と地方の2地域の学校に通学できる「デュアルスクール」事業(※)の参加者第1号。
※一定期間、親はサテライトオフィスで働き、子どもはサテライトオフィスのある地域の小学校で遊び学ぶ、徳島県が全国で初めて制度化した新しい働き方・暮らし方。

須田 綾乃さん
株式会社キャスター
2016年2月に株式会社キャスター初のオフライン社員として入社。インサイドセールスの立ち上げを担当。 現在はマーケティング部に所属。週の半分が在宅ワーク、残りはWeWorkで勤務。

桐明 祐治さん
和歌山県 企画部情報政策課長
大学卒業後、2013年に総務省に入省し、自治体向けのWi-Fi整備補助金制度運用や、放送法に基づく放送事業者の監督等を担当。本イベントにはワーケーションの誘致側として参加。

<モデレーター>
堀田 遼人さん
株式会社スペースマーケット マーケティング担当
学生時代から新卒でリクルートホールディングスに入社、不動産ポータルの企画・開発に携わる。その後、スペースマーケットに参画しマーケティング業務を全般的に担当。

<連載>最強テレワーカーへの道

【編集部より】
<「仕事と休暇」に関する記事>

テレワーク・リモートワークの基礎知識、検討に役立つ記事はこちら

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