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働きやすい職場を考える


セクハラのない職場づくりのために人事が取り組むべきこと

2018.05.24

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2018年4月24日、女性記者に対するセクハラ疑惑をきっかけに、財務省の福田淳一氏が事務次官を辞任しました。また、東京都狛江市の高橋都彦元市長にも同様にセクハラ疑惑が浮上。「自分のやったことがセクハラのレベルにあるという認識はない」としながらも、5月23日に辞任を発表しました。セクハラについての問題はメディアでも連日報道され、注目を集めています。

セクハラは一人ひとりが注意すべき問題ですが、企業の上下関係において発生しやすいことも事実です。企業が社員のセクハラ行為に適切な対応をせずに放置してしまうと、損害賠償責任が生じる可能性もあります。では職場からセクハラをなくすためには、具体的にどのような対応を取ればよいのでしょうか。

働きやすい職場を作るために、人事が取り組むべき有効な対策を紹介します。

目次
  1. セクハラとは?
  2. 人事が行うべきセクハラ対策
  3. 企業にあったセクハラ対策を

セクハラとは?

セクシャルハラスメントは、直訳では「性的な嫌がらせ」を意味します。厚生労働省発表の資料では、「職場におけるセクシャルハラスメント」とは、「労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応により、労働条件について不利益を受けたり、性的な言動により就業環境が害されること」と紹介されています。

また、「性的な言動」の例としては、以下のものが挙げられています。

  • 性的な内容の発言
    性的な事実関係を尋ねること、性的な内容の情報(噂)を流布すること、性的な冗談やからかい、食事やデートへの執拗な誘い、個人的な性的体験談を話すことなど
  • 性的な行動
    性的な関係を強要すること、必要なく身体へ接触すること、わいせつ図画を配布・掲示すること、強制わいせつ行為、強姦など

なお異性間だけの問題ではなく同性に対する言動も含まれること、男性も被害者となりうることにも注意が必要です。男女雇用機会均等法第11条では、上記のような事態を防ぐために、事業主は労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備や、その他の必要な措置を講じなければならないと定められています。

しかしセクハラの範囲について、法的に明確な基準があるわけではありません。セクハラと感じた従業員が、悩みを抱え込まずにいられる体制を整えておくことが重要です。

▼参考:厚生労働省Webサイト資料〈セクシュアルハラスメント対策に取り組む事業主の方へ〉
均等法上の「職場におけるセクシュアルハラスメント」とは

人事が行うべきセクハラ対策

ここからは、3つのセクハラ対策について、専門家のコラムと共にご紹介します。

1.普段の信頼関係を大切に

社会保険労務士の郡司果林さんは、セクハラ同様に線引きの曖昧なパワハラについて、「普段の信頼関係が重要」と語ります。ハラスメント対策として普段の言動に注意することはもちろん重要ですが、「何を言われるか」よりも「誰に言われるか」が大きく影響を与えることもあります。そのため、日々の人間関係の積み重ねもまた重要なのです。

▼郡司さんのコラムはこちら
それ、ハラスメントですか?業務指導ですか?

信頼関係の構築に欠かせないのが、日常的なコミュニケーションです。コミュニケーションといっても、一方的なものでは効果はなく、むしろ一種のハラスメントと捉えられてしまう可能性もあります。コンサルタントの大関暁夫さんは、「量」「気持ち」「聞くこと」の三原則が現場のコミュニケーションにとって重要だと話しています。

▼大関さんのコラムはこちら
なぜかうまくいかない時に考えたい、「コミュニケーションの三原則」

そもそものコミュニケーションについて萎縮してしまう…という社員がいる場合については、厚生労働省のアンケートや自主点検リストを参考に意識を把握するのも良いでしょう。

▼参照:厚生労働省HP
08 自主点検(チェックリスト、アンケート)

2.相談窓口(スピークアップホットライン)の設置

セクハラ被害にあった社員や、それを目撃した第三者が報告できる窓口として相談窓口(スピークアップホットライン)を設置することも有効な対策です。

人事全般のコンサルティングに携わっている永見昌彦さんは、自身が相談窓口を設置した経験から、その際配慮すべきポイントについて語っています。社内の担当者となる人事部門長を置くだけではなく、社外担当者として顧問弁護士を置くことや、社員からのアクセスを様々な方法に関して対応可能とすることなどを意識したといいます。

また、運営方法についても考える必要があります。外部委託の場合、

  • 相談相手が社外の方のため、社員が相談し易い
  • 専門家による具体的なサポートができる

といったメリットがあります。企業の規模や状況に応じて、外部委託を検討するのも良いでしょう。

3.ハラスメント研修の実施

永見さんは、相談窓口の設置よりも先んじてハラスメント研修による社員への知識啓蒙活動を行った方がよいだろうと考え、窓口設置の前に全社員に向けてハラスメント研修を行いました。

社員が全国に勤務していることもあり、階層と職種を軸に、3つの方法を使い分けたといいます。受講状況をモニタリングし、未受講者に対する直接的なフォローを行うことで最終的には受講率が9割を超えるなど、参加させる姿勢づくりを心がけていました。

▼永見さんのコラムはこちら
ハラスメントなどの相談窓口設置と研修展開の時期・タイミング

企業にあったセクハラ対策を

セクハラはその行為について明確な線引きがなく、被害者の受け取り方が重視されます。そのため「自分にはそのつもりはなかった」と釈明しても、セクハラ行為を否定することは難しいのです。まずは、どんな行為がセクハラにあたるのか、正しい知識を身につけることが重要です。

社員が正しい知識を身につけた上で、人事が相談しやすい風土づくりを社内で徹底すれば、セクハラのない働きやすい職場を実現することができます。企業の現実に即した方法で、教育と制度の両面から体制を整えていくことが重要です。

【文:@人事編集部】

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