ワークスタイル変革最前線
東京オリンピックへ向け「テレワーク・デイズ2018」始まる 桜井日奈子さん出演のPR動画が話題に
2018.07.23
2018年7月23日から7月27日にかけて、2020年に向けたテレワーク国民運動プロジェクト「テレワーク・デイズ」が実施されます。
「テレワーク・デイズ」はどのようなプロジェクトで、なぜこの時期に開催されるのでしょうか? 桜井日奈子さんの出演で話題のPR動画も併せてご紹介します。
【写真:総務省動画チャンネル「テレワーク・デイズ ~くらしを変える、働き方。~」より】
「テレワーク・デイズ」とは?
「テレワーク・デイズ」は総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府が、東京都及び関係団体と連携し、実施している「働き方改革の国民運動プロジェクト」の名称です。
同プロジェクトでは、今年2018年7月24日(火)+1日の計2日間以上を「テレワーク・デイズ2018」として、全国一斉でテレワークを実施すること推進しています。
テレワーク(telework)※とは
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
※「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語
テレワークは働く場所によって、自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、モバイルワーク、施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)の3つに分けられます。
在宅勤務
自宅にいて、会社とはパソコンとインターネット、電話、ファクスで連絡をとる働き方。
モバイルワーク
顧客先や移動中に、パソコンや携帯電話を使う働き方。
サテライトオフィス勤務
勤務先以外のオフィススペースでパソコンなどを利用した働き方。一社専用で社内LANがつながるスポットオフィス、専用サテライト、数社の共同サテライト、レンタルオフィスなどの施設が利用され、都市企業は郊外にサテライトを、地方企業は都心部にサテライトを置く。
情報の出典:一般社団法人日本テレワーク協会
2020年東京オリンピックの開会式、7月24日にあわせた取り組み
昨年は「テレワーク・デイ」という名称で、7月24日にテレワークの全国一斉実施を呼びかけ、約950団体・6.3万人が参加したこの取り組み。今年の「テレワーク・デイズ」でも7月24日が日程の中心となっています。なぜこの取り組みでは、この「7月24日」という日付が重要なのでしょうか?
その答えは、「テレワーク・デイ」導入の背景にあります。実は、2年後の2020年7月24日は、東京オリンピックの開会式の日。総務省は、2012年ロンドンオリンピック・パラリンピックで、ロンドン市内の企業の約8割がテレワークを導入したことで交通混雑を回避した成功事例にならい、東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」と位置づけて、昨年から多くの企業・団体・官公庁の職員がテレワークを一斉に実施するよう呼びかけはじめているのです。
総務省では、「テレワークは、子育て世代やシニア世代、障害のある方も含め、国民一人一人のライフステージに応じて生活スタイルに合った働き方を実現できる『働き方改革』の切り札」であるとして、テレワークを「2020年の東京大会に向けた毎年の国民運動として展開することにより、2020年のレガシーの一つとして定着させることを目指す」としています。
参照:2020年に向けたテレワーク国民運動プロジェクト(総務省)
交通混雑が予想される2020東京大会で、注目される「TDM」とは
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の交通輸送技術検討会では、大会時に交通対策を行わない場合、一般交通に大会関係車両が加わることで交通状況は厳しくなり、首都高の渋滞は現況の約2倍近くまで悪化し、鉄道(電車)についても、観客の利用等が原因で、会場周辺駅や周辺の路線を中心に、局所的な混雑が発生することが予測されています。
こうした予測から、政府は東京都と連携し、自動車の効率的利用や、交通行動の変化を促すことにより、都市や地域レベルの交通渋滞を緩和する手法・交通需要マネジメント(TDM)を実施する取組を開始しています。「テレワーク」は、現在東京都が推進している時差出勤「時差Biz」と合わせて、こうしたオリンピック・パラリンピック大会時期の混雑を解消するための手段としても期待されています。
参考:東京2020大会の交通マネジメントに関する提言(首相官邸・PDF)
桜井日奈子さんがテレワーク・デイズ2018の推進キャラクターに
先月、「テレワーク・デイズ2018」の推進キャラクターに女優の桜井日奈子さんが就任することが発表され、桜井さんは6月28日に開催された「テレワーク・デイ2018」のプレイベントにも登場しました。
プレイベントで初公開された動画では、桜井日奈子さんは、テレワークを始めた父親と暮らす女子高生を好演。テレワークの導入で家庭に起きた、些細ながら温かい変化が描かれています。
現在、動画は総務省動画チャンネルで公開されており、同チャンネルの動画内では異例の31万再生を記録しています。(2018年7月24日時点)
桜井日奈子さん出演の動画は総務省動画チャンネルで公開され、7月24日時点で31万再生を記録している。
テレワーク・デイズに参加する3つの方法
本日2018年7月23日からスタ―トした「テレワーク・デイズ」ですが、企業・団体の参加登録は、7月27日まで受け付けられています。キャンペーンサイトで紹介されている、登録団体の種類は以下の3タイプがあります。
1.実施団体
参加人数等を問わず、テレワークを実施またはトライアルを行う団体。
※初参加の場合など、1日だけ、少人数の参加でもOK。
※実施報告は不要。
2.特別協力団体
テレワークの実施に際し、
①2日間以上実施、
②7月24日(火)に100名以上実施、
③効果測定(交通混在緩和、消費支出の変化等)
に協力的な団体。
3.応援団体
テレワークに係る実施ノウハウ、ワークスペース、ソフトウェア等を提供する団体。
※実施団体または特別協力団体と併せて登録することが可能。
※テレワーク導入の取組等について、ホームページ、メールマガジン、講演等を通じ発信することを想定。
テレワーク・デイズを機に、「テレワーク」を働き方の選択肢に
通勤ストレスの軽減・交通混雑の緩和をはじめ、介護や妊娠・出産など、さまざまな事情をかかえた優秀な人材の離職防止につながるなど、さまざまなメリットのあるテレワーク。今後は、働き方の「一つの選択肢」として考える企業が増えていきそうです。
【編集部より】
これまでにご紹介した、テレワーク導入企業の事例はこちら。
- 柔軟な働き方が、業績を伸ばし人材流失を防ぐ(株式会社シグナルトーク)
- ネット環境さえあれば、どこでも仕事ができる―「テラスカイ」の挑戦
テレワークに関する人気コラムはこちら。
- 城繁幸氏が語る、日本企業でテレワークがいまいち普及しないわけ
- 労働力も「所有」から「利用」の時代へ(働き方ファーム・石倉秀明氏)
(執筆・@人事編集部)
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