働く方のためのメンタルヘルスLab
仕事のストレスを軽減するには? タイプ別ストレス解消法
2018.11.08

最近仕事でイライラしやすい、憂うつになりやすい、身体がだるいと感じることはありませんか? もし当てはまるようでしたら要注意。知らず知らずのうちに、ストレスが溜まっているのかもしれません。ストレスは、あらゆる心身の不調を引き起こします。重症化する前に、適切な対処を行うことが重要です。
そのために、まずは、自分がストレスを溜めやすいタイプかどうかを把握すると良いでしょう。あらかじめ「自分はストレスを溜めやすいタイプだ」と知ることで、事前に対処を行うことができ、ストレス軽減につながります。そこで今回は、ストレスを溜めやすい4つのタイプの特徴と、タイプ別の解決法についてお伝えします。
参考:上司に感じるストレス第1位「指示が曖昧」への、上司/部下それぞれの対処法は?
1.人一倍責任感が強い
「面倒見がいい」「なにがあっても仕事が最優先」「休日も仕事のことで頭がいっぱい」なんてことはありませんか? 責任感が強いと、なんでも「自分一人で解決しなければ」と意気込んでしまいがちです。
その結果、業務量が増えたり、小さなミスでも自分を責めすぎてしまったりする、ということが起きてしまいます。やる気があるのは大変良いことなのですが、やることが増えるのも、自分に批判的になってしまうのも、ストレスの原因の1つとなります。
上手く人を頼ろう
責任感が強い方は、上手く人を頼るようにしましょう。あなた1人が過度に責任を感じなくても、きちんと世界は回っていきます。少し手を抜いたり、小さなミスをしたり、できない人を放っておいても、上手く人と連携できていれば、大半の場合はなんとかなります。
責任感の裏には「上手くいかなかったらどうしよう」という大きな不安があることが多いのですが、その不安は一人で抱えるのではなく、周りの人と共有することで軽減させていきましょう。
2.他人の目を気にしすぎる
「あの人に嫌われているかもしれない」「いつも感じ良く振る舞っていなければいけない」「人一倍有能だと思われたい」と思うことはありませんか? これでは、自尊心や安心感の基盤が「他人の評価」になってしまい、いつまでたっても自分に満足できなかったり、他者が気になってそわそわしたりしてしまいます。
人に嫌われるのは悪いことではない
このタイプの方は、「人に嫌われるのは悪いことではない」と覚えておきましょう。世の中にはさまざまな人がいます。こちらがどれだけ気を遣って好意的に接しても、自分のことを良く評価してくれない人はいます。それはどんなに素晴らしい人に対しても起きてしまうことで、回避しようがありません。
つまり、人に嫌われても、あなたに非があるとは限らないのです。それくらい他人の評価はあやふやなものです。故に全員の顔色を伺うのは不毛な努力です。全ての人から好かれたい、という思いを手放して、好きな人から好かれていれば良しとしましょう。
3.完璧主義
「どんなことも完璧にこなさなければいけない」という強迫観念を持っていませんか? このような思いが強いと、本来の業務の目的からそれ、細部にまでこだわるようになってしまい、大変なエネルギーと時間を消耗します。また、完璧主義を人に押し付けてしまうことによって、人間関係のトラブルが生じてしまうこともあります。
満点ではなく合格点を目指そう
完璧主義思考が強い人は、「合格点を超えれば大丈夫」という意識を持っておきましょう。もちろん、高得点の仕事が求められている場面では、100点、またはそれ以上の得点を狙う必要があるかもしれません。
しかし、80点の仕事が求められているときに、無理に100点を狙う必要はありません。3時間の仕事で80点を超えられるときに、求められてもいないのに10時間かけて100点を狙っていたら非常に効率が悪く、自分にとっても大きな負担になります。周囲から求められているレベルと自分が自分に課しているレベルに乖離がないか、時々確認してみましょう。
4.悲観的
「なにをしても上手くいかない」「どうせ自分なんて」と常々思っているということはありませんか? その場合、もともと悲観的な性格なのかもしれませんし、なにかのきっかけでそのように考えるクセがついてしまったのかもしれません。いずれにせよ、なんでも悲観的に捉えるクセがついていると、多くの事柄や人が、自分を苦しめるために存在しているように感じるので、常にストレスを感じるようになってしまいます。
自分の考えと現実にズレがないか確認しよう
悲観的なタイプの方は、無理にポジティブになることを目指す必要はありません。ただ、今のままだと自分が辛いので、本当に自分の考えが正しいのか、ということを時々確認してみてください。
例えば「なにをしても上手くいかない」という思いが強くても、実際に「会社に出社できている」「今日は怒られなかった」「しばらく大きなミスを起こしていない」ということであれば、それは小さな成功の積み重ねで、多くのことが上手くいっている証拠です。
このように、自分の考えと現実にズレがないかを検証してみると良いでしょう。もしかしたら、自分の認識以上に多くのことを達成していて、いろいろなことが上手くいっていることに気付くかもしれません。
ストレスは万病のもと。早い段階で軽減させることが重要
いかがでしたでしょうか。当てはまるものはありましたか。こちらはあくまで、ストレスを溜めやすいタイプの一例です。
もし当てはまるものがなくても、どうも最近ストレスが溜まる、と感じることがあれば、同じ境遇でストレスが溜まっていないように見える人と自分はなにが違うのかということを分析してみてください。比較することで、なぜ自分の場合はストレスが溜まってしまうのか、ヒントが見つかるかもしれません。
冒頭にもお伝えしたように、ストレスは万病のもとです。できるだけ早い段階で軽減し、ストレスを溜めないように気を付けていきましょう。
イラスト:さっこさん
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執筆者紹介

清水 あやこ(株式会社HIKARI Lab代表) 新卒で数年間外資系証券会社で勤めた後、退職し東京大学大学院臨床心理学コースにて臨床心理学を学ぶ。在学中に株式会社HIKARILabを設立。会社のモットーは「今までにない心理ケアを提供し、簡単に心理ケアを受けられる社会を実現する」。現在は、オンラインカウンセリング「ココロワークス」と心理ケアゲーム「SPARX日本語版」などの開発に携わる。著書に「ちょこっとポジティブ。」(大和出版)、「女子の心は、なぜ、しんどい?」(フォレスト出版)がある。
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