過重労働解消キャンペーン

厚労省、過重労働などの撲滅に向けた監督指導や無料の電話相談を実施

2015.09.18

厚生労働省は過重労働の撲滅に向け、11月に実施される「過重労働解消キャンペーン」の取組内容について発表した。事業者に対しての重点監督や労働者からの電話相談、媒体を使用した啓発活動などを通して過重労働に起因する健康障害や労働基準法違反などの解消を図る。

重点監督では、過労死労災請求が行われた事業者や離職率の極端に高い事業者を対象に、賃金不払残業や36協定違反の有無、不適切な労働時間管理体制について違反がある場合是正指導を行う。さらに長時間勤務者に対して事業者が医師面接などの適切な健康確保措置を行っているかも確認する。指導後違反が改善されない事業者に対してはハローワークの職業紹介を停止するほか、悪質な事業者は公表・送検を行う。

また、11月7日（土）には全国一斉でフリーダイヤルの「過重労働解消相談ダイヤル」を設置、過重労働をはじめとした労働条件に関する相談を労働局が受け付ける。この相談ダイヤル以外でも随時労働局や労働基準監督署、労働条件相談ほっとラインや労働基準関係情報メール窓口にて相談や情報提供を受け付けている。

労使側に対しても協力要請を行い、長時間労働の撲滅に対する主体的な取組みを求めていく。事業者側には全国26ヶ所33回にわたり「過重労働解消のためのセミナー」を実施、事業主や労務責任者などへ労働基準法に基づいた過重労働防止対策の意識の啓発を行う。

このキャンペーンは「過労死等防止対策推進法」により設定された、毎年11月の「過労死等防止啓発月間」の取組の一環である。同法施行の2014年より開始され、今年が2回目となる。

報道発表資料｜厚生労働省・9月16日