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働き方改革のキーアイテム「RPA」とは


中小企業のためのRPA基礎講座~11の質問でRPAを解き明かす~

2018.12.11

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生産性向上の効果が期待されるRPA

「働き方改革を推進したいが作業量が多いためなかなか残業時間が減らない……」「人事・総務の人手が足りず、1人で複数の業務を抱えてしまう」

このような人事の悩みの特効薬として、今、注目を集めるのがパソコン上でロボットに作業を代行させられるITツール、RPAだ。経費の精算、一斉通知メールの送信、名刺データのExcel入力など、複雑な処理や判断が求められないルーティン化可能な作業の多くはRPAに任せることができる。その時間、別の業務に取り組むことで「残業時間が削減できた」「時間当たりの生産性が高まった」という人事の声は多い。特に、中小企業の人事・総務担当者は、限られた人数で複数のルーティン業務を兼務しているケースが多く、RPA導入による効率化が期待される。

とはいえ、まだ新しい技術のため、RPAについて聞いたことがない、または名前だけしか知らないという中小企業の人事・総務担当者も少なくないだろう。今回、RPAの提供を含め、中小企業の企業活動を支援するスターティアレイズ株式会社の協力のもと、中小企業の人事・総務担当者向けに、RPAの基礎知識をQ&A形式で紹介する。
【撮影、文・構成:@人事編集部】※情報はすべて2018年11月時点

【参考】専門家が教える 人事が知っておきたい「オンラインストレージ」のメリットと選び方

目次
  1. そもそもRPAとは何ですか?
  2. RPAにはどんな作業を代行させられますか?
  3. RPAはどんな企業に向いていますか?
  4. RPA導入によってもたらされる中小企業ならではのメリットはありますか?
  5. RPAソフトはどのように分類されますか?
  6. 中小企業に適しているのはどのようなRPAソフトですか?
  7. RPAの導入はどのように進めるべきでしょうか?
  8. RPA導入プロジェクトはどのようなメンバーで進めるとうまくいきますか?
  9. RPA導入で中小企業にありがちな失敗はなんですか?
  10. RPAを導入後もうまく定着させる・運用していくコツはありますか?
  11. RPAは将来的にはどうなっていきますか?

回答と監修

 スターティアレイズ株式会社の田畑浩之氏

田畑 浩之(たはた・ひろゆき)氏
スターティアレイズ株式会社新規事業開発部RPAセールスマネージャー。中小企業向けの業務効率化ソリューションを得意とするスターティアレイズ株式会社にて、業務内容や状況のヒアリングをはじめ、RPAに関するフォローアップを行っている。
これまで中小企業向けの、営業管理ツールやストレージサービス等のクラウドサービスソリューション営業で培った経験を生かし、現場レベルでのRPAやOCRを活用した業務効率化ための提案活動に従事している。

Q1:そもそもRPAとは何ですか?

RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、ソフトウエアロボットによりパソコン業務の自動化・効率化を実現するテクノロジーのことです。RPAは、これまで人が手作業で行っていたパソコン上の処理をロボットが再現することで、時間のかかる大量処理や、繰り返しのルーティン作業を代行してくれます。

ロボットはソフトウエア上での手順の入力もしくはプログラミングによって作成することができ、人間と同じように作業を進められるため、デジタルレイバー(デジタル上の労働者)とも表現されます。
今後も労働人口の減少が見込まれる国内の状況下で、限られた労働力で最大限の業務効率化を果たすためのテクノロジーとして近年注目を集めており、大企業・中小企業を問わず各業界の企業で導入が進められています。
ロボットやプログラミングという言葉からRPAの導入ハードルは高いと捉えられがちですが、実際は難しいものではありません。「近い将来、パソコンにRPAが初期設定されている時代が来るだろう」といわれるくらい、誰にでも扱える簡単な製品も出ています。

RPAについて解説する スターティアレイズ株式会社の田畑浩之氏_3

Q2:RPAにはどんな作業を代行させられますか?

