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優秀人材を獲得する採用の秘訣とは? ラクスル・AbemaTV登壇「WANTEDLY AWARDS」レポ

2017.12.25

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ビジネスSNS『Wantedly』を通じて新しい働き方を提案するウォンテッドリー株式会社は、2017年12月15日に「WANTEDLY AWARDS」を開催し、講演と表彰を行った。

今回は、Wantedlyで採用に成功し表彰された企業の採用戦略と、国谷裕子氏による基調講演についてレポートする。成功例に基づいた採用の秘訣は、人材獲得に悩む人事必見だ。

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大手IT企業の役職者も獲得!20名以上採用したクロススカウト

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リーズナブルなネット印刷サービスで成長を続けるラクスル株式会社では、多くの社員がWantedly経由で入社しており、20名以上の中途社員を採用した。

Wantedlyは、ベンチャー企業に興味を持っているユーザーと、本格的に転職活動をしていない“転職潜在層”が比較的多い。そのため、他の採用媒体には登録していないユーザーが一定数存在し、思わぬ人材発掘につなげられる。ベンチャー企業のラクスル株式会社はこうしたWantedlyとの相性が良く、スカウト機能を駆使することで世界的に有名な大手IT企業のマネージャー採用にも成功した。

スカウト採用では、経営陣と事業部門によるクロススカウトを実施した。他部門のマネージャーがスカウトをしたり、役員がスカウトしたりと、部門にとらわれない採用活動を実施できるため、既存社員は違った強みを持つ人材の獲得につながる。他部門の業務内容に興味を持つきっかけになるので、社内コミュニケーションの活性化にも寄与するだろう。

人事の役割は、採用活動のユーザーエクスペリエンス(UX)を最大化することだ。社員に人材を推薦してもらう「リファラル採用」では、エンゲージメントが一番重要。スカウト工数を最小化することで採用角度を上げる。紹介だからこそ「友人が楽しそうに働いているか」も重要視されるため、働きやすい環境づくりも欠かせない。

また、スカウト採用では、成否の要となる「スカウトを送る量」を維持するため、スカウトの簡素化を追求した。スカウトの手間がかかるほど、スカウトする量が減ってしまうからだ。さらに経営陣や事業部門が行うクロススカウトでは、採用部門が理想の人材像を伝える話し合いの場を作り、「採用後に事業がどう変わるか」「どうKPIが変わるか」などの認識を共有。他部門からもピンポイントでターゲットにスカウトできるようにした。

そして、応募者のキャリア設計を考慮し、入社後のイメージができるよう、人事が取引先への訪問に同行させるなどして応募者とのすり合わせを行った。採用を辞退された場合は、応募者が何を検索をしてどんな記事を見ていたのか、だれとどんな話をしたのかまで細かく分析し、課題を洗い出してPDCAサイクルを回している。どのタイミングで、どんなメッセージを送るべきかまで考え、採用活動のブラッシュアップに努めているのだ。

採用難関のエンジニア数を倍に!応募者に刺さる「下心」とは

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会員登録せず、無料で動画視聴ができるAbemaTVは、現在25チャンネルを有し、2017年11月時点で2300万ダウンロードを達成。元SMAPメンバーによる「72時間本音テレビ」やオリジナル番組を制作するなどして拡大を続けている。

今回表彰されたのはその採用実績だ。開局当初20名程度だったエンジニアは、現在50名前後にまで増員。スカウト機能を活用することにより、倍以上の人数に増やしつつも、数よりも質にコミットした採用で高いレベルのエンジニア採用に成功した。

採用時には、応募者に対して「下心」を伝えるようにしたという。どういう人材が欲しいのかなど、採用は下心=本音を正直に伝えることで応募者とのミスマッチを防ぐことができる。そのため、株式会社AbemaTVはWantedlyをオウンドメディアのように活用し、社内のメディア運用をWantedlyに集約。積極的に自社情報を提供して採用のブランディングを強化すると同時に、応募者が情報収集しやすい環境を整えた。

さらに、Wantedlyの運用ではブログの更新を徹底。週に最低1本更新し、継続できるペースで情報発信を続けた。ただ応募者を待つだけでは、レベルの高い人材の採用は困難。採用広報としてブログを活用し、より多くのユーザーの目に触れる機会を増やしていった。会社や働いている社員などの具体的な情報をブログにのせるだけで、ユーザーに“働くイメージ”を抱かせることができる。

デキる女性ほど早期退職してしまう?女性活躍を阻む壁

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基調講演では、NHK『クローズアップ現代』のキャスターを務め、東京芸術大学理事・FAO(国連・食糧農業機関)親善大使でもある国谷裕子氏が働き方の多様性について言及した。

今の子供たちが社会人になる頃、現存する仕事の65%はこの世に存在しないだろうと言われている。それだけ社会が複雑化し、変化の激しい時代を迎えているのだ。そんな厳しい環境で企業が生き残るためには、人材投資が欠かせないという。多様な価値観を持つ人々が一緒に働くことで優秀なアイデアが生まれ、そこからイノベーションが生まれていく。だからこそ、人が一番の価値になる。

多様な人材を積極的に活用しようという考え方「ダイバーシティ」はまだ浸透しきっていない。特に女性活躍が課題で、先進国の中でも日本は遅れている。人材の半分を占める女性が活躍できていないことは、社会にとっても大きな損失なのだ。

入社1年目の正社員に「管理職になりたいか」と質問したところ、男性の94%が「管理職になりたい」と答えているのに対し、女性は58%に留まる。入社2年目となる翌年に同じ質問をしたところ、「管理職になりたい」と答えた女性は2割減って、46%に減少した。男性も1割弱減ったものの、わずか1年で管理職を目指す人数の男女差はさらに広がったのである。実務の中で、女性がなんらかのハードルを感じたと推測される。

女性には「自分は会社から成長を求められていない」と感じる人が多く、仕事に対する意欲の高い女性ほど早く会社を辞める傾向があるという調査結果も出ている。管理職を目指す女性が減っていることを踏まえても、女性活躍を推進する環境づくりができていないのではないか。国谷裕子氏は「ひとりひとりの能力を活かし、可能性を活かせているか、もう一度考えてほしい」と訴えた。

執筆者紹介

萩原かおり(はぎわら・かおり) フリーランスのライター・編集者。美容と心理が専門で、婚活パーティーの取材人数は200人を超える。三度の飯と執筆が同じくらい好き。求人・化粧品・社史制作を経て独立。現在は執筆業を中心に、取材記事から広告・LP・メルマガ作成まで幅広く活動中。休日はエステとジムに通い詰める美容オタク。 https://note.mu/hagitaro1010

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