書籍紹介

jMatsuzakiの「自己啓発書評」


今に集中して成果を最大化する「マインドフル・リーダーシップ」とは

2015.09.30

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『マインドフル・リーダーシップ』

今日は明るいニュースと暗いニュースが1つずつあります。どちらから聞きたいですか?
よろしい。暗いニュースからはじめましょう。

暗いニュースのお知らせです。昨今、職場環境の劇的な変化、仕事量と種類の増大、価値観の多様化によって、チームワークはばらばらで幸福度も生産性も下がっている状況が散見されます。

仕事だけではありません。家庭面でも健康面でも、多くの人が進むべき道に悩み、いま自分がすべきことに没頭できずにいます。
おお、なんと嘆かわしいことか!暗いニュースは以上です。

次は明るいニュースです。そんな、混迷を極める現代社会ですが、救いの手もあります。

2015年9月、かような複雑怪奇な問題を解決すべく、一冊の本が産み落とされました。今やるべきことに集中して、成果を最大化し、組織を率いていくための方法が書かれた本です。

それが今日ご紹介する一冊、『マインドフル・リーダーシップ』なる本です。「マインドフルネス」と「リーダーシップ」をかけあわせたユニークな一冊! 今日はこの本をご紹介しましょう。未来は明るい!

目次
  1. 優れたリーダーに共通する資質は「マインドフル」だった!
  2. 今に集中して成果を最大化する「マインドフル・リーダーシップ」
  3. マインドフルを実践で使えるようになる一冊

優れたリーダーに共通する資質は「マインドフル」だった!

優れたリーダーに共通する資質というのは存在するのでしょうか?

過去30年間、GE(ゼネラル・エレクトリック社)などの一流企業でリーダーシップ開発や組織変革にたずさわってきた著者が、この問題について出した答えが「マインドフル・リーダーシップ」でした。

リーダーシップ論に見られる類型化されたひとつのカテゴリーとしてマインドフル・リーダーシップがあるのではなく、それはリーダーシップの基盤であり前提であり、そしてリーダーシップそのものなのです。

P.4

では、「マインドフル」とは何なのか?それをどう「リーダーシップ」に活かしていくのか。本書の考えを紐解きながら整理していきましょう。

今に集中して成果を最大化する「マインドフル・リーダーシップ」

「マインドフル」とは何なのか?

本書では心構えや人材育成やコミュニュケーションなど仕事をするうえで必要となる内容が多岐にわたって展開されていますが、その根底に通奏低音のごとく流れているのは「マインドフル」というキーワードです。これが他のリーダーシップに関する書籍と一線を画している点でもあります。

では「マインドフル」とはいったい何なのでしょうか?新しいバーガーの商品名でしょうか。もちろん違います。

「マインドフル」とは、2007年頃からグーグルやインテル、アップルなど欧米の大企業の研修に取り入れられたことで注目が集まってきた考え方です。「マインドフル」を名詞にした「マインドフルネス」とも言われます。

本書では「マインドフル」をこのように定義しています。

マインドフルネスの研究者たちによる定義からキーワードを拾うと、
「新しい物事に対して、その瞬間に集中して注意を払うこと。また、そうして得られる気づきや、そのプロセス」
ということが、マインドフルネスであるとも言えます。
(中略)
リーダーシップの文脈で言えば、「意識をその瞬間に集中して新しい物事に気づくこと」と理解してよいでしょう。

P.22

マインドフルは禅をベースとした考え方なので、日本でも受け入れやすい考え方でしょう。禅から宗教色を取り除き、科学的に人材育成や能力開発に取り入れたものといえます。

現代はそれだけ、今に集中するのが難しいということです。いつでもどこでも多様な情報の海にさらされていますし、それによって仕事の量の種類も増大しています。また、働くことについての価値観が多様化したこともこの流れに拍車をかけているのでしょう。

