NRIJ『戦略的交渉力セミナー』無料特別体験講座レポート
社員の交渉スキルを向上させる“戦略的交渉力”とは?
2018.12.10
体系的に学べば、どんな相手との交渉も怖くない。
“交渉力”は、業種や職種を問わず、あらゆるビジネスパーソンに求められるスキルです。営業はもちろん、外部から資材やサービスを調達するとき、複数の部署で協力してプロジェクトを動かすとき、社内で自身の提案を通したいとき……こうした場面でうまく交渉ができれば、その成果には大きな差が出ることでしょう。
しかし、多くのビジネスパーソンは、交渉術を上司のやり方や自身の経験から学ぶにとどまっています。つまり、自己流で交渉しているということ。これでは相手との相性だけで成果が左右されるなど、学習効果が上がらず、いつまでたっても交渉に対する苦手意識が拭えなかったりするものです。
そんな課題を解決するのが、株式会社NRIJが提供する『戦略的交渉力セミナー』。今回は、2018年11月16日に開催された無料特別体験講座の様子をレポートします。【取材・文:中島香菜、構成:@人事編集部】
講師プロフィール
観音寺一嵩 株式会社NRIJ 代表取締役社長
不動産分野で多数の交渉を経験。経営コンサルタントとして独立後、イギリスのコンサルタント会社が開発した『戦略的交渉力』プログラムの講習や試験を経て、同社認定のコンサルタントとなる。その後、学習したメソッドを日本向けにアレンジして現在のセミナーサービスをスタート。会社設立以来16年、交渉力の指導を専門的に実施中。著書に『戦略的交渉力: 交渉プロフェッショナル養成講座』(東洋経済新報社)、『絶妙な「交渉」の技術』(明日香出版社)がある。
理論+実践。戦略的交渉力セミナーのプログラム
体験講座は、NRIJ代表取締役社長の観音寺一嵩氏による『戦略的交渉力セミナー』の概要説明からスタートしました。
セミナーでは、2日間をかけて受講者の交渉力を磨きます。1日目は交渉の理論を学び、2日目は徹底的にロールプレイ実習を行って、1日目に“理解したつもり”の知識を腑に落とすのです。
このロールプレイ実習は、プランニング、ロールプレイング、フィードバックの3つの作業に分けられています。まずは原則4人のグループをつくり、交渉のプランニング、つまり事前準備を行います。その後、プランに基づいて4ラウンドを1人ずつ講師相手にマンツーマンのロールプレイングを行い、直後にフィードバックを受けるという流れです。
自身で交渉を実践し、評価やアドバイスを受け、さらに同じグループメンバーの交渉のやり方も確認できるため、「理論を頭に入れるだけでなく、それをどう使うかを実証することで、確実な交渉力アップを目指せるというメリットが享受できる」と、観音寺氏はいいます。
また、ケーススタディの内容はカスタマイズすることも可能。クライアントの業種や職種に合わせて交渉シーンを再現することで、現場で、すぐに実践できる交渉力を身に付けられます。
この日行われた体験講座では、セミナー1日目に学ぶ交渉理論の一部を実際に学ぶことができました。今回はその内容から抜粋してご紹介します。
交渉は“争いごと”ではない
観音寺氏によると、日本人の多くは交渉が苦手なのだそうです。その理由は、“交渉=争いごと”という誤ったイメージを持っているからだといいます。
しかし、NRIJが考える交渉は、決して争いごとなどではありません。NRIJ では、交渉を“2人以上の当事者が、互いに異なる立場から合意できるポイントまで動くプロセスのこと”と定義しています。そして、“交渉の成果は、相手の協力度に正比例する”というのが本セミナーのコンセプト。「自分の都合だけを押し付けて相手に無理やり合意させる交渉では、長期的に成果を出すことは難しい」と観音寺氏は語ります。
つまり『戦略的交渉力セミナー』では、いかにして相手を味方にし、協力してもらうかという方法を主に学ぶのです。
交渉を体系的に学ぶ「5・6・7理論」
では、具体的にはどうやって相手の協力を引き出すのでしょうか。そのやり方をまとめたのが、「5・6・7理論」です。「5・6・7理論」とは、“5つの説得テクニック”、“6つの交渉フェーズ”、“7つの交渉タクティクス”の総称。これらを正しく理解し実践することで、交渉力が確実にアップするとNRIJは考えます。
5つの説得テクニック
交渉における「説得テクニック」は、以下の5つにカテゴライズされます。
①感情(Emotion)
②論理(Logic)
③威嚇(Threat)
④駆引き(Bargaining)
⑤妥協(Compromise)
観音寺氏は、5つの説得テクニックを、チョコレートをねだる子どもの例を挙げて説明しました。
「子どもはチョコレートをねだり、買ってもらえないと分かったとき、どんな説得をすると思いますか? 例えば『パパ(ママ)大好き! 一緒に食べたいの。だから買って!』と言えば、それは“感情(Emotion)”に分類されます。『どうして買ってくれないの?』と理由を問いただすなら“論理(Logic)”、周りの迷惑になるくらい大声で泣くなら“威嚇(Threat)”です。そして、『お手伝いをするから買って!』と言えば駆引き(Bargaining)、『これよりも小さいチョコで良いからを買って!』と頼むなら“妥協(Compromise)”になります」。
