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第二新卒・既卒の20代、退職が多い職種は「営業」、業種では「IT系」

2018.10.12

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第二新卒・既卒・フリーターといった、20代若手に特化した人材紹介事業を運営するUZUZ(ウズウズ)[東京都新宿区]は、2018年10月11日に、20代の第二新卒・既卒・フリーターとして就職活動中の男女を対象に実施した「就職活動に関する調査」の結果を発表した。

同調査によると、第二新卒として転職活動を行っている回答者の内、最も多かった職種は「営業職」で約3割を占め、業種では「IT業界」が最も多かった。また、就職する上で求める条件は、第二新卒・既卒ともに「ワークライフバランス」「良好な人間関係」が多くを占めていることが明らかになった。以下、リリースより。

調査背景

総務省の平成30年6月の労働力調査によると、非正規の職員・従業員数は2102万人、前年同月に比べ56万人(2.7%)増加しており、9か月連続で増加しています。

これらの非正規雇用人材が正規雇用され、労働力としてより安定的に活躍することが、人口減少が進行する現代の日本において重要な課題だと考えています。

今回の調査では、第二新卒・既卒として就業を希望している方に就職活動に感するアンケートを実施しました。

調査結果サマリー

・第二新卒として転職活動を行っている方の約30%が営業職。前職の業界は「情報通信・インターネット」が最多の回答。
・就職する上で求める条件は、第二新卒・既卒ともに「ワークライフバランス」「良好な人間関係」が多くを占めた。一方、「会社の将来性」や「安定性」を求める割合は低い結果に。
・第二新卒として転職活動を行っている方の約68%が前職への志望度が高かったと回答。しかし、半年未満で退職している人は47.6%。

調査概要

調査の方法:面談にお越しいただいた際にアンケートを実施
調査の対象:面談にお越しいただいた20代の第二新卒・既卒として就職活動中の男女
有効回答数:814名(既卒483名、第二新卒331名)
調査実施日:2018/03/09~2018/9/26

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Q1.前職の職種は何ですか?(在職中の方は現職の職種をお答えください。)

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Q2.前職の業種は何ですか?(在職中の方は現職の職種をお答えください。)

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第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、前職もしくは現職が「営業(29.1%)」と回答した人が一番多い結果となりました。次いで「技術・専門職(12.4%)」、「サービス(12.1%)」、「販売(9.6%」の順番で多い回答となりました。
その他の回答では、公務員(警察官・消防官・教師など)、保育士、看護師、WEB制作などが上がりました。

また、業界では「情報通信・インターネット業界(14.6%)」が一番多い回答となり、次いで「建設・不動産業界(13.6%)」「小売業界(8.0%)」という結果となりました。
その他を選択した方の回答としては、飲食業界・物流業界・教育業界などが上がりました。

「営業」「サービス」「販売」は営業(販売)ノルマがあったり、教育体制が「見て覚えろ」スタンスであるケースが多いことが原因で転職を考える20代が多くなる傾向にあると考えられます。
「技術・専門職」に関しては、専門性が高いことから、専門領域のミスマッチ、業務スキルの習得に苦戦することから転職に至るケースがあると予想できます。

「情報通信・インターネット業界」で、ゲームのようなコンシューマー向けの製品を扱っている会社では、サービス残業が蔓延しており、退職者が多い傾向にあるようです。また、現場での面談経験から、建設では「施工管理」職に、不動産では「投資用不動産の営業」職に離職者が多い傾向があります。

Q3.前職の企業規模はどのくらいでしたか?(在職中の方は現職の企業規模をお答えください。)

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第二新卒で転職活動を希望している331名の前職(または現職)の企業規模は大きく差が出ない結果となりました。
中小企業庁委託「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」(2014年12月、(株)野村総合研究所)のデータ(http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_2.html)では、企業規模が大きくなることによって離職者が減る傾向がありましたが、今回の調査ではその傾向は見受けられませんでした。

Q4.最も重要な退職理由は何ですか?(3つまで)

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Q5.前職へ入社時の志望度はどのくらいでしたか?

