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コラム

働く方のためのメンタルヘルスLab


秋・冬の季節に急増する「季節型うつ」の原因と対処法

2018.09.25

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猛暑続きの夏が終わり、これから肌寒い季節がやってきます。活動的だった夏に比べ、秋、冬になるにつれて、だんだんと気分も下がり活動範囲も狭くなる……そんな方は少なくないのではないでしょうか。

季節による気分の変化は、誰でも経験しうるものです。しかし、単純に「気分が落ち着いた」程度ではなく、特定の季節に気分が落ち込みすぎて辛いということであれば要注意。季節型のうつを発症している可能性があります。

季節型うつの認知度は低いですが、もし症状を自覚できれば、早期発見・治療につながります。そこで今回は、これからの秋・冬の時期に急増する季節型うつについてご紹介していきます。

目次
  1. 「うつ」とは
  2. 季節型うつの特徴
  3. 秋・冬の季節型うつの原因
  4. 季節型うつの予防法
  5. 季節型うつかもしれないというあなたへ

「うつ」とは

季節型うつについて説明する前に、まずは「うつ」についておさらいしましょう。下記が代表的なうつの症状になります。

・ 憂うつな気分
・全て、もしくはほとんど全てのことに対する興味や喜びの減少
・食欲不振または食欲増加。それによる体重減少もしくは増加
・不眠もしくは過眠
・他者が観察可能な落ち着きのなさ、もしくは動きの遅さ
・疲労感・気力の減退
・ 無価値感・価値過剰感もしくは罪責感
・思考力や集中力の減退、または決断困難
・死についてよく考える

(参照:「医学書院 DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引」)

上記の項目の中で5つ以上当てはまり、その症状が2週間以上にわたって生じている場合は、うつの可能性が高いと考えられます。

ただ、項目が全て当てはまらないという方も、我慢する必要はありません。必要に応じてできるだけ早い段階で医療機関を受診しましょう。また、周囲の人でこのような症状を呈している人がいれば、是非受診を勧めてみてください。そうすることで重症化を回避することができます。

季節型うつの特徴

次に、本題の季節型うつについて説明します。季節型うつの特徴は以下の通りです。

・1年の特定の時期に(先の項目にあげた)うつの症状を呈する。しかし、季節に関連したストレス要因はない(例:「毎冬にある仕事・家庭のイベントが苦痛である」といったストレス要因はない)
・ 症状がなくなるのも、1年のうち特定の時期である(例:春には症状がなくなるなど)
・ 直近の2年間で、上記のような季節に関係するうつが2回起きており、季節に関係のないうつは起きていない
・ 季節に関係するうつは、季節に関係のないうつの回数を十分に上回っている

(参照:「医学書院 DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引」)

季節型うつは、特定の時期の発症と寛解が繰り返し起きることが特徴で、多くの場合、秋冬にうつ症状を呈し、春になると気分がよくなります(うつの症状が表出するのが夏の場合もあります)。

季節型うつは、数あるうつの症状の中でも、特に、気力の減退、過眠、過食、体重増加、炭水化物渇望といったことが多く生じるといわれています。

冬は寒く、積極的に外に出ない方は多くいると思いますし、季節のイベントも多いため、つい食べすぎてしまう……なんてこともあるのではないでしょうか。そのため、季節性うつの症状例を見ると、誰にでも当てはまるような印象を受けるかもしれません。

ポイントは著しい気分の落ち込みや気力の減退があるか否かです。もし冬に出不精になって、よく食べて、よく寝ていたとしても、季節性うつ特有の症状がなければ問題はないでしょう。

秋・冬の季節型うつの原因

季節型うつはなぜ生じてしまうのでしょうか。実は、その原因は明らかになっていません。

季節型うつは特殊で、明らかなストレス要因がないにも関わらず、特定の時期になるとうつの症状が現れ、特定の時期に消えるという、一般的なうつとは全く性質が異なるものなのです。ただ、冬期季節型うつは、高緯度に住んでいる人の方が有病率が高いという特徴があります。このことから、日光がなんらかの原因を与えているのではないか、という説を唱える人が多くいます。

