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特集

副業新時代~株式会社ビースタイル担当者インタビューvol.2


会社が副業を認める理由と、パラレルキャリアに適した人の2つの性質

2018.05.29

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株式会社ビースタイルでは、社員の副業(複業)を認め、ダンサーとして活躍する柴田菜々子さんをはじめ、複数の社員が副業制度を活用している。同社はなぜ社員の複業を認め、どのように社内で浸透させていったのか。

ビースタイル人事・岩本恵子氏に制度の策定過程をお聞きし、柴田氏に「複業(パラレルキャリア)に向いている人」の特徴についてお聞きした。

※この記事は「“踊る広報”柴田菜々子さんに聞く、週3日勤務×パラレルキャリアという生き方」続編です。

岩本恵子さん

株式会社ビースタイル人事マネージャーの岩本恵子さん⓵株式会社ビースタイル 
人事マネージャー

立教大学卒業、 創業2年目の株式会社ビースタイルに2003年に入社し、コーディネーターを経験後、事業部門にて採用・研修・育成を担当、現在は人事部にてマネージャーを担う 。社内で初めて産休・育休を経験したため自ら制度をつくり、パートタイム、時短勤務などライフスタイルにあわせて働き方を変えてきた男女の二児のママ。時短勤務からフルタイムに戻した最近では 会社の在宅制度を利用して、仕事と育児をやりくりしている。

柴田菜々子さん

株式会社ビースタイル の広報の柴田菜々子さん⓵株式会社ビースタイル 
広報

1990年静岡出身、桜美林大学卒業。8歳より新体操を始め、中学時代には県指定強化選手として全国大会に2度出場。大学ではダンス専攻に進み、コンテンポラリーダンスを始める。卒業後は株式会社ビースタイルに入社、広報を担当。2015年7月より同社で働き方を変え 週3日はビースタイル社員として勤務、週4日はダンス活動に当てる。「踊る広報」として仕事とダンスの両立、コンテンポラリーダンスの普及に励む。

目次
  1. 一人がきっかけでできた制度が、社内で活用されている
  2. 副業(複業)を認める2つのメリット
  3. 認める上での最大の懸念は、副業の位置づけと社員の健康面
  4. 良い事例がオープンになれば、企業は副業解禁を進めやすい
  5. 副業(複業)に向いている人の性質は「欲張り」と「飽き性」

一人がきっかけでできた制度が、社内で活用されている

──御社が副業を容認するきっかけを教えてください。

岩本さん:
実は、副業の制度がない時に、「柴田が辞めたいと言っている」という話が出てきたんですね。それで、当時グループ代表だった三原から「制度をつくってほしい」という相談があり、副業を会社として制度化していこうと決めました。

──柴田さんのお話がきっかけだった。

岩本さん:
そうですね。きっかけは柴田だったのですが、現在は10名以上の希望申請がでており、柴田以外にも利用する社員がいるので、会社にとっても社員にとっても必要な制度だなと感じています。

──ちなみにその8人の方はどんな副業をされていますか?

岩本さん:
エンジニアがスキルアップを目的に外部の仕事を請負っているケースもあれば、セミナー講師、WEBコンテンツ作成、音楽活動、飲食や美容関連もいます。ジャンルはさまざまです。

副業(複業)を認める2つのメリット

──副業(複業)を認めるメリットはどういったところにあると思いますか?

岩本さん:
容認するメリットとしては、「優秀な社員が継続して働くことができる」ということと「働き方の多様性に適応できる」ということが一番大きいと思います。制度が幅広くあった方が、さまざまな人にフィットしやすいですし、多様な働き方や制度があるということで採用時に良い効果もあるのではないかと思います。また副業によりスキル向上や人脈や視野が広がったり、本業に良い影響も考えられるのではないでしょうか。

──会社として副業を認めるにあたって、どのような規定が設けられたのでしょうか。

岩本さん:
社員が副業をする際には、副業の詳しい内容を申請するというオペレーションになっていますね。申請内容は、部長と人事が審査・承認をおこないます。副業を継続する場合も、必ず1年に1回は継続の申請をしてもらっています。

認める上での最大の懸念は、副業の位置づけと社員の健康面

──副業制度を導入する上で懸念材料はありましたか。

岩本さん:
制度をつくる際には、「本業がおろそかにならないこと」と「社員の健康管理をどうするか」を悩みました。

副業のボリュームや内容をしっかり把握できていないと、もし何か健康上の理由が出てきてしまったときに会社にもリスクがありますし、よかれと思って作った制度が双方にとってよくない結果を招いてしまいます。他社の事例も伺ったりしましたが、まだあまり副業制度について明確に打ち出している事例があまりなく、社内で相談しながら落としどころを見つけていきました。

良い事例がオープンになれば、企業は副業解禁を進めやすい

──副業については、例えば厚労省が推進するガイドラインを出しながら、経団連は推奨しない、といった話がありますが、こういった動きについては、どう思われますか?

岩本さん:
副業の制度がありますので、推進であればはっきりとしていただけると嬉しいですね。実施する企業側にとってみれば、良い事例をオープンにしていただけると、他社さんの良いところを取り入れて、よりブラッシュアップをしたり、制度の充実がはかれます。その情報が限定的なので、制度の浸透ができているのか、うまく活用できているのかなというもどかしさを感じますね。

自社でもまだ事例が少ないためナレッジといえるまでではないのですが、副業の情報が上長に対してオープンになっており、自立した社員が利用しているので、大きく体調を崩すとか本業をおろそかにするということはまだなく、おかげさまで順調に行えております。

柴田さん:
良かったです。(笑)

株式会社ビースタイル人事マネージャーの岩本恵子さん②と株式会社ビースタイル の広報の柴田菜々子さん②

副業(複業)に向いている人の性質は「欲張り」と「飽き性」

──改めて柴田さんにお聞きします。副業(複業)に向いているのは、どんな方だと思いますか?

これは私の価値観ですけど、副業やパラレルキャリアに向いている人って、欲張りで飽き性なところがあって、多忙な方が時間をうまく回せる人だと思うんですね。私は完全にそのタイプで、飽き性だから時間があるとだらけちゃうけど、時間が詰まっていれば生産性よく働ける、というタイプなんです。逆に言うと、欲があまりなくて、一つのことをちゃんと突き詰めたいという人はあまり向いてないと思います。

株式会社ビースタイル の広報の柴田菜々子さん③

20年もダンスを続けてきているのに矛盾していますが、私、ダンスだけずっとやっていると嫌になってしまうんです。ダンス専攻の大学に通っていた4年間でもダンスと距離を取りたくなる時期もあって。だから、会社を辞めてダンサーになろうと考えていた頃も、ちょっと怖い部分はあったんですね。「またこればかりやったら嫌いになるんじゃないか」って。

「わがままかよ」って話ですけど、でも、そうなんですよね。欲張りなんです。仕事もダンスも続ける、こういう働き方ができているから、どちらも続けられているんじゃないかなと思います。

【編集部より】
複業(副業)に関する、これまでの記事はこちら。

株式会社ビースタイルに関する、この他の記事はこちら。


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