エン・ジャパン調べ

ミドルに聞く「定年延長」意識調査　「定年延長」に8割が賛成

2019.01.18

エン・ジャパン（東京・新宿区）は2019年1月18日、同社が運営するミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」上で実施した、「定年延長」に関するアンケート調査の結果を発表。

同調査によると、回答者の8割が定年延長に「賛成」しており、半数が70歳までの定年延長を「妥当」だと判断していることが分かった。以下リリースより。

調査結果　概要

★　8割が定年延長に「賛成」。半数が70歳までの定年延長を「妥当」と回答。
★　定年延長のメリットは「定期収入を得られる期間が延びる」、デメリットは「年金減額の可能性」。
★　7割が「定年延長はキャリアプランを見直すきっかけになる」と回答。大半が別企業への転職を検討。

調査結果　詳細

1：8割が定年延長に「賛成」。半数が70歳までの定年延長を「妥当」と回答。（図1、図2）

高年齢者雇用安定法の改正により、雇用継続年齢が65歳から70歳へ引き上げられる可能性がある。「定年延長に賛成ですか？」と伺ったところ、83％が「賛成」と回答した。

定年延長の年齢が“70歳”は妥当か伺うと、「妥当だと思う」が48％と半数を占めている。一方、「延長しすぎだと思う」（43％）と回答した方に理由を伺うと、「世代交代が進まないと思う」（32歳男性）、「体力や健康面で、働き続けているイメージがない」（44歳女性）、「働いているうちは年金がもらえなかったり減額されたり、給与もこれまでと同じ額はもらえないと思うと、不安」（55歳男性）という声が寄せられた。年代別に見ると、50代は「延長しすぎだと思う」（50％）が「妥当だと思う」（41％）を上回った。

【図1】定年延長に賛成ですか？

【図2】定年延長の年齢が“70歳”というのは妥当だと思いますか？

2：定年延長のメリットは「定期収入を得られる期間が延びる」、デメリットは「年金減額の可能性」。（図3、図4）

定年が延長された際のメリットを伺ったところ、「定期収入を得られる期間が延びる」（71％）が最多だった。年代別に見ると、30代は「時間を持て余すことがなくなる」（43％）、40代は「社会参加を継続できる」（61％）、50代は「経験やスキルをさらに伸ばせる」（32％）が他の年代よりも目立った。一方、デメリットを伺うと、「年金減額の可能性」（44％）が最多だった。

【図3】定年が延長された際のメリットは何だと思いますか？（複数回答可）

【図4】定年が延長された際のデメリットは何だと思いますか？（複数回答可）

3：7割が「定年延長はキャリアプランを見直すきっかけになる」と回答。大半が別企業への転職を検討。（図5、図6）

「定年延長はキャリアプランを見直すきっかけになりますか？」と伺ったところ、67％が「はい」と回答した。年代が上がるほど、肯定的な回答が増える。具体的にどのような見直しを検討しているかを伺うと、回答が多かったのは、「これまでの経験が活かせる別企業への転職を検討する」（49％）、「新しい経験が積める別企業への転職を検討する」（37％）だった。

現職に留まらず、別企業への転職に前向きな声が多いことが見受けられる。年代別に見ると、特に50代は、別企業への転職を検討しているようだ。

【図5】定年延長はキャリアプランを見直すきっかけになりますか？