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ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス  新入社員向けセミナーレポート


「正しい休息法」を学ぶ。リプトン・マインドフルネスセミナー

2018.05.17

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2018年4月16日、ユニリーバ・ジャパンが展開する紅茶ブランド「リプトン」が集中力アップに効果的な「新入社員向けマインドフルネスセミナー」を開催した。

現代のビジネスパーソンにこそ必要なマインドフルネスと、その取り入れ方とは? 著書「世界のエリートがやっている最高の休息法」が話題となったアメリカ神経精神医学認定医の久賀谷亮氏と、先進的な人事制度を導入するユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社の島田由香氏の講談内容をレポートする。

目次
  1. 心身を健康にするマインドフルネス
  2. 1日1回、5分から始める食事瞑想
  3. “がんばる”は正義ではない
  4. 「やったほうがいいこと」をやらない勇気

心身を健康にするマインドフルネス

イェール大学医学部精神神経科卒、アメリカ神経精神医学認定医の久賀谷亮氏は、現代人の疲労回復には「マインドフルネス休息法」が有用だと述べる。

アメリカ神経精神医学認定医・久賀谷亮氏

アメリカ神経精神医学認定医・久賀谷亮氏

「社会で過労死が度々起こることからも分かるように、日本人は特に疲れています。休まないのではなく、休めない。日常的に眺めているスマートフォンからは膨大な情報がものすごいスピードで流れ込んでくるので、脳も体も知らず知らずのうちに疲れてしまう。だから休日もしっかり休めていない人が多く、だれしも疲労で身体を壊すリスクがあります。疲れやすい状態に追い込まれている私たちは、正しい休息方法としてマインドフルネス休息法を身につけるべきでしょう」

アメリカでは約半数の企業がマインドフルネス休息法を取り入れている。マインドフルネスは集中力や生産性の向上、さらには疲れやストレス、雑念の軽減といった効果がある。まだ、24時間どこでも実践できるシンプルさも魅力だ。マインドフルネスを実践したとある企業では、社員の医療費が7%減り、生産力が150憶円分上がったという。

マインドフルネスとは、今、この瞬間の体験に集中することだ。場所や周囲に注意を向け、「今ここにいる」ことを認識する。アメリカではマインドフルネスの一種である「食事瞑想」が人気だ。静かにゆったりと食事をし、全神経を食事に集中させる。食べているものや味覚、触覚に意識を向けるのだ。

1日1回、5分から始める食事瞑想

食事瞑想の様子

今回のセミナー中に実施した、紅茶を活用した食事瞑想のやり方を以下にご紹介する。ポイントは2点だ。

1.目を閉じて呼吸に集中し、体の感覚にも集中する

背筋を軽く伸ばして座り、目を閉じて呼吸する。足が靴下に触れている感覚、温度、靴下の感触などに注意を向ける。そして呼吸に関わる感覚を意識する。たとえば鼻から空気が入ってくる感覚や、空気が口や喉を通って腹部に入っていく感覚など。途中で雑念が浮かんだら、また呼吸に意識を向け直す。副交感神経が優位になるため、眠くなっても問題ない。この呼吸法をまず5分続けられるようにし、だんだんと時間を増やしていく。

2.飲み物を五感で感じ取りながら飲む

飲み物(今回は紅茶)の香りを嗅ぐ。紅茶の歴史や作り手に思いを馳せる。口の中で紅茶をゆっくりと味わい、苦みや甘み、温度や感触、唾液が出る感覚などを感じ取る。まずは1日1回、五感を研ぎ澄ませながら食事する習慣をつける。ふだん忙しく働いている脳を休ませ、集中力を高められる。

“がんばる”は正義ではない

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香氏は、ビジネスパーソンが実生活でマインドフルネスを取り入れるコツについて紹介した。マインドフルネスのスキルが身についていれば、自分の意識が他に逸れた時もすぐに軌道修正できるため、生産性が大きく上がる。自分の強みや可能性を最大限引き出し、楽しみながらパフォーマンスを発揮できるのだ。

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香氏

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総務本部長 島田由香氏

“がんばる”のが正解ではありません。無理にがんばるのではなく、好きなことをやり、ワクワクしてほしい。高いパフォーマンスを発揮できるのは、がんばっているからではなく、自分のベストを出せているからです」

島田氏はマインドフルネスの知識を学んでから「がんばる」の概念が変わったという。心から楽しんで自分の強みを生かしている時、人のポテンシャルは最大限引き出され、高いパフォーマンスが発揮できる。「がんばらなければ」と強迫観念を抱くのは逆効果だ。

「だれしも強みがある一方で、なぜ弱みもあるのか。それは人に助けてもらうためです。人は一人では生きていけないですし、仕事は必ず他の人にサポートしてもらうもの。だからもっと周囲に『助けて』と言ってもいい。「がんばる」と背負い込んでほしくないんです。強みをガンガン使い、弱みはオープンにさらけだして、他の人に手伝ってもらいましょう」

「やったほうがいいこと」をやらない勇気

仕事は「必ずやるべきこと」「やったほうがいいこと」「やらなくていいこと」の3つに分けられる。島田氏は、自身に余裕がない場合は「やったほうがいいこと」はやるべきでないと述べる。

「生産性が高いのは、集中できていて、余裕がある時。必要以上のタスクを抱え込まず、自分のマインド、気持ち、脳に余裕を持ってください。そして、この集中と余裕を叶えるのがマインドフルネスです。自分に意識を向けていない人があまりにも多い。私たちは意識を向けた先にエネルギーを使います。自分の在り方に意識を向けてほしいんです。たとえば、デスクでランチを食べた人は、何を食べたかすら覚えていません。ゴミ箱を見て初めて『あ、今日は梅のおにぎりを食べたんだった』と思い出します。嘘みたいですが、食べたことを認識していないんです。これでは意識が自分に向いていないので、自分にエネルギーが入ってきません。まずは食事だけでも集中して行ってください。不思議と自分にエネルギーが入っていきます」

やみくもに仕事に没頭するよりも、正しい休息法を取り入れた方が仕事の生産性が上がる。働く環境が大きく変化している今、マインドフルネスはビジネスパーソンにとって必須のスキルとなりつつあるのかもしれない。

執筆者紹介

萩原かおり(はぎわら・かおり) フリーランスのライター・編集者。美容と心理が専門で、婚活パーティーの取材人数は200人を超える。三度の飯と執筆が同じくらい好き。求人・化粧品・社史制作を経て独立。現在は執筆業を中心に、取材記事から広告・LP・メルマガ作成まで幅広く活動中。休日はエステとジムに通い詰める美容オタク。 https://note.mu/hagitaro1010

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