副業・複業に関する調査
管理職の8割「副業認めてもよい」 それでも企業が認めない理由とは
2018.06.08

アデコ株式会社は、2018年6月6日、上場企業に勤務する管理職(部長職・課長職)510名と、一般社員500名を対象にした「副業・複業(※)に関する調査」の結果を発表した。
※本調査では、副業を「本業の合間に行うサブ的な仕事」、複業を「複数の仕事をすべて本業として行うこと(兼業)」と定義している
本調査の結果から、管理職の8割以上が副業・複業を認める意向があるものの、実際に副業・複業が認められている企業は3割に満たないという現状が明らかになった。以下、リリースより。
調査結果のポイント
1.管理職
①約7割の勤務先で副業・複業を禁止しているが、管理職の8割以上は、個人的には副業・複業を認めた方が良いと考えている
• 企業が禁止する理由は「長時間労働に対する懸念」(29.9%)と「情報漏洩のリスク」(27.8%)が上位
•認めた方が良いと考える理由は、従業員の「収入アップ」(35.7%)と「スキルアップ」(34.9%)が上位
②約7割が今後、副業・複業が広がると見ており、副業・複業が働き方の主流になる社会に約8割が賛成
③副業・複業時代に必要だと思うスキルは、「コミュニケーション能力」、「専門性・スキル」、「時間管理能力」
2.一般社員
①約8割が副業・複業の経験がないが、そのうちの半数以上は、副業・複業をしてみたいと考えている
•副業・複業をしてみたい理由のトップは「収入を増やしたいから」(81.4%)
②8割以上が、副業・複業の働き方が主流になることに賛成する一方で、全体の5割は不安も感じている
③ただし、約6割が、副業・複業時代に向けて「何もしていない」
④副業・複業時代に必要だと思うスキルは「時間管理能力」、「コミュニケーション能力」、「積極性・チャレンジ精神」
調査実施の背景
厚生労働省の懇談会が2016年8月に発表した、「働き方の未来2035 ~一人ひとりが輝くために~」という報告書では、日本では長寿化が進み健康寿命が延びる一方、事業のサイクルが短命化し、AIによって代替される職種も増えていくと指摘しています。これにより、これまでのように一生涯同じ仕事を続けることが難しくなり、誰もが学び直しをしながら、必ず何度かのキャリアチェンジを経験する時代が到来することになります。
さらに、テクノロジーの進化によって、働く場所に関する物理的な制約がなくなる一方、企業のあり方も変革し、将来的には企業はミッションや目的が明確な「プロジェクトの集合体」となっていくと見られています。この結果、本業の以外の業務に携わりながら新しいスキルを磨く「副業」だけでなく、プロジェクトごとに様々な企業や組織に同時に参加しながら働く「複業」が、働き方のスタンダードとして一般化するとも予見されています。
このような「副業・複業時代」を見据え、アデコでは、副業・複業の実態と意識を調べるため、管理職と一般社員それぞれを対象に、アンケート調査を実施しました。
調査結果についての当社の見解
労働時間の把握と、経営リスクが懸念点に
調査結果から、多くの日本の企業では、副業・複業という働き方がまだ認められていないことがわかりました。副業・複業を認めない理由は、大きく分けて、「長時間労働に対する懸念」といった従業員の労働時間に関係することと、「情報漏洩の懸念」のような経営リスクに関することの2点が挙げられます。
労働時間の合計の把握については、現在、その責任が本業の企業にあるのか、副業先の企業にあるのか定められていないため、法制度の整備も求められます。情報漏洩に関しては、研修等により秘密保持義務の意識を高めることで、予防を強化することが可能です。
副業・複業を希望する一方、必要なスキルへの認識は浸透せず
一般社員の約8割が、これまでにも現在も副業・複業をしたことがないものの、そのうちの半数以上は、今後、副業・複業をしてみたいと考えています。その理由としては、収入のアップを挙げた回答者が全体の8割以上におよびました。
また今後、副業・複業が働き方の主流になると言われていることについても、8割以上が賛成であると回答しました。ただ、その理由として、「収入の増加」(63.5%)と「空いた時間の有効活用」(44.8%)が多く挙げられ、また、近い将来に到来すると考えられている副業・複業時代に向けて、約6割が「特に何もしていない」と回答しています。副業・複業時代では、本業以外の業務のスキル向上や、就業時間内に様々な組織のプロジェクトに携わることが必要となる見込みですが、その認識はまだ浸透していないことが伺えます。
企業側で理解を深めることが今後の課題に
管理職の8割以上は、個人的には副業・複業を認めた方が良いと考えており、その理由としてもっとも多く挙げられたのが、従業員の「収入増」と「スキルアップ」でした。しかし、現在副業・複業を禁止していて、今後認めることを検討している企業はわずか1割しかなく、約4割の企業では、他社や個人事業主としての仕事が本業の人を受け入れる予定もないと回答していました。管理職を含め、企業の側が副業・複業時代の働き方や組織のあり方について理解を深めることも必要になっています。
【調査概要】
管理職の調査
調査対象: 全国の上場企業に勤務する管理職(課長職・部長職)
サンプル: 510名
年代: 30代・男女(合計170名)、40代・男女(合計170名)、50代・男女(合計170名)
調査方法: インターネット調査
実施時期: 2018年5月17日~20日
一般社員の調査
調査対象: 全国の企業もしくは団体に正社員として勤務する一般社員
サンプル: 500名
年代・性別: 20代・男女(各125名)、30代・男女(各125名)
調査方法: インターネット調査
実施時期: 2018年5月17日~20日
【プレスリリース「8割以上の管理職は副業・複業を認める意向も、約7割の企業で副業・複業が禁止:企業、一般社員ともに「副業・複業時代」への備えが不十分なことが明らかに」(PR TIMES)より|アデコ株式会社・2018年6月6日】
【編集部より】
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