RPAは次のような特徴を持つ作業に適しています。

・一定のルールに従って行われる
・プロセスがマニュアル化されている
・大量の繰り返し処理が行われる
・ケアレスミスや見落としなどのヒューマンエラーを起こしやすい

人事・総務業務であれば、一例として、派遣社員の登録更新や出張費の精算、健康診断日程やストレスチェックの期限の連絡メール送信、顧客からの問合せ・苦情メールの分類、時間労働者の検索と本人・上司へのリマインドメール送信など、幅広い業務への利用に向いているでしょう。

ほかにもパソコン上で行われる定型作業であれば営業、経理、事務などの職種を問わずさまざまな業務を代行させることができます。

RPAにできること RPAにできないこと
・計算処理 ・名刺、アンケート回答など大量データの転記・登録 ・定型フォームのメール作成・送受信 ・Webサービス・システム関連の情報更新 ・特定の情報の収集・分類など ・パソコン処理以外の作業 ・ルールやワークフローが定まっていない作業 ・人の判断(意思決定など)が必要となる作業

※2018年11月12日現時点のRPA・クラス1の場合。クラスについては後述Q11を参照。

Q3:RPAはどんな企業に向いていますか?

RPAに適した定型的な作業が多く発生する企業に向いています。例えば、次のような特徴を持つ企業であればRPA導入が大きな効果を発揮するでしょう。

・毎日一定量をこなさなければならないパソコン作業の処理がある
・月末処理など定期的に発生するパソコン作業の大量処理がある
・ルーティン化しているパソコン処理だけのための人材確保に悩みを抱えている

RPAは企業の規模や業界に左右されず導入されており、現在、流通、金融、情報通信、運送などの業界での活用が進んでいます。導入を検討するにあたっては、自社の業界や規模ではなく、RPAに向いている作業が社内にあるかどうかを重視すべきです。

Q4:RPA導入によってもたらされる中小企業ならではのメリットはありますか?

RPAの専門家として活躍するスターティアレイズ株式会社の田畑浩之氏(右)

RPAはいかに現場に定着させるかが重要なため、まずは小さく導入し徐々に範囲を広げるスモールスタートがベストです。一般に、中小企業は大手企業よりも稟議や決裁手続きなどを含めて判断スピードが速いため、まずは小さく導入し、効果を見極めながら段階的に適用範囲を広げるというRPA導入の王道を進みやすいというメリットがあります。

また、中小企業は一人ひとりが受け持つ業務量が多い傾向があるため、単純作業の削減による生産性向上の恩恵は大手企業より大きくなるケースも。RPAを導入すれば、成長中の中小企業では負担になりがちな従業員の入職・退職に付随する受け入れ準備や引継ぎも不要になります。月末や月初めの忙しい時期にRPAによって30分だけ使える時間が生まれるだけでも、非常に大きなメリットとなるでしょう。
加えて、大手企業で起こりやすい“野良ロボ問題”(会社のあちこちでロボが勝手に導入されて統制が効かなくなる問題)も、人数が少なく管理の目が行き届きやすい中小企業では起こりにくいです。

Q5:RPAソフトはどのように分類されますか?

RPAソフトは大きく分けてスタンドアロン型とサーバーコントローラー型に分けられます。スタンドアロン型は普段使い慣れているパソコンにRPAソフトをインストールするタイプで、中小企業向けかつ国内向けの製品が多いです。サーバーコントローラー型は専用のサーバーを立てたうえでRPAソフトをインストールするタイプで、大企業向けかつ海外製の製品が多いです。
小規模からの導入を予定している場合はスタンドアロン型、最初から大規模で導入する場合はサーバーコントローラー型が向いているといえるでしょう。

スタンドアロン型 サーバーコントローラー型
既存のパソコンにRPAソフトをインストールするタイプ。デスクトップ型やクライアントPC型とも呼ばれる。パソコン1台で作業が完結するため小規模導入に向いており、中小企業向けかつ国産の製品が多い。 専用のサーバーを立ててRPAソフトをインストールするタイプ。ロボットの設定や処理をサーバーで一括管理するため大規模導入に向いており、大企業向けかつ海外製の製品が多い。

Q6:中小企業に適しているのはどのようなRPAソフトですか?