そして観音寺氏は、次のように続けます。
「この5つのうち、①〜③まではワンウェイ・テクニックといい、相手にだけ譲歩させるやり方です。④と⑤はツーウェイ・テクニックで、互いに譲るやり方になります。日本人の多くは、成果の高い①〜③のワンウェイ・テクニックを交渉で使わないのです。これはとてももったいないことですよ」。
交渉力の向上には、5つの説得テクニックを熟知し、相手や状況に合わせて選ぶことが重要なポイントになります。
6つの交渉フェーズ
交渉をスムーズに進めるためには、以下のような6つの段階があることを知っておかなければなりません。
①目標設定(Goal Setting)
②計画(Planning)
③開始(Opening)
④確認(Test)
⑤移動(Move)
⑥合意(Agree)
このうち①②を準備(対面前)フェーズ、③〜⑥を実施(対面)フェーズといいます。より重要になるのは、準備フェーズ。職人の世界の格言“段取り八分”は、交渉も共通で“事前準備で交渉成果の80%が決まる”のです。
『戦略的交渉力セミナー』では、十分な準備ができるよう、専用のプランニングシートを使って目標や計画を立てます。このシートは、交渉において絶対に達成しなければならないことや、逆に譲歩できる条件などを分かりやすく整理できるもの。観音寺氏は、この事前準備によって、力関係だけが成果を左右する交渉(例えば買う側ばかりにメリットが出る交渉)にならなくなるといいます。
7つの交渉タクティクス
交渉の場では、相手の心理に働きかけるテクニックもよく使われます。これを「交渉タクティクス」といい、たくさんの戦術や法則がありますが、『戦略的交渉力セミナー』ではこのうち7つを自在に使いこなせるようになることを目指します。
なお、交渉タクティクスの中には、“相手をだますための計略=トリック”も含まれます。NRIJが目指す交渉は相手との信頼関係を築く友好的なものですが、こうしたトリックを知っておくことで、万が一、相手から使われたときに対応できるようになるのです。
そんな交渉タクティクスの具体例としては、「刑事コロンボ」があります。これは、難しい交渉が終わってホッとした相手に、帰り際の最後の一言で追加要求をするというもの。すると相手は、思わず協力的な返事をしてしまうのです。有名なアメリカ映画『刑事コロンボ』で主人公の刑事がよく使う手法であることから、この名前がついています。
実際のロールプレイ実習の様子を映像でチェックできるから、自社での利用イメージをしやすい
体験講座の最後には、実際に『戦略的交渉力セミナー』でロールプレイ実習を受けた方の映像が流されました。フィードバックを受ける前の交渉、受けた後の交渉の両方を確認できますが、その差は歴然。表情や身振り手振り、声のトーン、相づちのうち方、話すテンポまで違います。初めは一方的に主張するだけでしたが、2回目はしっかりと会話のキャッチボールをするようになり、明らかに受ける印象が変わっていました。
このほかに、社員教育としてセミナーを利用している企業の「お客様の声」や、「事後アンケート」での感想などの紹介も。実際の利用者の様子や導入事例を知ることで、自社での利用イメージが具体的になるはずです。
社員の交渉力向上が業績アップへの近道に
今回の体験講座では、3時間の短い時間、かつ無料でありながら、交渉へのイメージが大きく変わる話が聞けました。そして、交渉理論の一端を学ぶことで、交渉は決して感覚的に行うものではないこと、つまりその手法をきちんと学べば誰でも交渉力をアップできることに気付くことができました。
ビジネスのあらゆる場面で求められる「交渉力」。社員の交渉力向上に向けた取り組みは、業績を上げるための効果的な手段になりそうです。
NRIJの『戦略的交渉力セミナー』無料特別体験講座 申し込みはこちらから
http://www.nrij.jp/negotiation-11/315/#more-315
イギリスのコンサルティング会社が開発した交渉プログラムを学べる『戦略的交渉力セミナー』。そのエッセンスを3時間に凝縮した特別体験講座を参加費無料で実施しています。
次回日程は2018年12月21日(金)13:30~16:30、2019年 2月 5日(火)13:30~16:30を予定。いずれも定員10名なので、申し込みはお早めに。
企業情報
株式会社NRIJ
1979年に創立されたイギリスのコンサルティング会社 PMMSコンサルティング・グループが開発した、信頼関係をベースにした実践的ビジネス交渉プログラムに基づいた『戦略的交渉力セミナー』を実施。現場ですぐに使える交渉力を身に付け、自信を持って交渉に臨めるように指導する。大手企業をはじめ、現在までに100社を超える企業で導入され、利益アップなどの成果を出している。
※情報は2018年11月末時点
【企画・制作:@人事編集部広告制作部】
執筆者紹介
中島香菜(なかじま・かな) 神奈川県出身、東京都在住。インタビュー・取材に基づいた記事作成をメインに活動。得意分野は医療や美容、ビジネスだが、ジャンルを限定せず幅広く対応する。モットーは、インタビュイーの考えや想いをわかりやすく伝えることはもちろん、人柄やその場の雰囲気までにじむ記事をつくること。
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