「リファラルリクルーティング調査レポート」を読み解く
データで見るリファラル採用 報奨金制度だけでは成果につながらない?
2018.01.22

中小企業を中心に、採用活動に欠かせない手法として注目を集める「リファラルリクルーティング」。社員からの紹介を促すため、報奨制度を設けている企業も多い。しかし2017年11月に発表された調査は、報奨制度だけで成果を出すことの難しさを示す結果となった。
リファラルリクルーティング株式会社が実施した「リファラルリクルーティング調査レポート」の結果から、リファラル採用の現状と課題を考える。
リファラルリクルーティング調査レポート 調査概要
調査名:2017年リファラルリクルーティングに関するアンケート
調査方法:個別インタビューによる質問調査
調査期間:2017年10月1日~10月31日
調査対象:東京都内の中小・ベンチャー企業227社
データで見るリファラル採用の最新事情
「リファラルリクルーティング調査レポート」により明らかになった、リファラル採用の現状は以下の通り。
「リファラルリクルーティング調査レポート」から分かること
調査レポートで明らかになったデータから、企業がリファラル採用を成功させる方法を読み解いていきたい。
「リファラル採用」聞いたことがある 26%
調査では「リファラル採用」という言葉を聞いたことがある企業は26%に留まった。中小・ベンチャー企業でも、「リファラル採用」という言葉が決して浸透していないことが分かる。
日本では欧米と異なり、個人的に知り合いの就職を斡旋することを、ネガティブに捉えることが多い。また新卒採用においても、ナビサイトを利用して企業にアプローチすることが常識になっており、他の手段を検討するチャンスが少ない。こうした状況が、日本に「リファラル採用」が浸透しない要因と言える。
報奨制度を導入 23.8%
報奨制度(友人・知人を会社に紹介し、入社が決まったら報奨金が支払われる制度)を導入している企業は、回答社の23.8%に留まった。
平均報奨額は133,519円 企業ごとに大きな金額差
報奨金の平均額は133,519円で、最も高い35万円から、最も低い1万円まで、大きく差が開いた。分布を見ると、10万円〜15万円が最も多く(27.8%)、次いで20万円〜30万円(22.2%)、15万円〜20万円(13%)が続いている。
報酬制度を導入しても「採用できていない」44.4%
「社員紹介の報奨制度による採用効果はありましたか?」という質問に対しては、「採用できていない」という回答が最も多く(44.4%)、3人以上採用できている企業(29.7%)を上回った。金額の大小にかかわらず、多くの企業で報奨制度の効果が現れていないことが分かる。
報奨制度で成果が出ないとき、次の一手は?
報奨制度だけで効果が出ないとき、企業はどんな対策を取ればよいのだろうか。
リファラルリクルーティング株式会社の石川哲也氏は、採用の成否を左右するのは「求職者の関心を引くような”魅力”が会社にあるか」だと述べる。そのうえで、成功企業の持つ魅力を5つに分類している。
- 一緒に働く人の魅力
- 他社を寄せつけないビジネスモデルの魅力
- 「働くだけで幸せ」と感じられる社風の魅力
- 「ゆずれない会社の想い」の魅力
- ポストや報酬の魅力
社員の協力が結果を左右するリファラル採用では、まず社員に「知人に薦めたい」と感じてもらうことが必要だ。社員や求職者にとって魅力のある企業を作ることが、採用成功のための近道と言えるだろう。
【@人事編集部】
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