ニューロスペース調べ
勤務中の仮眠により6割以上が生産性向上を実感 検証実験で明らかに
2018.08.08
ニューロスペース(東京都墨田区、以下 ニューロスペース)は、三菱地所(東京都千代田区、以下三菱地所)と共同で実施した、仮眠室を活用した仮眠効果検証実験の結果を、2018年8月8日に発表した。
それによると、仮眠取得により、客観的な計測データおよび主観的なアンケート結果の両面において、「高い集中力」「日中の眠気の低減」への効果が見られる結果となった。以下、リリースより。
働き方改革を「仮眠」で実現する「仮眠ソリューション」の普及へ
テクノロジーで人々の睡眠課題を解決するSleepTech(スリープテック)事業を展開する株式会社ニューロスペース(本社:東京都墨田区、代表取締役:小林 孝徳、以下 ニューロスペース)は、三菱地所株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長 吉田 淳一、以下三菱地所)と共同で、2018年5月28日から2018年6月22日の約1ヶ月にわたり、三菱地所従業員12名を被検者とし、ニューロスペースが監修した仮眠室を活用した従業員の生産性向上効果検証実験を実施しました。
その結果として、仮眠を取得した期間の午後では仮眠を取得しなかった期間の午後に比較して、客観的な計測データおよび主観的なアンケート結果の両面において「高い集中力」が見られる結果となりました。
また、日中の眠気においても、仮眠を取得した期間では仮眠を取得しなかった期間に比較して「眠気が低減される」効果が確認されました。実験に参加した従業員へのアンケート結果からは、「仮眠を継続したい」意向が80%超と、仮眠効果の実感と継続の意向が確認されました。
ニューロスペースでは、今回の効果検証実験の結果も踏まえ、企業向け働き方改革・健康経営支援サービスとして、仮眠室の設置・運用のコンサルティングや仮眠サービスの共同商品開発等をトータルで行う、仮眠ソリューションの普及を加速してまいります。
三菱地所での仮眠効果検証実験の結果サマリ
今回の検証実験を通じて、下記の結果が確認されました。
日中の眠気や集中の実態
1.日中(業務中)に眠気や集中力の低下を90%以上の人が実感
2.眠気を感じる時間帯は13時~15時に集中
3.眠気の業務への影響として大きい点は、「業務の質の低下」「業務効率の低下」(80%前後)
4.現状の眠気への対策方法として、「仮眠」は被検者全体の25%に留まる(実証開始時点)一方で、「仮眠」を取りたいと考えている被検者は全体の2/3と多い
仮眠取得による日中の眠気や集中への効果
1.JINS MEMEを活用した集中スコア計測において、「仮眠なし」午後に対して「仮眠あり」午後で約5ポイントのスコア向上(午前に比較した変化幅が大きく、午後の改善は仮眠効果と推定)
2.主観的な集中度(VAS法を採用 ※1)のアンケート回答において、「仮眠なし」午後に対して「仮眠あり」午後で約8ポイントの向上(午前に比較した変化幅が大きく、午後の改善は仮眠効果と推定)
3.主観的な眠気のアンケート回答において、全体の58%に仮眠による改善実感
※1 VAS(Visual analog scale)法:両端に対照的な項目を記載した10cmの横線に、被験者が感じ方の程度に応じて縦線を書き込み、左端からの長さを測定することで、主観を数値化する方法。集中以外にも痛みの測定等で診療の場で最も多く使われている
仮眠の効果実感と今後の意向
1.仮眠を取ることで、作業の生産性が良くなったと回答した割合は2/3
2.仮眠を継続したいと回答した割合は80%
3.定性コメントでも仮眠の効果に対するポジティブな意見多数
三菱地所 人事部長 相川 雅人氏からの結果を受けたコメント
ニューロスペース様の監修のもと行った本実証実験において、改めて生産性向上における仮眠の効果を確認することができました。この結果を受け、従業員にはこれまで以上に仮眠を効果的に取る習慣を付けてもらうことを期待するとともに、生産性向上及び健康面の観点から、自身の睡眠に対する関心を高めてもらうよう、ニューロスペース様と今後も協力して進めていきたいと考えています。
三菱地所での仮眠効果検証実験の概要
【目 的】
・仮眠による日中の生産性向上の検証
・仮眠による夜間の睡眠の質向上の検証
【期 間】2018年5月28日(月)から2018年6月22日
【参加従業員】12名
【内 容】
①実験期間のうち前半日程2週間は仮眠をしない期間とし、後半2週間は毎日30分間の仮眠を実施
②実験期間中は毎日下記項目を実施
(1)午前中と午後の1日2回、一定時間内に複数の文章をPCに素早く・正確にタイプ出来るかを測定するタイピングテストを実施。タイピングテスト実施時には、株式会社ジンズが販売している、まばたきの回数・強さ・体の動き等から集中度を図る眼鏡型のデバイスであるJINS MEME(ジンズ・ミーム)を使用し、客観的に集中度を計測
(2)眠気・気分・集中度などについての主観的なアンケート調査を実施
(3)夜間の睡眠時にマットレスの下にニューロスペース社提供の睡眠生体情報計測デバイスを設置することで、心拍・呼吸・体動などを計測し、寝つきや睡眠の深さを調査
③仮眠をしない期間と、仮眠を行う期間による上記①~③の結果を比較
【プレスリリース『三菱地所との「仮眠室を活用した仮眠効果検証実験」結果報告 仮眠を活用することで日中の集中力向上と眠気低減を計測データで確認』(PR TIMES)より|株式会社ニューロスペース・2018年8月8日】
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