POL調べ
理系学生の採用の要は6月 サマーインターンのスタートと関係か
2019.06.05
POL(東京・中央)は6月4日 、全国の理系大学院生488人を対象に実施した「就職活動に関する調査」の結果を発表した。
同調査によると、理系大学院生が就職活動を始める時期として最も多いのは6月であり、これは大手就職サイトのサマーインターンシップのエントリーがスタートすることが理由と見られている。以下、リリースより。
調査のポイント
- 理系院生の約7割は、学会参加月において就職活動よりも学会準備を優先している
- 理系院生は6月に就職活動を始め、12月から3月に業界を絞り込む
- 理系院生は約半数が学校推薦を利用する一方、半数以上がサマーインターンに参加している
理系院生の約7割は、学会参加月において就職活動よりも学会準備を優先している
学会参加月の就職活動状況
学会に参加したことがある修士2年生228人のうち、「就活よりも学会準備を優先した」と答えた学生の割合は41.7%、「学会準備の間に最小限就活をした」と答えた学生の割合は24.9%と、合計して約7割の学生が就職活動よりも学会準備を優先していることがわかります。
学会に参加した時期
日本の大きな学会は、秋季と春季に開かれます。調査結果からも、学会の参加月として多いのは9月と3月でした。
理系院生は6月に就職活動を始め、12月から3月に業界を絞り込む
就活を始めたまたは始めようと思っている時期
理系大学院生が、就職活動を始めるまたは始めようと思っている時期として最も多いのは6月で、全体の20.7%を占めることがわかりました。他の時期と比較しても、6月がダントツで多く、これは大手就職ナビサイトなどでサマーインターンシップのエントリーがスタートすることが理由だと考えられます。
業界を絞り込んだ時期
理系大学院生が、業界を絞り込んだ時期としては、多い順に、2月、3月、12月でした。この結果から、12月はウィンターインターンシップのエントリーに向けて、2月・3月は本選考のエントリーに向けて、業界を絞る学生が多いことが考えられます。また、専門性の高い理系大学院生でも、夏の時点で業界を絞っている人は少ないということもわかりました。
理系院生は約半数が学校推薦を利用する一方、半数以上がサマーインターンに参加している
学校推薦の利用の有無
理系院生の47.7%は学校推薦を利用して就職活動を進めることがわかりました。このことから、理系採用においては、研究室の教授や各専攻の就職担当者とのリレーションが非常に重要であることが伺えます。
サマーインターン参加率
理系院生のサマーインターンシップ参加率は50.2%と、半数以上がサマーインターンシップに参加していることがわかりました。多くの学生は、企業との相性をはかるためにサマーインターンシップへの参加を重要視していることがわかります。
提言
以上で述べた3つのポイントから、当社は、“21卒理系学生の採用の要は6月である”と提言いたします。学会への参加も含め、日々研究で忙しい中、理系院生は就職活動を進めています。学校推薦の利用率が高いにも関わらず、サマーインターンシップに半数以上が参加しているという結果からは、忙しい中でも、自分と企業の相性を見極める場として、インターンシップを重要視していることがわかります。
彼ら、彼女らは、冬には業界を絞り込んでしまうので、企業はそれまでに学生と接点を持っておく必要があります。こういった背景から、サマーインターンシップは理系新卒採用において最重要です。特にAI人材など、業界を超えた職種選択の可能性がある人材には、自社または自業界そのものを検討の俎上に載せるためにも、早期アプローチが不可欠です。
ここで注意すべき点は、9月は学会があり、学生は学会準備を優先させなければいけないので、企業が接点を求めても、対応できないという点です。そして、7月・8月のサマーインターンシップへの参加を促すには、6月中の接触が必要不可欠です。就職活動を始める学生が多いこの6月に21卒の採用活動を始め、自社が求める人材への早期接触をはかることが、この「売り手市場」での人材獲得に勝つ秘訣なのです。
その他のアンケート
「採用直結インターンを認めない」という文科省の見解について
2019年2月に、「2020年春に入社する今の大学2年生から適用される就職活動の新ルールで、政府は採用に直接結びつけるインターンシップ(就業体験)の禁止を近く経済界に要請する方針を固めた。」という報道がされ、物議を醸しました。
20卒の就活生である修士2年の学生への調査では、「採用直結インターンを認めない」という文科省の見解について、「反対」は、26.3%、「どちらかというと反対」は43.6%、両方合わせると70.4%と非常に多くの学生が反対していることがわかりました。「反対」の意見としては、「インターンで直接働いて適性を見極めるのは、企業にとっても就活生にとっても利益があるから。」、「研究に可能な限り時間を使いたいので、採用直結インターンに参加し素早く内定を貰いたい。」などの意見がありました。
一方で、「賛成」の意見としては、「学生が一年中就活していないといけないような状態が生じており学業に支障がでかねないから。」、「研究活動や留学など、積極的に動いている人間ほどインターンに参加できないから。」などの意見がありました。理系院生は、自分と企業との相性をはかりたいと思いつつも、研究との両立ができるかどうかに不安を感じているようです。
【プレリリース「【理系就活動向】21卒理系学生、採用の要は6月!理系院生488人のアンケート調査結果をもとにLabBaseのPOLが提言。」(PR TIMES)より|2019年6月4日・株式会社POL】
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