一口に中小企業といっても、ロボットに代行させたい作業の種類や社内にプログラミング言語に通じた人材がどれだけいるかによって適しているソフトは異なります。プログラミング言語の知識が乏しい人事・総務や現場の社員が中心となってRPAソフトの導入を進める場合、実行環境は普段使い慣れたパソコンでも導入可能な、スタンドアロン型が適しているでしょう。

スタンドアロン型のRPAソフトの例1:ロボパット

スタンドアロン型のRPAソフトの例1:ロボパット

スタンドアロン型のRPAソフトの例2:ウィンアクター

スタンドアロン型のRPAソフトの例2:ウィンアクター

初心者がRPAの導入を進める場合、重要なのは作業の自動化や運営後のメンテナンスがしやすいことです。
社内にプログラミングの知識が豊富な人材が揃っている、またはRPAの導入・運営は外注するという場合、代行させる業務の規模やかけられるコストによってはサーバーコントローラー型が適している場合もあります。ただし、基本的にはRPAは簡単な業務からスモールスタートし、現場に定着させることが重要です。

Q7:RPAの導入はどのように進めるべきでしょうか?

RPAについて解説する スターティアレイズ株式会社の田畑浩之氏_1

RPA導入のポイントは、事前の計画と目標設定をきちんと行い、効果を少しずつでも実感できるようにすることです。導入は、(1)目的や対象業務の洗い出し、(2)導入メンバーの選定、(3)目標設定、(4)トライアル、(5)本導入 の順で進めます。

まず、導入検討前に導入の目的や対象となる業務の候補、導入是非の判断基準を洗い出しましょう。事前に決められる項目はしっかりと固めておくことが導入をスムーズに進めるためのカギとなります。

目的・対象業務・判断基準が定まったら、続いてRPA導入を推進するためのチーム(権限と役割含め)を決めた方が良いでしょう。この際、現場のメンバーをいかに巻き込めるかが導入後にRPAを安定運用させられるかどうかを左右します。

メンバーが定まったら目標設定を行います。実際に狙った効果が出るのか、費用対効果はどれほどかをこの段階で検討しておく必要があります。この際、数値目標を具体的に出しておき、達成の可能性を目に見える形ではじき出すのがポイントです。ただし、スモールスタートの場合、短い期間では十分な効果が出ない場合もあるため、検証を行う際には定量評価以外にも定性評価の側面も含めた中長期的な視点での評価も必要になります。

検討した結果うまくいきそうであれば、実際にトライアルを行います。小規模な作業を実際にRPAに代行させて、どの程度検討した通りに進むのかを試しましょう。結果が予想を下回った場合は、計画を修正する必要があります。

トライアルが成功したら、いよいよ本導入です。その際意識すべきなのがスモールスタートで始めるということ。小さな範囲から業務に導入し、予期せぬ課題や問題が発生しないかを見極めながら進めることで失敗のリスクを最小限に押さえながらRPAの対象範囲を拡大していくことができます。また、現場の社員がRPAに慣れるスピードに合わせてRPAの導入を進められるのもスモールスタートの大きな利点です。

Q8:RPA導入プロジェクトはどのようなメンバーで進めるとうまくいきますか?

RPA導入を進めるにあたって必要となるメンバーは、企業様の規模や対象業務によって異なります。ただし、以下の役割3つについては必ず明確にしておくべきです。

意思決定者(決裁者)
…RPA導入チーム全体の責任者。最終的な決裁権限を持つ地位にある役員や管理職が望ましい。

推進リーダー
…プロジェクトを先頭に立って進めていく推進者。RPA導入について提案した者や人事・総務、RPA導入によって直接恩恵を受けられる現場の責任者などが適任。

実務担当者
…実際に手を動かしてRPAツールの操作を習得し業務の自動化を進めていく現場の担当者。そのため、現場業務の手順について知りつくした現場の社員がベスト。

規模によっては必ずしも3人必要なわけではなく、3つの役割を全て1人の社員が担うこともあれば、意思決定者のみ上司が担当し、部下が推進リーダーと実務担当者を兼任する場合もあります。いずれにせよ、責任を持つ、先頭に立って物事を進める、実際に手を動かすの3つの役割を誰が担うかは明確にしておく必要があります。

Q9:RPA導入で中小企業にありがちな失敗はなんですか?