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第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、重要な退職理由は「仕事が自分に合わなかった(16.7%)」を選択した人が番多い結果となり、次いで「労働時間が長かった(13.8%)」「社風が合わなかった(13.4%)」が多いという結果となりました。福利厚生や給与が不満で転職をするというよりも、社風や人間関係などで転職を検討する傾向が分かりました。

Q5の回答から元々の志望度が高かったことがわかります。しかし、結局離職しているケースでは、大きく分けて「自分と仕事・会社・同僚との相性」「労働環境」2つの原因で離職していると考えられます。「労働環境」に関しては口コミやある程度業界や職種によって大まかな予測ができますが、「自分と仕事・会社・同僚との相性」に関しては、実際に働いてみないとわからないため、ミスマッチを防ぐことは難しいと考えられます。

Q6.退職したのはどちらに原因があったと感じますか?

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第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、退職した原因は自分側にあったと考える人が多いことが分かりました。
「仕事のミスマッチ」に関しては、事前に業界研究や職種研究を実施することで対応ができたと考えている人が多いと感じるのでしょう。また、社風や人間関係に関しては、自分自身を環境に合わせることも重要なため、その点に関して落ち度があったと感じている人も多くいると予想します。

Q7.在籍期間はどのくらいでしたか?

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第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、半年未満で退職している人は47.6%とほぼ半数を占める結果となりました。短い期間で退職を決意する方が多いようです。

会社に深く関わる前に退職し、新しい職場に転職したい考える人が多いのではないかと考えます。また、現在は転職市場が活発なことから、短期離職しても転職先があるだろうという安心感があるようです。

Q8.再就職する会社に求めるものは何ですか?(3つまで)

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第二新卒で転職活動を希望している331名のうち、「良好な人間関係(15.2%)」、「ワークライフバランス(15.2%)」を重視したい人が多い結果となりました。会社の規模や知名度、社会的意義のある仕事を選択する方は少なく、大手志向の強い新卒就活に比べて大きく変化が起きていることが分かります。

人間関係やワークライフバランスを重視する人が多いのは、業務内容に重きを置かず、働きやすい環境を優先する傾向にあると考えられます。

Q.9どのような理由で既卒になりましたか?

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Q.9-1【「学生時代に就職活動をしなかったため」と回答した人】新卒時に就職活動をしなかったのはなぜですか?

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既卒で就職活動を希望している483名のうち、「学生時代に就活をしなかったため(34.2%)」と回答した人が一番多く、次いで「学生時代に就職活動をしたが、内定を獲得できなかった(23.9%)」という回答が多い結果となりました。その他の回答では、「内定先の企業から会社都合で内定取り消しをされたため」「留年すると思い就職活動をしなかったが、予期せず卒業ができたため」などが上がりました。
 
就活を始める切り口として「自分のやりたいこと」というものがあるが、結局「自分がやりたいことを探さないといけない」という固定概念から就職を回避する傾向にあるようです。公務員を目指している人も同様の傾向があり、「やりたいことがわからない」ため、とにかく安定性を求めて公務員に落ち着くケースが多くなっています。

Q.9-2【「学生時代内定を獲得したが、辞退したため」と回答した人】新卒時の内定を辞退したのはなぜですか?

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Q.9 で「学生時代内定を獲得したが、辞退したため」と回答した62名のうち、「やりたいことや興味が別の分野に移ったため(28.4%)」が一番多く、次いで「条件(給料・休日など)が良くないと感じたため(18.3%)」と回答した人が多い結果となりました。
 
内定をもらえたから就活を終わらせたけど、入社前の研修などに参加して、やっぱりやりたいことと違うと思ってしまうなど、入社前のギャップを感じる人が多い傾向にあるようです。

その他の回答では、「面接や説明会時に言われていたことと全く違う方向へ物事が進んでいたため」「契約内容の相違」「将来のビジョンが不明確だったから」「母の介護が必要になり実家に戻る事になったため」などが上がりました。

Q9-3【「学生時代に就職活動をしたが、内定を獲得できなかったため」と答えた人】内定を獲得できなかったのはなぜだと思いますか?

