ネオキャリア調べ
2019年「オヤカク」最新動向、就活における「企業」と「親」
2019.02.27
ネオキャリアは、2月27日、就職活動における『企業』と『親』に関する調査の結果を発表した。
調査によると、企業の人事担当者における「オヤカク」のワード認知度は59.5%、もっとも高い認知である「内容まで知っていた」は36.6%と、前回対比で7.6ポイント増加しており、企業側の「オヤカク」の認知度の高まりが伺えた。以下、リリースより。
※本調査で定義する「オヤカク」について
オヤカクとは、「親に確認」の略称で、「内定者(または選考中の学生)の内定承諾を親が賛成しているか」を企業が内定者(または選考中の学生)に確認すること
1.【企業】「オヤカク」の認知状況
●企業の人事担当者における「オヤカク」のワード認知度は、59.5%。もっとも高い認知である「内容まで知っていた」は36.6%と、前回対比で7.6ポイント増加した。
●企業規模別の認知率は、300名未満が51.4%、300-1000人未満が56.3%、1000名以上が70.9%と、企業規模が大きくなるほど高い。
2.【企業】企業が実際に行った「オヤカク」施策
●企業がオヤカクを行うタイミングを「選考前/選考中/内定時・内定後」の3つの各フェーズで見ると、「内定時・内定後」の47.6%、「選考前」の34.0%、「選考中」の33.0%の順で多い。
●昨年との比較では、各フェーズで「実際に行っている施策はない」と回答する企業が数ポイント~10ポイント超減少しており、企業が親に対し施策を実施する割合が高まっている傾向にある。
フェーズ別の傾向では、「選考前」では「企業情報資料の送付」「親向けの採用情報ページの作成」が、「選考中」では「企業情報資料の送付」に加えて「企業製品の親への送付」「企業情報ムービーの配布」が、「内定時・内定後」ではさらに「親向けの内定理由通知書の送付」「親向けの内定同意書の用意」を行う企業が増加。
●企業規模が大きいほど、内定者の親向けに手厚い対応を行う傾向がみられ、企業情報資料の送付はもちろん、企業情報ムービーの配布や親向けの採用情報ページの作成、親向け内定者懇親会などを行う割合が高い。
■‹企業規模別›内定者の親に対して行った施策(企業/複数回答)
3.【企業/親】親が希望する「オヤカク」施策/企業が必要だと考える「オヤカク」施策
●親が希望する「オヤカク」施策は、「企業情報資料の送付」、「親向けの内定理由通知書」、「親向けの内定同意書」の順でトップスリー。企業側も同順。
●昨年との比較で、「内定承諾にあたり、企業からの対応は得に必要ない」と考える親・企業が増えた。一方で、各施策をみると、オヤカク各施策を「必要だ」と考える企業は、11項目中8項目で前年を上回り、親を対象とした施策への関心の高まりが明らかである。
4-1.【親】子の就職活動に対する支援(資金)
●子の就職活動にあたり、資金的な援助を行ったことのある親は32.4%と、前年度の33.3%から0.9ポイント減。親が与える支援金の平均は84,055円と、前回の118,253円から34,198円減少した。
●支援金額の内訳では、5万円未満の金額帯が、前年度(21.9%)から今年度(32.0%)へと10.1ポイント増加した。また、10万円以上の金額帯が、前年度(50.0%)から今年度(35.5%)へと、14.5ポイント減少した。
●エリア別の平均額は、首都圏59,717円、東海エリア83,077円、関西エリア104,373円と、前回に引き続き関西エリアが最も高額。平均から20,318円高額であった。
4-2.【親】子の就職活動に対する支援(アドバイス/全体)
●子に対して行うアドバイス頻度は、「週に1回程度」が17.5%で最多。
「相談する」計では昨年比で2.6ポイント減少するなど相談頻度は全体的に減少傾向だが、「週に1回以上」は昨年比で1.3ポイント上昇した。
●父母別では、母親への高い相談頻度が顕著。「週に1回程度」の相談は、母親が52.1%に対し父親が27.8%と、その差は24.3ポイントであった。しかし「相談する」計では父母の差は6.8ポイントと大幅に縮まることから、頻度の高低はあれ、父母それぞれが子の相談に乗る姿が垣間見える
●アドバイスの内容は、「どのような業界・業種をうけていくかについて」(59.9%)が突出して高く、以下、「キャリアプランについて」(52.5%)、「最終的な就職先の決定について」(32.8%)と続く。昨年比では、企業選定や就職面接・企業訪問時対策などの具体的なアドバイスは減り、広い視点での相談が増加した。
●父母別では、「キャリアプランについて(仕事について)」を除く全ての項目で、母が父を上回る結果となった
5.【親】就職活動のトレンドについての意識
●子の就職活動に対する親の考え方として、各項目に対し「あてはまる」「ややあてはまる」と回答したうち、最も高いのは、「子供に就職してほしい企業とそうでない企業がある」(53.6%)、次いで「子供に、就職してほしい企業とそうでない企業がある」(55.3%)。
●昨年との比較では、「名前だけで企業を判断してしまうことがある」が5.5ポイントと最も大きく増加。その他、「なかなか子離れできていない自分がいる」「地元に残ってもらいたいと伝えたことがある」が昨年比で増加した。この他の項目はすべて昨年比で減少した。
●前頁で具体的な就活アドバイスが減少した傾向と合わせ、全体的に親からの就活への強い介入は減少傾向にあると読み取れる。
6.【企業】就職活動のトレンドについての意識
●学生の就職活動に対する企業(人事担当者)の意識として、各項目に「あてはまる」「ややあてはまる」と回答したうち、もっとも高いのは「新卒生の親の関与が高まっている」(58.3%)。次いで「親の意向によって内定辞退を申し出てきたことがある」(47.9%)。
●昨年との比較では、「就職に対する関与度の高い親をもつ学生の採用を見送る事がある」「親を説得するための相談を学生から受けた」が昨年比で増加。その他の項目では微減した。
【プレスリリース『就職活動における「企業」と「親」に関する調査~2019年「オヤカク」最新動向を公開~』(PRTIMES)より|2019年2月27日・株式会社ネオキャリア】
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