ディー・エヌ・エーの新人事プロジェクト「フルスイング」
DeNAが新人事プロジェクト始動 副業が解禁され、異動・兼務の裁量が拡大
2017.10.02

株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、社員が熱意をもって働ける環境づくりを目的とした人事プロジェクト「フルスイング」を2017年10月2日より始動することを発表した。プロジェクトには、社員本人と他部署の本部長が合意すれば異動が可能となる「シェイクハンズ制度」や、本人の希望で業務時間の最大30%を他部署の仕事に充てることができる「クロスジョブ制度」などが含まれる。
新プロジェクトについて、@人事編集部は制度設立の狙いや実施後の様子などを取材した。取材情報を含めたプロジェクトの詳細は以下の通り。
DeNAの人事プロジェクト「フルスイング」の概要
「フルスイング」は、社員が熱意をもって働ける環境づくりを目的にした人事プロジェクトで、順次、新たな人事制度を拡充していく。
第一弾として打ち出す6つの施策では、社員が熱意を持って働くために重要な要素である、本人の意思(will)や情熱(passion)を尊重し、社員と会社組織の双方に有機的に良い影響をもたらすことを図るという。
1. シェイクハンズ制度
社員本人と他部署(受け入れ先部署)の本部長が合意すれば、現・所属部署の意向にかかわらず異動ができる新制度。適切な部署配属、プロジェクトアサインによって、社員のモチベーション向上、 仕事への熱意アップに繋げる。同制度は2017年8月より実施されており、すでに20件以上の部署異動が成立している。
2. クロスジョブ制度
本人の希望で、業務時間の最大30%まで他部署の仕事を兼務することができる「社内副業」制度。事業部をまたいで兼務でき、さまざまな仕事を経験することで、社員の自己研鑽・自己実現をサポートする。同制度は2017年10月からスタート。
具体的な運用としては、エンジニア・クリエイティブ職のメンバーが自分の工数の10%~20%を使って新しい技術領域に取り組むことや、営業・事業企画・マーケティング・コーポレートなどの職務を担当するビジネス職のメンバーが、現在取り組んでいる職務を超えて、自身の関心のある事業領域に関わることを想定しているという。
3. 副業制度
社外での副業が可能となる新制度。社内ではすぐに実現できない仕事への従事や、さまざまなキャリア形成の機会づくりをサポートすることで、社員の自己実現をサポートする。
4.フィードバックプログラム
マネージャーに対して、メンバーがフィードバックを行う 360 度評価制度。DeNA では、メンバーのポテンシャルを引き出すためのマネージャー教育に力を注いでおり、本施策はそれを更に強化するためのもの。記名制で、ポジティブな意見だけではなく、ネガティブな意見も含めて、透明性をもってフィードバックを行うことで、双方の成長を促進する機会につなげる。
5.キャリア相談室
事業部経験があり、かつ人事キャリアがあるメンバーがアドバイザーとなり、社員のキ ャリア開発や成長、働き方の改善を支援する相談室。社内の他部署で人材募集されているポジションを紹介することも可能。キャリア相談室は2017年7月より開設されており、これまでに40件以上の面談実績がある。
6. キャリアマネジメント アンケート
現在の仕事にやりがいを感じているか、自身の力を発揮できているかを確認する月次アンケート調査。社員一人ひとりのポテンシャルを引き出せているか、課題がないかを把握 することで、個々人の実現したいこと=「will」を明確にする。同制度は2015年2月から継続的に実施されている。
ヒューマンリソース本部長・對馬氏「フルスイングな人事になる」

また、今このタイミングで新人事プロジェクトを開始した理由について、「会社をさらに成長させるために、HRとしての新たな取り組みをはじめていくこととしました。 人のコミットメントや熱意を高めることは、シンプルな打ち手では解決せず、数多くの複雑な要因が組み合わさっているものです。そこで、今回の第一弾の取り組みを起点に、それらの複雑な要因の一つ一つの改善と解決にフルスイングでトライしていきます」と語った。
10月2日よりオウンドメディア「フルスイング」を公開
DeNAは人事プロジェクト「フルスイング」の始動に合わせて、「人」と「働き方」の”今”を届るWEBマガジン「フルスイング」を開設した。「フルスイング」では、DeNAで活躍するさまざまな社員のインタビューや、イベント・勉強会レポート、社内の人事制度・働く環境の紹介など、DeNAメンバーの働き方や、読者のキャリアアップに役立つさまざまな情報を発信する予定だという。
DeNAの「人」と「働き方」の”今”をお届けするWEBマガジン「フルスイング」
fullswing.dena.com
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