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特集

人事担当者が知っておくべきストレスチェック


ストレスチェックQ&A 高ストレス者の選定基準、結果の通知方法は?

2015.11.18

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ストレスチェック実施に関して気になる疑問について、office roleの社会保険労務士・郡司果林氏にたずねた。

目次
  1. Q. ストレスチェックの費用はどのぐらいかかるのですか?
  2. Q. 担当者はどのように決めたらよいですか?
  3. Q. 高ストレス者の選定基準はどのように決めたらよいですか?
  4. Q. 本人への結果通知はどのようにしたらよいですか?
  5. Q. 労働基準監督署への報告はどのようにするのですか?

Q. ストレスチェックの費用はどのぐらいかかるのですか?

ストレスチェックそのものであれば、安いところで200円から、高いところでは3000円くらいまで幅があります。集団分析が含まれているかどうか、また事後フォローの範囲が異なります。産業医の面談もセットで委託できる業者なら、面接指導1回あたり5000円程度からあります。

産業医に直接依頼する場合には、面談費用は顧問料に含まれていたり、時間単位で料金が設定されていたりと、費用体系は様々です。スポットで依頼すると数万円程度かかる場合もあります。

ですので、チェックそのものだけでなく、その後の産業医活動などフォロー体制の整備、高ストレス者が出たときの対応にかかる費用も含めたトータルの金額を考える必要があります。高ストレスに該当する人が全体の何%か、さらに面接指導の希望者がどのくらい出るかを仮に設定して、全体のフローを含めて見積もると良いでしょう。

Q. 担当者はどのように決めたらよいですか?

調査票を回収してデータ入力を行うなど労働者の健康情報を取り扱う事務、すなわち「実施の事務」は、人事権を持つ人は行なうことができません。同じ人事課の中でも、人事権のある人事部長などは担当することができませんが、人事権を持たない職員ならば差し支えありません

労働者の健康情報を扱わない「その他の事務」、たとえばストレスチェック実施計画の策定、内外の連絡調整などは人事権者でも行なうことができます。「その他」というものの、社外の関係者だけでも産業医、外部委託機関、カウンセラー、社内の衛生管理者、衛生委員会メンバー、もちろん従業員も含め、関係者のコーディネート力が問われる重要な役割となります。

Q. 高ストレス者の選定基準はどのように決めたらよいですか?

実施者(医師)の意見に基づき、衛生委員会等で会社事情を考慮に入れて決めますが、高ストレス者は範囲を広げず限定的になるよう基準を設定した方が好ましいと考えます。

なぜなら、ストレスチェックの目的は、本当にケアが必要な人をケアすることにあるからです。高ストレス者が多くなりすぎると、対応しなければならない人数が増え、その結果本当に必要な人に配慮が行き届かないおそれが出てきます。

Q. 本人への結果通知はどのようにしたらよいですか?

結果の通知方法については、「内容の秘密が保たれていれば」大丈夫です。具体的には、実施者から本人宅へ郵送する、あるいは封がされたものを会社で配布する、WEB上で本人が結果を見られるようにする。または、実施者から会社の担当者に渡し、会社の担当者が封入・配布するなど、色々なパターンが考えられます。

費用とサービス内容によって結果の通知方法が異なるため、この点も業者の選定ポイントの一つになるでしょう。面接対象者にだけ会社で封筒を配る、など面接対象者が推測されてしまうものはNGです。

Q. 労働基準監督署への報告はどのようにするのですか?

1年に1回、「検査結果報告書」の書式で所轄の労働基準監督署に報告します。報告する内容としては、在籍労働者数、検査を受けた労働者数、面接指導を受けた労働者数を記入し、検査を実施した者、面接指導を実施した医師、集団分析の有無を選択します。産業医の署名・捺印が必要です。

郡司果林さんの紹介

1974年、新潟県生まれ。社会保険労務士、第1種衛生管理者、office role代表。日本大学芸術学部卒業後にIT企業のSEとして働く中、過酷な労働環境に疑問を持ち、社会保険労務士の資格を取得する。合格後は外資系IT企業で人事担当になり、衛生管理者として社内の衛生委員会の構築運営やメンタルヘルスケア対応等を行ってきた。

10年余り人事を経験した後に独立。現在は、月に100件以上の労務相談を受け、就業規則作成、安全衛生体制構築サポート等に携わる。「会社も従業員も、本当は善き想いに向かって行動している」という信念のもと、人と人をつなぐ社内の仕組みつくりの提案に取り組んでいる。

執筆者紹介

高橋 久実(たかはし・くみ)(コンセプトジャパン事務所代表) ビジネスコピーライター。東北大学教育学部卒。中小企業の総務部で給与計算に加えてニュースレターやメルマガを担当した後、29歳でフリーランスのライターとして独立。主にセミナー等のセールスコピーを制作する。インタビューシリーズ「私が出会ったエッセンシャリスト」を連載中。

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