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コラム

@人事ドイツ支部通信


ドイツでは一般的! 「リファラル採用」を日本で活用する2つの方法

2018.08.29

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2019年3月卒の就活は、空前の売り手市場だと言われている。その影響を受け、人材確保に四苦八苦している企業も少なくないだろう。そんな状況に際して、リファラル採用が注目されている。このリファラル採用をうまく活用するためには、どうしたらいいのだろうか。

目次
  1. 縁故採用とはちがうリファラル採用に注目が集まる
  2. なぜ一般的? ドイツのリファラル採用
  3. 背景にある就職活動のちがい
  4. リファラル採用導入の懸念
  5. 仕事内容の限定と推薦状制度でフェアなリファラル採用を目指す
  6. リファラル採用というひとつの採用方法

縁故採用とはちがうリファラル採用に注目が集まる

リファラル採用というと、悪いイメージを持っている人も多いだろう。いわゆる「コネ入社」というやつで、実力で内定がもらえない人の最終手段、ポンコツばかり、なんて思っている人もいるかもしれない。

しかし、人材確保がむずかしい企業では、ツテを使って適した人材を見つけるのは、現実的かつ手っ取り早い採用方法である。

ちなみに、縁故(コネ)採用とリファラル採用は、混同されやすいが大きくちがう。縁故採用というのは主に権力を使って血縁者などを入社させることで、その際に能力や適性などはほとんど問われない。場合によっては、面接すらまともにされないこともある。

一方のリファラル採用は、『推薦』を前提としている。新入社員が同級生を紹介することもあるし、40代の管理職が他業界の友人に声をかけることもある。紹介されたからといって、必ず採用されるわけではない。『口コミ就活』と言うとわかりやすいかもしれない。

このちがいを踏まえて、「縁故採用はよくないが、リファラル採用には興味がある」という企業も多いだろう。

では、リファラル採用を導入するためにはどうしたらいいのだろうか。リファラル採用が一般的なドイツの様子を紹介したい。

なぜ一般的? ドイツのリファラル採用

ドイツでは、リファラル採用はかなり一般的な就職手段である。IAB(ドイツ労働市場・職業研究所)の調査によると、およそ3割の新入社員が、個人的なコンタクトによって採用されているようだ。「実力主義とよく言われているドイツで?」と意外かもしれないが、その背景を考えれば納得がいくだろう。

ドイツには、日本的な就活がない。欠員補充としての求人が一般的なので、求人は公式サイトや求人サイトで募集するくらいなものだ。つまり、ちょうどいいタイミングでちょうどいい学生がちょうどよく応募してくる確率が、低いのである。

そうすると、「だれかいいヤツ知らない?」という話になるのも自然な流れだ。求人自体が日本よりもクローズドだから、個人のツテを頼るのである。ちなみにこれはドイツだけでなく、アメリカをはじめとした多くの国で使われている採用手段だ。

job-interview

背景にある就職活動のちがい

ドイツのリファラル採用を、もう少し詳しく紹介しよう。

リファラル採用とは推薦、紹介を通じて人材を見つけることであって、行くあてのない学生を人情で引き取ることではない。たとえば「経済学部を卒業して経理のインターンをしたことがある人」という募集要項を設けた経理の求人に対し、「そういう友だちがいる」「いとこが当てはまる」と言う従業員がいれば、「ならばその人と一度会ってみよう」となるわけだ。いくらコネがあっても、さすがに「英文学を専攻してインターン経験ゼロです」という人は採用されない。端的にいえば、求職者がインターネットを通じて申し込んでくるか、従業員を通じて応募してくるかだけの差だ。

また、ドイツでの就職活動では、PR文であるカバーレターを、履歴書と一緒に送るのが一般的だ。そのカバーレターには、「自分はこういう人間であり、こういうことができ、こういう理由で応募した」ということを書く。そこには自分の武器となるものをすべて詰め込むため、「○○さんからの紹介を受けて」「××さん経由で」といったことも当然書く。大学の教授やかつてのインターン先が推薦文を書いてくれれば、もちろんそれも忘れずに添付する。

「自分は紹介されるだけの価値がある人間である」というのが強みとして認識されているし、企業と個人的なつながりがなくとも、推薦状で自分をアピールする機会があるのだ。

リファラル採用導入の懸念

このような背景があるから、ドイツでは個人的なコンタクトを通じて入社することは珍しくない。

しかし、日本の背景を考えてみると、リファラル採用が悪いイメージになってしまうのもうなずける。みんなが一生懸命就活しているなかでやすやすと内定を得た人がいたら、どうしても「ズルい」と思われるだろう。推薦入試で入学した学生を、一般入試組がよく思わないのと一緒だ。

また、ポテンシャルを重視する日本の新卒採用にリファラル採用を取り入れてしまうと、不満が出るのも想像できる。「自分だってコネがあれば入れたのに」と思わせてしまうからだ。

では、リファラル採用をうまく機能させて人材を確保するためには、どうすればいいのだろう。

仕事内容の限定と推薦状制度でフェアなリファラル採用を目指す

ドイツの事例を踏まえ、リファラル採用を取り入れるとき、2つの条件を提案したい。それは、すでに業務内容が明確になっているポジションにのみリファラル採用を活用し、仕事に応じた能力、もしくは経験がある人を採用すること。そして、だれもが推薦状を利用できることを公開することだ。

「コネがあるから」を理由に、文学部を卒業した人を総合職で採用するのは、えこひいきだと思われてしまうかもしれない。ならば、前述したように、業務内容が明確になっているポジションで、なおかつそれに対応した経歴の人を採用するのはどうだろう。経理の求人に対し、経済学部を卒業して簿記の資格を取っている人をリファラル採用するのであれば、とくに問題はないはずだ。

そしてもうひとつ、推薦状制度を提案したい。

application

日本ではあまり馴染みがないが、ドイツでは教授からの推薦状や前職場からの紹介状は、採用の際に大きな意味をもつ。たとえ希望する就職先に個人的なつながりがなくとも、そういった推薦状を持参してアピールすることが可能なのだ。

リファラル採用を導入するのであれば、「推薦状持参歓迎」と公表するのはいかがだろうか。そうすれば、企業と個人的なつながりがない人も自己アピールできるため、不公平感を減らせるのではないかと思う。

リファラル採用というひとつの採用方法

新卒採用は、時勢によって「売り手市場」になったり「買い手市場」になったりする。そして今年度のような売り手市場では、企業は人材を確保するのがむずかしい。説明会を開いても思うように学生が集まらない、ターゲット設定した学生が引っかからない……そんなときは、リファラル採用を活用してみるのもひとつの方法だ。

縁故採用は問題があるが、リファラル採用と縁故採用はちがう。そのあたりをしっかりと区別して適切に導入すれば、望む成果につながるかもしれない。


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執筆者紹介

雨宮紫苑(フリーライター) ドイツ在住、1991年生まれのフリーライター。大学在学中にドイツ留学を経験し、大学卒業後、再びドイツに渡る。ブログ『雨宮の迷走ニュース』を運営しながら、東洋経済オンラインやハフィントンポストなどに寄稿。著書に『日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち』(新潮新書)がある。

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