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コラム

残業ゼロを目指して


仕事時間と休憩時間をストップウォッチで測ってみると?

2017.09.07

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残業ゼロを実現するためのビジネスハック術を紹介する、ベストセラー作家・佐々木正悟さんの連載企画。今回紹介する時間管理術は、漫画家の吉田戦車さんのエピソードがきっかけになっているようです。

目次
  1. 吉田戦車さん「仕事している時間を計ってみた」
  2. 純粋な仕事時間は意外な数値に
  3. 記憶には、時間の感覚はほぼ残らない
  4. 時間がムダになるのは、その時間で何ができるかを知らないから

吉田戦車さん「仕事している時間を計ってみた」

「伝染(うつ)るんです。」で知られる漫画家・吉田戦車さんは、ふとした思いつきから「仕事をしている時間と、休憩時間をストップウォッチで計った」というエピソードを漫画に描いています。

これはなかなか画期的な試みです。「そう?」と思う人も、この行動を実際にやったことはおそらくないでしょう。

私が思うに、自分自身に正直になるなら、たとえ朝から晩まで会社にいるとしても、その8割以上を「間違いなく仕事をしている!」と言える人はそれほど多くはないはずです。

私の会社経験でも、観測範囲内、つまり左右と目の前で仕事をしていた同僚諸氏が、一分のモレもなく仕事をしているなんて光景は、まず見ませんでした。そんなことをしていたら、人はノイローゼになってしまうものです。

純粋な仕事時間は意外な数値に

吉田戦車さんは売れっ子漫画家ですから、それこそ馬車馬のように仕事をしているイメージが当時の私にはありました。ところが、ストップウォッチで仕事時間を計ると、次のような結果になったそうです。

仕事 17分

休憩 57分

仕事 23分

休憩 45分

仕事 21分

休憩 2時間27分

たいていのビジネスパーソンは、これよりは仕事をしている。みなさんそう思われるかもしれません。

しかし、誰にも見せなくていいので、ぜひ1度自分でスマートフォンのストップウォッチ機能などを使って、純粋な仕事時間を計測してみて下さい。おそらく、面白いことが分かります。(人によっては、恐ろしいことかもしれませんが…)

記憶には、時間の感覚はほぼ残らない

計画を立てるという行為は、本来「1つの仕事にどれほどの時間がかかるかを正確に知ること」から始めるべきです。

私たちは、どんな行為にどれほどの時間がかかっているか、あまり意識せずに暮らしています。頭に残っているのは「何か行動をした」という記憶がほとんどで、よほど意識しない限り「その行動にどれだけの時間がかかったか」は記憶からは抜け落ちてしまいます。

「日が暮れるまで」といった視覚的な情報が伴えば、時間に関する記憶が残る可能性は上がりますが、周囲の景色がほぼ変わらないオフィスでは、やはり1つの仕事にかかった時間は記憶しづらいと言えます。

「1つの仕事にどれほどの時間がかかるか」を分からないまま立てた計画は、高い確率で失敗します。ひとつひとつのピースの大きさが分からないままパズルを完成させようとしても、うまくいくわけがないのです。

それでも、現代人は計画を立てることを求められます。ですからまずは、「どの仕事にどれくらいの時間をかけているか」をしっかり計測するべきなのです。

時間がムダになるのは、その時間で何ができるかを知らないから

午後1時に始まることになっていた会議が、参加者の都合で午後1時15分にスタートする、などということはよくあるでしょう。しかし、このスタートまでの15分というのは、たいていの場合浪費されてしまうことが多いです。では、なぜこの時間は有効に活用されないのでしょうか?

大まかに言えば、理由は以下の3つです。

  1. その時間に何かをするのが許されていないから
  2. その時間内に何ができるかを知らないから
  3. その時間に何かをする気にならないから


「1」については職場環境の問題になるため、自分の意識だけですぐに変えるのは難しいですが、「2」以降については、自分の意識で変えることができます。普段から作業にかかる時間をマメに計測しておけば、「その時間で何ができるか」を瞬時に判断できるようになります。そうすれば、何かをする気も起きてくるわけです。

たとえば、1通のメールを出すのにかかる時間が3分だと分かっていれば「15分あれば4~5通メールが返せるな」という考えが浮かびます。ムダになってしまっている時間を有効利用するためには、「その仕事にかかる時間」を知っている必要があり、その時間を知るためには、「仕事をしている時間の計測」が必要になるのです。

ストップウォッチを職場に持ち込むのは難しいかもしれませんが、スマートフォンやデスクトップアプリなどであれば、時間の計測は気軽にできます。これを機に、自分が日々こなしているタスクにかかる時間を計測してみることをオススメします。

執筆者紹介

佐々木正悟(ささき・しょうご) 心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。1973年北海道生まれ。「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行う。著書に、ベストセラーとなったハックシリーズ『スピードハックス』『チームハックス』(日本実業出版社)のほか『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』(ソーテック)などがある。ブログ:佐々木正悟のメンタルハック

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