特集

人事担当者が知っておくべきマイナンバー制度


【第4回】マイナンバー制度の専門家に聞く、導入後の課題と対応策

2015.10.02

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人事総務担当者にとって、対応まったなしの「マイナンバー制度」。あなたの会社では、対応の準備は万全でしょうか? 少しでも疑問がある方はぜひこの連載で「押さえておくべきポイント」を総整理しておきましょう。
第4回は、SNSでの個人情報漏えいなどマイナンバー制度を導入した後に起こりうる課題や、その対応策を事前にチェックしていきます。

マイナンバー制度導入後に起きうる問題と対応策

これまで、人事担当者がマイナンバー制度に対応するために事前に必要なポイントを紹介してきましたが、今回は専門家に、導入後に起こりうる課題や、その対応策について考えてみます。

お話を伺ったのは、社会保険労務士法人 名南経営の服部氏です。同社では、人事担当者や同業の社会保険労務士向けに、マイナンバー制度導入にあたっての課題と対応を伝授するセミナーや講演を全国各地で開催しており、2015年5月には『企業に求められる対応をやさしく解説 マイナンバー制度の実務と業務フローがわかる本』(日本実業出版社)を出版しています。

まず、マイナンバー制度導入に対して、セミナーに来られる人事担当者の反応はどのようなものなのでしょう? 服部氏はこう語ります。

「国が企業に求めているガイドラインのレベルが高すぎて、自社では到底対応できないと懸念して対応が進まない企業が続出しています。この傾向は中小企業で顕著です。ですが、マイナンバー制度の目的を見据えて、各社の背丈に合った形で対応すればよいと考えています。目的は、ガイドラインを守ることではなく、情報が漏えいしない仕組みをつくることですから」

先述の書籍では、中小企業でも比較的簡単に案内文書などを作成できるようなテンプレートを豊富に盛り込んでいるといいます。こうした専門家の知見を活かしながら「目的をはき違えない」で対応を進めることが、大事なポイントになるでしょう。

SNSでの個人情報漏えいに注意!~従業員教育がカギを握る

次に、導入後に起こりうる課題は何なのでしょうか。

「若い従業員が同僚や顧客のマイナンバーをTwitterやFacebookなどのSNSにアップしてしまう恐れがあります。例えば、高校生くらいのアルバイトなら、ごく一部とはいえ、覚えやすいナンバーを遊び半分でSNSに載せるというのは、容易に想像がつくのではないでしょうか」
「顧客の個人情報をSNSにアップするという問題は兼ねてからあること。マイナンバーに限らず、企業の情報管理のあり方を見直す時期が来ているといえるでしょう。そうした対策にまで手が回っていない中小企業が多いため、早急にルールづくりと人材教育に取り組まなくてはなりません。マイナンバーの整備支援のコンサルティングを手掛ける中でも、従業員に対する情報管理の教育が非常に重要になることを強調しています」(服部氏)

今後は、特に対面のサービス業などで、身分証明書がわりに個人番号カードを提示するケースが増えますが、マイナンバーの取扱いには十分に注意するようにという規則の整備や誓約書の提出等の対応は進めてもらいたいものです。

センシティブな問題をはらむマイナンバー制

服部氏は、もう一つの課題を次のように述べています。
「在日韓国人の方への配慮も検討課題の一つとなる可能性があります。マイナンバーの個人番号カードに記載される名前の表記が、住民票と同じ表記になる可能性があることから(2015年8月現在)、在日韓国人であることを知られたくないと考えている場合でも、情報管理が徹底されていないと、マイナンバーを扱う部署の人だけでなく、無関係の他部門の従業員に、その情報が伝わる可能性があるからです」

もちろん従業員の徹底した教育や倫理観の醸成がカギを握ることに違いありませんが、従業員がマイナンバーなどの個人情報を漏らしたときに、どんな処分を行うかという規定も考えておくべきだといえます。

執筆者紹介

松尾美里(まつお・みさと) 日本インタビュアー協会認定インタビュアー/ライター。教育出版社を経て、2015年より本の要約サイトを運営する株式会社フライヤー(https://www.flierinc.com/)に参画。ライフワークとして、面白い生き方の実践者にインタビューを行い、「人や団体の可能性やビジョンを引き出すプロジェクト」を進行中。ブログは教育×キャリアインタビュー(http://edu-serendipity.seesaa.net/)。

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