人事のキャリア【第14回】
人事は学生が最初に会う社会人。 採用活動で日本の若者を変えていく (ネオキャリア・中川皓之さん)
2018.07.02
さまざまな業種の人事担当者に、仕事のやりがいやキャリアについてインタビューする「人事のキャリア」。第14回は、採用支援事業やHRTech事業を展開する株式会社ネオキャリアの中川皓之(なかがわ・ひろゆき)さんにお話を伺いました。
2019年度は約400人の新卒社員の採用を予定しているネオキャリア。中川さんは、採用部の部長として、採用活動を行うメンバーの育成や組織づくりに尽力しています。【2018年3月取材:尾越まり恵、撮影:中村介架、尾越まり恵、構成:編集部】
中川皓之(なかがわ・ひろゆき)
2014年4月に新卒でネオキャリアへ入社し、5月に関西採用部の立ち上げ責任者へ就任。同年の半期ルーキー賞受賞をはじめ、数々の社内表彰を受賞。2016年10月には、全国の新卒採用統括、2017年10月に採用部部長就任し、全社MVPを受賞。部長就任までは、セミナーや面接など採用活動で学生と直接触れ合うことも多かったが、部長就任後は主に企画立案に回り、メンバーに実行役を任せている。
- 目次
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- 大阪から東京のメンバーをマネジメント
- ネオキャリアは最短距離で成長できる会社だと思った。
- これからは組織と人を残したい
- 中川さんのキャリアップのポイント
- 中川さんのある日のスケジュール
- 中川さんの年間のスケジュール
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大阪から東京のメンバーをマネジメント
―現在担当されている業務内容について教えてください。
今は採用部の部長をさせていただいています。主に新卒採用の戦略設計をしたり、戦略から戦術を考えたりしています。
2014年に新卒入社して、4年目になりますが、去年まではセミナーや面接なども担当していました。2017年の10月に部長になってからは、自分がフロントに出るのではなく、企画立案して、それをメンバーに実行してもらう役回りを担っています。
―採用部には何人のメンバーがいらっしゃるのでしょうか?
東京と大阪を合わせて、23人のスタッフがいます。僕は大学時代に関西で結婚して父親になったということもあり、大阪を拠点に働いています。そのため、東京のメンバーは大阪から遠隔でマネジメントしています。
―遠隔でのマネジメントは難しそうですね。
メンバーに対して気遣いをするよう心がけています。例えばメンバーが出張の日は、朝に「気をつけて行ってこいよ」とLINEを送ったりします。ささいなことですが、1回のサプライズよりも、日々のこうした気遣いが、何かあったときに相談しようと思ってもらえるかどうかにつながると思っています。
また、チームの一体感を出すために、東京と大阪をテレビ会議でつなぎ、必ず全員が出席して朝礼を行っています。
―管理職になって、働き方や意識に変化はありましたか?
2年目でマネージャーになったときに、最初の壁にぶちあたりました。それまでは自分の直属の部下を教えれば良かったですが、マネージャーは「教える人を教える」。つまり、マネジメントメンバーを育てなければなりません。
当時、自分の課題でもあったのですが、自分の持って生まれたキャラクターやトークでできていた採用活動が、きちんとフレームワークに落としたり、標準化したりできていなかったんです。自分が自然とできていたことを、メンバーにどう伝えたら同じ仕事ができるようになるのか、悩みました。役員から「まず自分が人と違うことに気付かないと伸びない」とフィードバックをされました。
そして、部長になってからは、予算管理など初めての業務も大変ですね。ほかにも、マネージャー時代は各部署から「こんな人材を採用したい」という依頼を受けて、それに対して適切な採用活動をすればよかったのですが、役職を上げていただいた今では自分から「会社にとって必要な人材」を考え、経営陣に提案できるようにならなければ、部長をしている意味がないと思っています。
また、マネージャー時代は内々定承諾人数をKPIとしてこの達成を目指していたわけですが、今では長期的な企業ブランディングなども考えるようになりました。見るべき範囲が、木から森に変わったというイメージです。
ネオキャリアは最短距離で成長できる会社だと思った。
―ネオキャリアで働こうと思ったきっかけを教えてください。
大学2年生の春から3年生の冬まで、若くして起業している先輩のところへ弟子入りして、働かせてもらっていました。就職活動が始まったときは、そのままこの道で生きていこうと思っていました。
ただ、ちょうど就職活動が始まる、3年生の12月~2月くらいのタイミングで、キャッシュが回らないという状況になってしまって、そこで冷静に自分の将来を見直したんです。いずれは自分で会社を持ちたいという夢があったので、まずは企業に就職し修行する道を選ぼうと思いました。就職活動をしていくつか内定をいただいた中で、某ITメガベンチャーに行くことをそのときに決めました。
―でも、その企業には就職されていません。
4年生の6月くらいのタイミングで、知り合いにネオキャリアに内定が決まった人がいたのですが、その人の紹介で弊社の副社長の加藤と会う機会がありました。
そのときに、今でも覚えているのですが、加藤から「もし仮に中川君がうちに入るとしたら、何年で辞めたいと思う?」と聞かれたんです。起業したいという話はしていたので、僕は「3年と思っています」と答えました。するとちょっと不満そうな顔になったんです。「短かったかな、失礼なことを言ってしまったかな」と思ったのですが、加藤は「1年で辞めなさい」と言ったんです。
「3年はどこか保険をかけている。1年で辞めるくらいの思いで入ればいい」と。それまで僕が会った社会人のなかで、ダントツにカッコいいと思いました。
あとは、この会社に入れば最短で学び、力をつけることができそうだなと思ったこと、また、当時のネオキャリアが(今もですが)、成長フェーズにあったので、すでにできあがった会社に入るよりも、自分がその成長フェーズを経験できたほうがつらいだろうと思ったんです。それで、あえてつらいほうを選択しようと考えて、入社を決めました。
―入社後は自ら採用部を希望されたのですか?
いえ、まったく考えていませんでした。配属発表の2日前に今の上長に誘われて居酒屋で飲んでいたときに、「俺の下で働かないか」と言ってもらったんです。新卒社員は営業からスタートと聞いていたので驚きましたが、同期や友人からも「人事に向いている」「中川みたいな人が採用担当をやったら面白そうだよね」と言ってもらうことも多かったので、その場で「ぜひやります!」と答えました。
これからは組織と人を残したい
―毎年、新卒社員は何人くらい採用されているのでしょうか?
年によって変動はあるのですが、
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執筆者紹介
尾越まり恵(おごし・まりえ) フリーランスライター。福岡県北九州市生まれ。結婚情報誌ゼクシィの制作に携わり、2011年に独立。「女性の生き方」をテーマに取材・執筆を続けている。福山雅治、ホークスが好き。
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