特集

人事担当者が知っておくべきストレスチェック


元「ひとり人事」の社労士に聞くストレスチェック成功法(前編)

2015.11.04

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ストレスチェック実施の義務化が、2015年12月に迫っている。業務に関して社内に相談相手がいない人事担当者は、どのように取り組むべきか。IT企業で10年あまり人事を担当した経歴を持つ社会保険労務士の郡司果林氏にお話を伺った。

ストレスチェック本来の目的と考え方

ストレスチェックの目的は、メンタルヘルス不調を防ぐことにあります。たとえば高ストレス者が出て産業医が面談を行うときには、その人がメンタル不調に陥らないように気づきを促すことや、物事のとらえ方などストレスケアのアドバイスが主になります。

しかし会社にとっては、これまで表に出てこなかった問題が目に見えるという不安があるでしょう。「もしも部署から病人が出てしまったらどうしよう」とか、「どのように対応すれば良いのか分からない」という人事担当者の戸惑いの声が聞こえてきます。

高ストレス・メンタルヘルス不調という現象は、職場全体のゆがみから出てくる一つの症状ととらえることができます。ですので、対症療法ではなく環境などの根本的な原因を解決し、ゆがみを整えていくことが重要です。それと同時に、高ストレス者がメンタル不調にまでならないようフォローをする体制をつくることも大切になります。そうでないと、頬に出来たニキビのように、あちらが治ったらこちらから出てきて、延々と対処に追われてしまうこととなるでしょう。

失敗しないストレスチェックの外部委託体制とは

現実的には、ストレスチェックは外部委託することが多くなると思います。その際には、何をどこまでお願いするのか、自社ではどこまでできるのか、予算やマンパワーも含めて考える必要があります。おおむね、次のようなパターンになってくるでしょう。

  • ストレスチェックそのものは外部に委託し、産業医が共同実施者となりデータを共有。事後の面接指導等は産業医がフォローに入る。
  • チェック後の面談やフォロー体制まで持っている事業者を利用する。

外部委託業者を選ぶには、最低限、仕組み面のチェックが必要です。紙でやるのか、システムを使うのか。適切な判定をしてもらえるのか。結果の通知はどのように行なうのか、結果の保存の安全性はどうか。

そのうえで、最も重要な「事後フォロー」がどのようになるのかを確認しましょう。結果の分析、面談、データの共有、自社の産業医との連携について、あるいは、高ストレス者が出た際にどんな対応をとるのか、フォローできるのか。

やりっぱなしでは済まないストレスチェック。これらの社内フローに対応できる業者を選ぶことが重要です。

重要な役割を担う産業医

高ストレス者の面談は、自社の産業医に依頼するのがベストです。普段から衛生委員会に出席し、会社の事情が分かっているため、最も適切なアドバイスが期待できます。

ストレスチェックを外部委託した場合に、産業医を紹介してくれるサービスをやっているところもありますが、会社の事情をよく知らない医師に任せるということは慎重にした方が良いと考えます。医師が従業員の立場に立ちすぎると、会社の事情を考えず「すぐ休職しなさい」などと言われるかもしれません。

会社と従業員双方の事情を理解して、適切な判断ができる人選というものが非常に重要になってくるのです。何らかの事情でこれから産業医を探すという事業場では、12月のストレスチェック義務化に向けて、信頼できる医師を確保することが急務になります。

郡司果林さんの紹介

1974年、新潟県生まれ。社会保険労務士、第1種衛生管理者、office role代表。日本大学芸術学部卒業後にIT企業のSEとして働く中、過酷な労働環境に疑問を持ち、社会保険労務士の資格を取得する。合格後は外資系IT企業で人事担当になり、衛生管理者として社内の衛生委員会の構築運営やメンタルヘルスケア対応等を行ってきた。

10年余り人事を経験した後に独立。現在は、月に100件以上の労務相談を受け、就業規則作成、安全衛生体制構築サポート等に携わる。「会社も従業員も、本当は善き想いに向かって行動している」という信念のもと、人と人をつなぐ社内の仕組みつくりの提案に取り組んでいる。

執筆者紹介

高橋 久実(たかはし・くみ)(コンセプトジャパン事務所代表) ビジネスコピーライター。東北大学教育学部卒。中小企業の総務部で給与計算に加えてニュースレターやメルマガを担当した後、29歳でフリーランスのライターとして独立。主にセミナー等のセールスコピーを制作する。インタビューシリーズ「私が出会ったエッセンシャリスト」(http://concept-japan.jp/interview/)を連載中。

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