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Q.9で「学生時代に就職活動をしたが、内定を獲得できなかったため」と回答した109名のうち「面接に苦手意識があったため(志望動機・自己PRを含む)(24.2%)」と回答した人が一番多く、次いで「選考社数が少なかったため(21.7%)」「業界や職種を絞りすぎてしまったため(17.4%)」が多い回答となりました。

その他の回答では「面接中の一言で心が折れてしまったため」「資格試験と就活の両立ができなかったから」「やる気がなかったため」などが上がりました。
 
面接の得意不得意や学歴によって二極化している傾向があり、そのため、内定を取れる学生は複数の内定を保持し、面接が苦手な学生は内定を取れない状況が続いてしまうと考えます。

Q10.現在の就職活動で不安に感じていることはありますか?

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既卒で就職活動を希望している483名のうち、「やりたい仕事、自分に向いている仕事が分からない(25.4%)」と回答した人がと一番多い回答となり、次いで「書類の書き方や面接が不安(23.6%)」「経歴のブランクをどう説明するか分からない(17.2%)」という回答結果となりました。
 
自己分析系だけでなく、書類や面接に不安を覚えている人が多い傾向にあります。既卒者は経歴に空白期間がある人が多いため、そのブランクの説明に戸惑う人も多く、面接に苦手意識があるようです。Q9-3では面接に苦手意識があったという回答も多かったため、もともと面接が苦手だったひとが既卒になっていることも考えられます。

Q11.現在の就職活動のご状況はいかがですか?

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既卒で就職活動を希望している483名のうち、79.2%が苦戦しているという結果となりました。
売り手市場とはいえ、就活に苦戦しているケースが目立ちます。これは新卒時に面接が苦手なことから内定を獲得できなかったり、短期離職した理由を相手が納得するように説明できていないためと考えられます。

Q12.現在の就職活動で大切にしていることは何ですか?(3つまで)

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既卒で就職活動を希望している483名のうち、「良好な人間関係(12.9%)」「給料(12.8%)」「ワークライフバランス(12.6%)」を重視する人が多い回答結果となりました。第二新卒で転職活動を希望している人と同じく、「会社の規模の大きさ、知名度(0.8%)」を重視する人は少なく、仕事よりもプライベートに重きを置いていることが分かります。
 
「ワークライフバランス」と「休日の多さ」の割合の多さから、プライベートと仕事を分けて考える傾向が強いことがわかります。
また、「福利厚生」を「手当(お金)」と「働きやすさ」に分解すると、「給料(お金)」と同じくらい「人間関係(働きやすさ)」が求められている点が、興味深い結果となりました。

調査結果に関するコメント

調査の結果で最も興味深かった傾向としては、新卒時にはあれだけ大手企業や知名度が高い企業を志望していたにも関わらず、一度就職して辞めると価値観ががらりと変わり、「企業の規模の大きさ・知名度」が企業選びの条件に含まれなくなるという点だ。

就職する前は、企業の規模や知名度、安定性といった外部から見てわかりやすい特徴を重視しがちだが、実際に社会人として働いてみると、「人間関係」や「ワークライフバランス・休日」「仕事との相性」といった項目を重要視する傾向にある。特に「人間関係」に関しては、実際に職場で働いてみるとかなり影響が大きく、様々な理由の根幹に上司や先輩との人間関係がうまく構築できていないケースが大半を占める。

他にも、前職への入社志望度が高いと答えている方が約3人に2人と多くを占めているが、実際は退職しており、いかに新卒時の就活で見えていない部分、検討されていない部分があるのか実情を知ることができた。

rs_uz_18_181011株式会社UZUZ 専務取締役/川畑 翔太郎
1986年生まれ、鹿児島出身。高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻。大学卒業後、住宅設備メーカーINAX(現:LIXIL)に入社。2012年UZUZ立ち上げに参画。
第二新卒・既卒・フリーターの就活支援実績は累計1,000名を超える。
現在、東洋経済オンラインにて採用・就活関連の連載を行う。

【プレスリリース「【調査リリース】第二新卒・既卒の20代に聞いた就職活動に関する調査/退職が多い職種は『営業』、業種は『IT』『建設』という結果に。」より|株式会社ウズウズ・2018年10月11日】

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