コラム

残業ゼロを目指して


時間管理が上手い人は「終了予定時刻」を厳守している

2017.12.28

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残業ゼロを実現するためのビジネスハック術を紹介する、作家・佐々木正悟氏の連載企画。今回は「待ち合わせ」を題材に、時間管理について考えます。

ビジネスパーソンは15分前に待ち合わせ場所に着いている?

よく「ビジネスパーソンの心得」といった形で、「約束の15分前には待ち合わせ場所に着いておくべき」といったことがまことしやかに言われます。私は社会人になって実に20年以上が経過しているわけですが、100%これができている人に、あまり出会ったことがありません。

たとえば約束の待ち合わせ時刻というものについて、私は公私問わず「時間ぴったりに着く」ことを心がけています。おかげさまで自分の身内から「カリスマ的なビジネスパーソン」まで、幅広い方々と待ち合わせをさせていただく機会に恵まれておりますが、約8割の確率で、待ち合わせ場所には私の方が先に着いています。

私はただただ毎回待ち合わせの時間通りに到着していますので、つまり10回に8回は、相手の方が待ち合わせに遅れてしまっているのです。

「待ち合わせ時刻だけは守る」ということはできない

仕事では残業が絶えず、納期はいつもギリギリか超過するという人が、約束の待ち合わせ時刻だけは必ず守る、といったことはできません。時間というのは連続的なもので、そこに区切りはないからです。

理想の就寝時刻より遅く寝て、理想の起床時刻より遅く起きれば、朝食は遅く食べ始め、遅く食べ終わり、遅く出発することになります。約束の時刻に遅れるというのは、この流れからの当然の帰結ということです。さらに、このわずかずつの遅れを、いやが上にも拡大していく要素がいくつかあります。特に重要な要素は、以下の2つです。

  1. 割り込みで発生する仕事
  2. ミーティング


割り込みで発生する仕事は、それが入ってくることが想定されていない場合、かかった時間の分だけ仕事が後ろに流れていくため、予定を確実に後ろにずらしていきます。17時にどこかで待ち合わせていた人のスケジュールに、15分の仕事が割り込めば、必ずその15分のひずみが、どこかに出てくるのです。

そして2つめの要素が、ミーティングです。これは誰しも思い当たる節があるかと思うのですが、特にミーティングは、開始時刻は厳守する人が多い一方で、終了時刻は守らなくても良いと思っている方が大勢いるのです。

私の記憶している限り、子どもの頃の学級会から社会人時代の会議に至るまで、およそ「1時間の会議」とされていたものが1時間以内に終わった記憶は、ほぼ一例もありません。これは驚くべきことではないでしょうか?

開始予定時刻と同じだけ、「終了予定時刻」を意識する

予定が始まってしまうと、約束を守る気を失ってしまう人が多いのです。約束を守る気があれば、最初から「2時間」と時間を設けるか、今日のミーテイングはここで切り上げよう、と言い出すべきでしょう。

しかしだれもそうはしません。そして会議の終了予定時刻は無視されます。会議なりミーティングというものが発生するというのは、すべての参加者にとって、予定どおりに事が運ばなくなるということです。そういうわけで、こうした2つの要素が合わさって、待ち合わせ時間というものは、「15分前」どころか、「20分後」にされてしまいがちです。

このような事態を防ぐために必要なのは、開始予定時刻と少なくとも同じだけ、終了予定時刻を守ることを意識することです。

待ち合わせの時刻の前に「待ち合わせに着くまでの移動が終わる時刻」というものがあります。そして「待ち合わせに着くまでの移動が終わる時刻」の前に、その前にやっていた作業なりミーティングの「終わる時刻」というものが当然あるはずです。

時間管理を本当に意味あるものにするためには、「終了予定時刻」を管理する必要があります。「起床時刻」とは「睡眠が終わる時刻」です。終わりが読めないのに始まりには間に合う、と考えてしまうのは、実はおかしなことなのです。

正しい「終わりの時間」は告げられないので、自身で予想する

しかし、上記のミーテイングの例のように、正しい「終わりの時間」は、誰も正直に告げようとしない、あるいは誰にも分からない傾向がありますから、記録して「知っておく」ことが必須です。「1時間のミーティング」が14時に始まった場合、終了時刻は平均して2時間後になるというのは、記録しておかなければ分からないことなのです。

前の予定がいつ終わるのか分からないのに、待ち合わせ場所には15分も前に着けるということは、本来考えられないことなのです。つまり、時間管理の基本は記録にあり、何を記録すべきかといえば「終了時刻」ということになるわけです。

執筆者紹介

佐々木正悟(ささき・しょうご) 心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。1973年北海道生まれ。「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行う。著書に、ベストセラーとなったハックシリーズ『スピードハックス』『チームハックス』(日本実業出版社)のほか『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』(ソーテック)などがある。ブログ:佐々木正悟のメンタルハック

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