RPAの導入でよくある失敗として真っ先に挙げられるのが「当初の想定よりもロボ化の難易度が高く定着する前に投げ出してしまった」というパターンです。この事態を防ぐためには、ソフトを購入する前に自社のITリテラシーも見極める必要があります。

具体的には、RPAツールの操作を習得するメンバーがどの程度のツールであれば使いこなせるかが重要なポイントとなります。ITに精通したメンバーをチームにアサインできない場合は、RPA提案事業者のサポート体制などもしっかり確認する必要があります。

ほかに挙げられる失敗として、「先頭に立って導入を進めるメンバーがおらず、トライアル中もソフトをほとんど使わなかった」というパターンがあります。こうならないためにも、RPA導入前には意思決定者(決裁者)、推進リーダー、実務担当者といった役割を明確にしておかなければなりません。
また、「導入後に期待していたほどのサポートが提供事業者から受けられず十分に活用しきれない」という失敗例もあるようです。RPAソフトを購入する前には、導入事業者のサポートはどの程度受けられるのかをしっかり確認しておきましょう。ちなみに弊社では、電話やメール、オンラインでのサポートに加え、お客様のRPA操作スキル習得をフォローするための個別勉強会なども実施しています。

Q10:RPAを導入後もうまく定着させる・運用していくコツはありますか?

現場メンバーが主導してRPAソフトの管理・運用を行える体制を作ることです。RPA導入後も現場の業務内容やフローは日々変わります。そのため、自動化する業務の当事者がRPAの設定を状況に合わせて微調整する必要があるのです。知識のある情報システム担当者や外注業者に管理を一任してしまうと変化への対応が後手後手になりがちなケースも多く、あくまでサポートに留めておくのがベターだといえます。

また、RPA導入の推進リーダーが、継続的に効果測定を行うのも重要でしょう。「削減できた残業時間」「業務ミス処理の削減率」「短縮された業務処理時間」などそれぞれの企業ごとに設けられた数値目標をどの程度達成できているのか確認し、成果に合わせて改善を行えば目標達成への道筋を踏み外すことなく進むことができます。

Q11:RPAは将来的にはどうなっていきますか?

RPAについて解説したスターティアレイズ株式会社の田畑浩之氏

RPAは、広く普及して企業活動に欠かせないツールになるとともに、より高度な作業にも対応できるようになっていくと考えられます。
RPAはその自動化できる業務のレベルによって、3つのクラスに分けられます。クラス1は定型業務しか自動化できませんが、2、3とクラスが上がるにつれて定型的でない作業や創造的な作業もできるようになるといわれています。

現在導入が進んでいるRPAソフトはクラス1が中心で、一部の大手企業では非定型な業務も行えるクラス2の導入も進められているという段階です。今後はどの企業もクラス1のRPAは導入していることを前提に、どれだけRPAのクラスを引き上げるのかが重要になってくるかもしれません。
そのため、今のうちにRPAの導入を進め、知識を蓄えることが重要です。

RPAの導入は決してハードルが高いものではありません。
一番大切なのは、「今は忙しいから」「今は時間が取れないから」とやらない理由を探すのではなく、「まずはダメもとでもいいからトライしてみよう」という意識を持つこと。1人が新しい取り組みを始めることが会社全体の意識を変えていくことにつながります。
スターティアレイズでは日々そのための支援活動をさせていただいています。

スターティアレイズのWebサイトではRPAについてさらに理解が深まるコンテンツや書類業務効率化のためのAI、OCRサービスも紹介しているほか、各サービスの導入支援やトライアルに関する問い合わせも受け付けている。
▼RPAに関するサイトはこちら→https://reiworq.com/knowledge/

スターティアレイズのロゴ前に立つ田畑浩之氏

企業情報

スターティアレイズ株式会社
本社:東京都新宿区西新宿2-3-1 新宿モノリス19階
設立:2017年11月10日(営業開始日:2018年4月2日)
代表者:代表取締役社長 古川 征且
事業内容:クラウドストレージ関連事業・RPA関連事業
HP:https://www.startiaraise.co.jp/

※情報はすべて2018年11月時点
【企画・制作:@人事編集部広告制作部】

書類業務を効率化させる「ReiWorQ AI-OCR」

ReiWorQ AI-OCR

スターティアレイズの「ReiWorQ AI-OCR」は、書類業務を効率化させる高精度のAI-OCR(光学式文字読み取り装置)です。従来のOCRの課題「文字認識の精度が低い」「読取位置の調整が必須」「チェック作業に時間がかかる」を解消。大量の請求書処理やタイムカードを使った給与計算の業務時間を削減します。

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