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コラム

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連休明け、仕事に行くのが嫌になってしまったら

2018.05.02

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連休が楽しいと、会社に戻るのがとても億劫になってしまいますよね。みなさんもゴールデンウィーク中「会社に戻りたくない」という気持ちを体験したことがあるのではないでしょうか?

もし体験していたら「五月病かもしれない」と心配になってしまうかもしれません。ただ、「なんだかやる気が出ない」「会社に行きたくない」と感じる方はこの時期とても多いのです。もしこうした気持ちになったのであれば、できるだけ早く対処することが重要になります。今回は、この時期に急増する「出社したくない」という悩みの解決方法をお教えします。

目次
  1. この時期よく耳にする「五月病」とは?
  2. 連休中の心理状態
  3. 気になっていることを明確にして、解決方法を考えてみよう
  4. 大切なのは、安心を増やしていくこと

この時期よく耳にする「五月病」とは?

五月病とは医学用語ではありませんが、5月に心の不調を呈する人が多いのでよく使用される言葉です。

  • 4月から新しい環境になり、ストレスが増えた
  • 進学や昇進などの目標を達成したあと、無気力になってしまった
  • 連休でレジャーを楽しむ中で、会社に行くのが嫌になってしまった

こんな出来事が、「五月病」の主な原因としてあげられます。これまでの記事で、「新しい環境でのストレス」や「昇進後の気分の落ち込み」などについてお話してきたので、今回は「連休」に注目してお話していきましょう。

まず、そもそもなぜ連休中に心のバランスを崩してしまう人が多いのでしょうか?

連休中の心理状態

自分にとって好ましくないことについて「嫌だな嫌だな」と考えていると、実際に行動を起こすことに不安を感じるようになります。そして「嫌だな」と考えている時間が長ければ長いほど、不安も大きくなっていきます。連休終了直前に、会社に行くのがとても大変なことのように感じるのも、そのためです。

例えば平日の場合、「明日も会社に行くの嫌だな」と思っても、翌日出社すれば「思っていたより問題なく1日が過ごせたな」という経験を積むことができます。つまり、頭で考えていた心配事が、行動を起こすことによって一度リセットされるのです。

ただ、これが連休となるとそうはいきません。会社に行かない分「連休が終わったら苦手なあの人と仕事をしないといけない」「プレッシャーの大きいあのプロジェクトを再開しないといけない」「忙しくてプライベートが犠牲になってしまう」などといった心配が、「出社する」という行動でリセットされずに、悶々と頭の中を巡り続けてしまうことがあります。そうすると、会社に行くことに対しての不安がどんどんと大きくなっていきます。結果として、連休明けの出社直前に「会社に行ったら辛いことが待っている」と思いつめてしまう方が増えてしまうのです。

気になっていることを明確にして、解決方法を考えてみよう

漠然と「会社が嫌だ」と思っていても、不安な気持ちはなかなか自然に解消してはくれません。どんな問題にも当てはまることですが、悩みを軽減するためには、きちんと向き合って対処していくことが近道になります。そのためには、まず悩んでいることをより明確にする必要があります。

例えば「会社に行きたくない」という大きな悩みの背景には、

  • 人間関係
  • 業務内容に対する不満
  • プライベートとのバランス

といったより具体的な悩みがあるはずです。具体的な悩みが頭に浮かんだら、更にもう一段階落とし込んで考えてみましょう。

例えば、こういった形です。

  • 人間関係:「Aさんが苦手」
  • 業務内容に対する不満:「チームは好きだけど、実は業務内容にあまり興味がない」
  • プライベートとのバランス:「本当はもっとプライベートに時間を割きたい」

ここまで落とし込めたら、次は何にどうアプローチすればよいのかについて、考えてみましょう。

具体的には、

  • 人間関係:「Aさんが苦手」→「Aさんと話した後は、気分転換の時間を持つようにしよう
  • 業務内容に対する不満:「チームは好きだけど、実は業務内容にあまり興味がない」→「他の部署の人と話をして、別の業務の様子も聞いてみよう
  • プライベートとのバランス:「本当はもっとプライベートに時間を割きたい」→「定時退社できるような取り組みを上司に提案してみよう「思い切って転職しよう」

上記のように落とし込んでみると、漠然とした「出社したくない」という悩みが、解決していくイメージが湧くようになります。

まずはご自身の悩みについて、まずはその解決方法を、すぐに出来ないことも含めてリストアップしてみましょう。最初に「すぐできること」といった制限をせずにどんどんとリストアップしていくことで、考えが柔軟になり、思ってもみなかった解決方法にいきつくことがあります。

大切なのは、安心を増やしていくこと

漠然とした悩みは少し噛み砕いてみると、解決のための方法を思いつくことができます。そして、具体的な解決方法が見えてくれば、問題が起きても対処可能かもしれないという気持ちを抱けるようになります。大切なのは「対処可能かもしれない」という気持ちを抱くことで、安心を増やしていくことです。先の見通しがつき、安心が増えると「出社したら辛いことが待っている」という大きな不安は和らいでいきます。

ただし、「考えた上で解決策が浮かばない」「もう無理だ」と思ったときは、我慢せず専門機関や信頼できる人に相談してください。そういった選択肢含めて、あなたには多くの解決法があることを覚えておきましょう。

イラスト:さっこさん

【編集部より】
特定の時期に発症する「心の不調」の対策記事はこちら。


人事担当者が読んでおきたい「メンタルヘルス」に関する記事はこちら。

執筆者紹介

清水 あやこ(株式会社HIKARI Lab代表) 新卒で数年間外資系証券会社で勤めた後、退職し東京大学大学院臨床心理学コースにて臨床心理学を学ぶ。在学中に株式会社HIKARILabを設立。会社のモットーは「今までにない心理ケアを提供し、簡単に心理ケアを受けられる社会を実現する」。現在は、オンラインカウンセリング「ココロワークス」と心理ケアゲーム「SPARX日本語版」などの開発に携わる。著書に「ちょこっとポジティブ。」(大和出版)、「女子の心は、なぜ、しんどい?」(フォレスト出版)がある。

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