なぜかというと、日光に浴びると、俗に言う「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌されたり、体内時間が調整されたりするからです。つまり、高緯度地域では日照時間が少ないので、セロトニンが十分に分泌されなかったり、体内時間が調整されないために冬期季節型うつを発症しやすいのではないか、と考えられているのです。ただ、こちらもあくまで1つの説であることにご注意ください。

季節型うつの予防法

このように、まだ解明されていないことの多い季節型うつですが、うつの予防法を応用すれば、発症を回避することができるかもしれません。寒くなるとただでさえ気が滅入ってしまうことも多いものです。これからの季節を元気に過ごすために、是非参考にして、今から取り組んでみてください。

日光を浴びる習慣を身につける

さきほどもお話したように、日光を浴びることでセロトニンが分泌されます。冬になると日照時間が短くなるので、意識して日光を浴びることを心がけてみましょう。例えば、朝1駅歩く、お昼休憩は散歩をするといったことから始めてみてもいいかもしれません。気分転換にもなりますし、続けることで気分が良くなっていることを実感できるかもしれません。

規則正しい生活リズムを意識する

寒くなると、休みの日はついつい暖かい布団の中で寝過ごしたくなってしまうものです。しかし、朝寝すぎてしまうと夜寝ることができなくなり、睡眠のバランスが崩れてしまいます。結果、平日朝起きるのが辛くなってしまうなんてことも……。「規則正しい生活」というものは、ありきたりすぎてあまり重要視されていませんが、睡眠バランスの崩れは、心身の様々な不調の原因になります。休みの日でもできるだけ規則正しい生活を心がけましょう。

定期的に運動をする

気温が下がれば下がるほど、身体を動かすことは億劫になってしまうかもしれません。しかし、有酸素運動を行うことで気分が良くなるという研究結果が多く発表されています

最初から強度の高い運動を行うことに気が引ける場合は、早歩き程度のウォーキングでもいいでしょう。あくまで、心地のよい範囲で始めることが大切です。がんばりすぎたり、うつを発症していてエネルギーがほとんどない状態で運動を行ったりすることは避けましょう。

これらはあくまで一例なので、他にも自分の気分が良くなるスイッチを知っていれば、それらをどんどんやってみましょう。同じ時間をできるだけ気分よく過ごそうと意識することは、うつの予防になるだけでなく、毎日より幸せに過ごすコツでもあります。

季節型うつかもしれないというあなたへ

以上の内容から、「季節が変わると自然に気分がよくなるから放っておいたけれど、もしかしたら自分は季節型うつかもしれない」と思った方もいるかもしれません。そんな方は、秋・冬の季節を辛い期間にしないためにも、医療機関を受診することをおすすめします。

「自分が季節性うつを発症しているかもしれないが、その確証がない」という場合も同様です。専門家に話をしてみることで、曖昧だったことが明らかになったり、具体的な対処方法を教えてもらうことができるからです。ただ先生との相性などもあるので、事前に病院の下調べをしていくとよいかもしれません。

イラスト:さっこさん

執筆者紹介

清水 あやこ(株式会社HIKARI Lab代表) 新卒で数年間外資系証券会社で勤めた後、退職し東京大学大学院臨床心理学コースにて臨床心理学を学ぶ。在学中に株式会社HIKARILabを設立。会社のモットーは「今までにない心理ケアを提供し、簡単に心理ケアを受けられる社会を実現する」。現在は、オンラインカウンセリング「ココロワークス」と心理ケアゲーム「SPARX日本語版」などの開発に携わる。著書に「ちょこっとポジティブ。」(大和出版)、「女子の心は、なぜ、しんどい?」(フォレスト出版)がある。

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