いつも目の前に起こっていること以外のことにひどく揺さぶられていると感じたことはないでしょうか。これを解決するのが「マインドフル」なのです。

リーダーシップの出発点は自分の価値観を知ることにある

いま目の前の出来事に集中できないということは、外部の情報に踊らされたり、漠然とした不安で動けなくなったり、仕事に振り回されたりしている状態です。

これは反応的な働き方と言えるでしょう。外部の刺激に対して条件反射的に反応してしまい、振り回されている状態です。

大切なのは外部の刺激に躍らされるのではなく、自らの主体的な選択によって生きることです。本書では特に、マインドフル・リーダーシップの出発点として「価値観に目覚めること」を説いています。

では「価値観」とはいったい何なのでしょうか?新しいバーガーの商品名でしょうか。もちろん違います。

価値観と言うと難しく聞こえるかもしれませんが、それはあたかも眼鏡のレンズのようなものです。私たちは価値観というレンズを通してさまざまな事象を見たり、物事を考えたりしています。言い換えれば、価値観は私たちの思考や言動の原理・原則。

P.38

挑戦や創造といった価値観のうえで生きている人もいれば、諦めや嫌悪といった価値観のうえで生きている人もいます。この価値観によって行動が変わってくるのです。

世の中に氾濫する情報を分析したり、予測できないトラブルへの対処方法を考えたりする前に、まず自分の価値観をしっかりと自覚することです。己を知り、価値観に忠実になり、反応的ではなく主体的になり、正しい方向に一直線に進んでいくこと。これが「マインドフル・リーダーシップ」の土台となるのです。

マインドフル・リーダーの5つの特徴

ここまででマインドフル・リーダーシップに対する考え方は理解していただけたかと思います。

次に、マインドフル・リーダーがどのようにリーダーシップを発揮していくのか見ていきましょう。本書ではマインドフル・リーダーの特徴として以下の5つ挙げています。

  1. その瞬間に集中して物事に向き合い、状況や全体像を敏感にとらえる
  2. 自分らしさを生かし、価値観に従って行動する
  3. 他者に対してオープンな態度をとり、良い人間関係を構築する
  4. 不確実な状況下でも果敢な意思決定ができる
  5. 安定した心を持つ

P.75

いずれも自分らしさを軸に影響力を高めていくものであることが分かると思います。「自然体で安定した自己を使って、主体的に他者に貢献していくこと」。これがマインドフル・リーダーシップの真髄といえるでしょう。

「行雲流水」の考え方で具体的な行動に移す

マインドフル・リーダーシップを行動に移すうえで重要になってくるのが、偏見や先入観に惑わされないことです。これはマインドフルを失ってしまう大きな要因です。本書では「行雲流水」を目指すべきと説明しています。

行雲流水は、まさに読んで字のごとしで、空を行く雲のように、そして川を流れる水のように、一カ所に留まることのない様子を言います。ここから、物事に執着せず、淡々として自然の成り行きに任せて行動することのたとえとされています。

P.113

私たちはマインドフルな状態でないとき、容易に誤った判断をしてしまうものです。本書ではその誤りの原因として3つのメンタルブロックを挙げています。

1つ目は過去の経験からくる「偏見」、2つ目はそのモノにあらかじめ決められた機能や役割に固着する「機能的固定」、そして3つ目は努力が実らないと信じ、状況を改善しようとも思わなくなる「学習性無力感」です。

こういったメンタルブロックから脱却し、「行雲流水」を実現するためにすべきなのが「内省」の習慣です。これがマインドフル・リーダーに求められる行動指針となるのです。

マインドフルを実践で使えるようになる一冊

今回はマインドフル・リーダーの意味や特徴、行動指針を中心に見ていきました。

本書ではこういった内容に加えて、マインドフル・リーダーシップを高めるための具体的な方法や、マインドフル・リーダーシップを活用した部下育成、組織力強化などについても触れられています。

通常「マインドフルネス」というと、どうも瞑想法のような部分にフォーカスがあたりがちです。しかし、本書では「マインドフルネス」を仕事に活かすための実践的な内容が書かれています。

業種や業界にとらわれない本質的なリーダーシップ論として、是非本書を手にとってみてください。

貴下の従順なる下僕 松崎より

執筆者紹介

松崎純一(jMatsuzaki) IT系専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。 ブログ「jMatsuzaki」を通して、小学生の頃からの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。 2015年からはjMatsuzaki名義でバンド活動を開始。 ブログ:jMatsuzaki(http://jmatsuzaki.com/

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